誕生日
どこかで、どうぞ誕生を喜ばれて、
いつか、どこかですれ違って、
うん、と、一回だけ
うなずいてください。
いいよ、そのままで意味があると知らせて。
あるいは、ちょっと背中にぶつかって、
シカトしておくれ。
でも、今年も貴方、おめでとう。
歳月
ねぇ、
聴こえる?
あと2週間だよ。
もう、時間がない。
あなたが終わる。
あなたが計った時の分を、私が終わる。
私のこれまでも消してしまいたい。
私のここまでの刻んだ時が消滅するなんて
理解できないけど
あなたはそれを知っているんだよね。
あと、2週間。
あなたの歳に追いつき、
あなたの終わらせた歳月間の終わりがやってくる。
誕生日の翌日に最期を迎えるなんて、
出来すぎていたね。
あたしの誕生日、もう二週間。
あなたの歳に追いつき、
私は翌日消滅するのだろうか。
川の向こう
今日、久しぶりに、
貴方の近況を伝えることとなったのよ。
まだ、知らない人がいたんだ。
ふいに聴かれると、ふいに時間が止まって、
ふいに言葉を探す。
そして、相手の顔色伺いながら、言葉を選ぶ、探す。
そして、やっぱり言葉が止まって、
でも、もう順番が判らなくなって、
上手く伝えられなくて。
あんなに慣れていた「報告」なのに、
慌ててしまったのは、
もう、言いたくないのではないの。
貴方を話していいのだ、と、
嬉しいのかもしれなくて、、、
きっと、
そう、
そんなこと、と思われるのが嫌で行き過ぎた時間だけを
頼りにしていたけど、
貴方のことを話していいのだ、と与えられた機会に、
嬉しくって、
止めどもなく言葉が溢れて、
上手く言えなくなっちゃってたんだ。
そんな自分が素直に愛しいと、、、
存在、ありがとう。
笑いながら伝えたよ。
でもね、みんな、戸惑ってた。
うん、だって、私と貴方のこと
誰よりも知っていた人たちだもの、
私の笑顔に、困惑してしまってたんだ。
でも、
そんな場所、一緒に居られた想い出、
ありがとう。
誕生日
この日を選んで、会おうと云う。
アンタがこうじゃなきゃ、会うことなどなかった、
アンタの為の、アンタの友達が、この日に誘う。
私は、アンタに会いたい。
この日、私の知らないアンタを聞く特別な日になど、
したくないのだよ。
増える事のない数が、増えていく、
誕生日おめでとう。
どこかで産まれていてね。
どっちの数を数えればいいのだろう。
誕生日、おめでとう。
メール
ねぇちゃん、話がしたいよ
って、貴方のメールに送った弟の文字。
セージュは読めないからさ、
アタシに、何?って。
消えてしまったアドレスだと思って、彼は天に送っていたよう。
それ受け取ったアタシはさ、
どうする?って、また、
貴方に聞きたかった。
記憶
貴方の眼は、カメラのように、写真を写すかのように
それを記憶しているのね、
と、云った貴方。
それが今、人に伝えるようになってるよ。
その、鮮明に眼に焼きつくものを
文字に変えていく作業が、時間を埋めている。
貴方が私にいつも云っていた言葉を
その度に想い出している。
遺されたものとは、こういうものにもあるのだ。

