ハロプロの定期公演とも言えるハロコンに参戦してきました。 約4年前に参戦して以来の2回目になります。 4年前には、ハロプロに対する興味とヲタク見たさでしたが、ちょうど、モーニング娘のジュンジュン、リンリン、亀井絵里の卒業公演に当たり、会場は独特な雰囲気に包まれていたことを思い出します。そして今回は道重さゆみのハロコン中野サンプラザ最終公演に当たりました。何かの因縁を感じました。

ハロコンとはそもそも何でしょうか? ハロープロジェクトコンサートの略であり、1998年より新春、初夏に行われているハロプロの定期コンサートで、もう16年も行われていることになります。1998年と言えば、モーニング娘の創成期であり、ブレークして来た頃になると思います。オリコン1位を取った「抱いてHold on me !」が1998年9月発売ということですから、ハロコンはハロプロの歴史そのものと言っても良いですね。

16年間のアイドル業界を振り返ると、どんなことが起きてきたのでしょうか?モーニング娘が登場する前のアイドルと言えば、おニャン子クラブが1985年から1987年まで活躍していました。2000年前半はモーニング娘の全盛期になりました。社会現象とも言えるブームであったことを思い出します。

そしてAKB48は2005年に秋葉原の専用劇場で始まりました。 時代は電車男などの秋葉ヲタクブームでした。AKBが初めて「会いたかった」で紅白に出たのは、しょこたんなどと一緒の秋葉ヲタク枠だったと思います。AKBは2010~11年のブレークまで、その後5年の地下アイドル的な活動を積み重ねてきたわけです。

誤解を恐れずに言えば、過去16年のアイドル業界は、ハロプロとAKBが背負ってきたと言えると思います。そして、ハロプロ、AKBを目指して、現在の強大なアイドルマーケットが作られてきたのだなと実感します。

ハロコンはその中で、AKBにとっての専用劇場での公演と同じく最も重要な定期公演なのではないかなと思いました。つまり、ここは最も濃くて目の肥えたヲタクの聖地でもあるからです。
そして、ハロコンはAKB劇場を作るきっかけにもなっているのではないかな、とも直感しました。AKBセットリストベスト100(現在は200)などは、ハロコンの影響を受けているイベントだなとも感じました。つまりハロプロがハロコンで作ってきたライブ重視のアイドル活動こそが、現在のアイドル業界を作ってきたのではないかなと思います。

それは、昨日のハロコンを観てもわかりました。各グループが持ち歌を完璧にこなすことが当たり前のステージは、非常に洗練されていて、隙がありません。進行のまことさんのMCも非常に心地よいものでした。

ハロプロのコンサートで毎回関心するのは、ライブ会場の音が非常に良いこと。これは、前にCuteライブのレポでも書きましたが、あの武道館の2階席でもボーカルがクリアに聴こえました。もちろん、ハロプロは全て生歌なので、ライブでのバランスや、エコーのかけ具合は非常に難しいはずです。これは、ライブに賭けているつんくPのバンドマン魂とでもいうものかな。と推察しています。昨日も全てのグループのマイクバランスは素晴らしかったと思います。

さて、前置きがいつもように長くなりましたが、昨日のレポです。

ハロプロは現在、モーニング娘、Berryz 工房、Cute、スマイレージ、Juice-Juiceの5グループが活動しています。(派生ユニットを除けば)昨日は、ハロコンSummer 「KOREZO!」と名付けられた、各グループのこれぞ、を魅せるイベントになっていました。1曲目全員による、「ラブマシーン」から始まり、各グループの代表曲と思われる曲を披露していきます。完璧にリハーサルをされていると思われるステージは非常にスムーズに進行しました。途中ゲストを2組入れながら、後半はメドレーで各グループを繋いだり、ダンスのみを魅せる時間があったりと、2時間のステージはあっという間に終了しました。

12年間活動をしてきた、道重さゆみの中野サンプラザでのハロコン最終ステージでしたが、その演出も非常に限定的で、むしろ好感がもてました。あくまでもステージ構成にこだわり、内容にこだわる姿勢を強く感じることができました。

これも、昨年のCute武道館ライブで感じたことですが。。。 アイドルライブといっても、8000円程の高額チケットのプロのコンサートです。ファンが期待するものは、値段に値するプロのクオリティです。ハロプロのライブはそんなことを強く意識した、大人のライブだなと感じます。

今回のハロコンで非常に関心したのは、ハロプロ研修生のレベルの高さです。主にバックダンサーで出演していましたが、ダンスのレベル、盛り上げようとする意識の高さに圧倒されました。この子たちの中からまたグループに昇格したり、新しいグループが誕生するのかと思うと、ハロプロの底力は恐るべきものがあります。16年間培ってきたアイドルビジネスの伝統は伊達ではないなと思います。

AKBが作った「会いに行けるアイドル」のビジネスモデル。 あくまでもアーティストとしてのアイドルを目指すハロプロ。
つんくPと秋元Pの想いが強く反映されている2つのグループですが、やはり現在のアイドル業界を牽引しているなと強く感じます。

作詞作曲そして、自らアーティストであるつんくと、作詞とプロデューサーである秋元P。楽曲を聴くとその姿勢や世代を強く感じます。
近い将来この2つが何らかの形でコラボして、これぞ日本のクールコンテンツ。と呼べるものが出てくる予感をしています。

ハロプロのグループにはそれぞれに味付けが施されているので、好みが分かれますが、これからもハロコンのようなライブであればいつでも行ってみたいなと感じます。

旗艦グループ、モーニング娘は昔の面影はありません。新しい超絶ダンスボーカルグループに変貌を遂げています。エース鞘師里保は昨日一番目立っていたメンバーでした。

ハロコンのようなライブスタイルはすべてのアイドルグループのライブにヒントを与えてくれます。それは、やはりライブに対する拘りなのかもしれません。

日本のアイドルミュージックの頂点はここにあると思います。