5月25日岩手で起きたAKB48の事件はすでに全国レベルの事件として報道されました。
握手会ってなんなのか?
行ったことのない方にはどういうものか理解できないかも知れません。
AKBグループの場合大まかに2つ。
事前に個別に握手券を買う、個別握手会(個握)
そして、今回事件になった、CDショップで売っているCDに付いている握手券で誰にでも行ける、全国握手会(全握)です。
前者は、推しと言われる対象メンバーの握手券を事前に買うので、行くのは少なくとも好きなメンバーになります。
後者の全握は会場に時間に行って列に並べば、どのメンバーに行っても構わないものです。
今回の事件もこの全握で起きました。

今回の事件の犯人は「誰でもよかった」と言っています。
母親はAKBに興味を持っているとは知らなかったと証言しています。
つまり、AKBでなくても、あのメンバーの握手レーンでなくても良かったのです。
これは、以前秋葉原で起きた無差別殺人と同じ類のものです。
AKBの運営はこの事件を受けて、早速、26日の劇場公演の中止。31日のSKE48 の全握延期。1日のAKB個握延期を決めました。
警察からの警備強化の依頼を受けてのもののようです。

握手会に行った人なら、このような事件が起きる可能性は想像がつくはずです。
握手会では、荷物検査はほとんどないですし、会場にも誰でも入ることができるからです。
しかし、AKBは約9年間、このビジネスモデルを進化発展させて、「会いに行けるアイドル」というコンセプトを堅持してきました。
そして、今では、アイドル現場での、いわゆる、接触イベントは当たり前になっています。
さらに言えば、接触イベントはアイドルだけでなく、本やDVDの発売、写真撮影会など、挙げればきりがないほど、毎日のように行われています。

AKBが今まで、これと言った大きな事故もなく、運営して来れたのは、いくつか理由があると思います。そして、それはこれからもさらに進化発展させていく必要があるものです。
それは、握手会を開く運営サイドと、握手会に来るヲタク(敢えてそう呼びます)との信頼関係と
抜き差しならない緊張関係ではないかと思います。
つまり、運営とヲタクと言うのは、単なる会社とお客ではないのです。
AKBのようなアイドルグループの進化発展は、両者が作り上げる共同作業なのではないでしょうか。事実そういう歴史を持ちながら進化を遂げて来たのだと思います。

そして、この事件の後は。。。

一人のアイドルヲタクでもない人が、たまたま来たイベントで起こした事件です。
ヲタクはそんなことに負けるわけには行かないのです。
なぜなら自分で稼いだお金をつぎ込み、多くの時間を費やし、大げさに言えば、今の人生全てを注ぎ込んでアイドルを応援しているからです。

だからこそ、この事件を境に、新しい時代を運営と一緒に作ることこそ大切なのだと思います。

人が集まるところは、多かれ少なかれ様々な事件や事故が起きます。
運営にのみリスク管理を要求するのではなく、自警的な役割と自覚を持って現場を作っていくことがますます大切なことなのではないかと考えています。

登山で遭難事故があれば、登山家は次に仲間に事故が起こらないように、梯子をかけたり、ロープを残してきます。決して危ないからと言って登山は止めません。
なぜなら登山が大好きだから。


最後に、被害にあった、AKBメンバー2人とスタッフの方がたが1日でも早く回復し、願わくば現場に復帰できることを心から願っています。