いよいよ1幕ラストです。
●フェザーン→ヤン
<イゼルローン要塞が帝国の軍事上の要所であることの説明。そこへ同盟軍が8個艦隊20万隻総勢3千名将兵を送ることを決定し、ヤンにも出動命令が下る。
ヤンが登場、フェザーンの2人はフェイドアウト。ヤン「数だけ集めればいいってもんじゃない、だが、そうなると必ず出てくるな、ローエングラム伯ラインハルト!」>
意味はないけどヤン
はい、ここに疑問発生。おやおや、これはアムリッツァ会戦の数じゃありませんか?正確には帝国領進行作戦ですが。むむ!イゼルローン攻略戦がない!!!
あとから何かで読んだのですが、宝塚版ではイゼルローン攻略戦はこれよりずっと後の設定なんだそうです。でも、そうするとアムリッツァまで行けないんじゃないの?とかとか、細かい矛盾を突っつきだしたらきりがないんですけども、まぁ、舞台でイゼルローン攻略戦を表現するのは難しいし、この舞台において主役はあくまでもラインハルトなので、フェザーンの二人が口頭説明するだけでも良かったんじゃないかと思います。
時系列が狂うのはちょっと違和感があるんですよ!
●ラインハルトの元帥府
<ラインハルトの元帥府にて、同盟軍がイゼルローン方面へむけて出兵するとの情報を受け、ラインハルトに迎撃の命令がくだり、ラインハルトは麾下の将軍たちにその旨を伝える。「卿らの善戦を希望する。」と鼓舞する。そこへオーベルシュタインが緊急事態を知らせる。アンネローゼの館で皇帝が倒れて危篤状態になり、アンネローゼは逮捕されるかもしれないという。ラインハルト、キルヒアイスは急いで宮殿へ向かう。>
このシーンはよいです。さすがに、「期待するや切である!」とは言いませんでしたが。
まあでも、本来なら、アムリッツァの前にイゼルローン攻略があり、それを橋頭堡に同盟が帝国領に進行してきて、それをラインハルトが食料物資を引き上げる作戦で同盟軍が疲弊したところをたたく、という勝ちが見えていた戦いだったわけなんだけど。だからこそ「プロージット!」があるんだけど…。それをおいておくと、ラインハルトの麾下の将軍たちへの演説(?)は宝塚版も結構良いです。でもやっぱり反乱軍とは言ってませんね。
●宮殿アンネローゼの館
<宮殿ではアンネローゼが皇帝暗殺容疑で逮捕されようとしていた。そこへラインハルトとキルヒアイスが到着する。アンネローゼは何も知らないといい、ラインハルトも「姉上が何をしたというのだ!?」とかばう。
ブラウンシュヴァイク公が現れ、「皇帝陛下の寝酒に毒を盛ったのだ。」という。しかし、そこへリヒテンラーデ侯が現れ、「犯人は別に見つかりました。ベーネミュンデ侯爵夫人が自白しました。」といって医師がベーネミュンデ侯爵夫人を連れてくる。フレーゲルも一緒にやってきてベーネミュンデ侯爵夫人は精神がおかしくなっているので医師が治療しているという。ベーネミュンデ侯爵夫人はブラウンシュヴァイク公の方を向いて、「陛下がご危篤ですって…。未然に発覚するって言ったじゃない!」と力なく叫ぶ。「確かに気がふれている」と嘲笑うブラウンシュヴァイク公。ベーネミュンデ侯爵夫人はアンネローゼをののしるものの、鎮静剤が効き始め、そのうちぐったりとする。
皇帝の寝室から娘たちやお付きの者たちが出てくると、「陛下がローエングラム元帥をお呼びです。」と伝える。アンネローゼも一緒にと請うが、アンネローゼはラインハルト一人で行かせる。
舞台が暗転し、ブラウンシュヴァイク公、フレーゲル男爵、グレーザー医師の3人。ブラウンシュヴァイク公「ベーネミュンデをうまく狂わせてくれた。これで皇帝が死ねば…」フレーゲル「ブラウンシュヴァイク家が銀河帝国を動かすことになりますなぁ。」ブラウンシュヴァイク「誰かがエルウィンを担ぎ出すとも限らん。」といって権力を握るために3人はせっせとあちこち立ち回ることにしたようです。>
ベーネミュンデさんは死を賜るのではなく、ブラウンシュヴァイクたちの策略で薬漬けにされ、廃人となってしまうようです。原作よりも残酷です。そう思うと宝塚版のブラウンシュヴァイク公はすげー悪い奴って感じ!
かわいいシュザンヌ様アニメ
原作やアニメは凋落したとはいえ、皇帝陛下の元寵妃に対して少なくとも敬意をもって接していたと思います。宝塚版では敬意のかけらもないですね。(かけらくらいはあるか)大体皇帝自体に対しても敬意がすごく少ない。皇帝が死ぬなんてことは思っていても口に出してはいけなかったはずです。そういう点では、ラインハルト対門閥貴族という構図はより善対悪という強い形として見せている感じですね。
で、前にも書きましたが、せっかく磯野千尋さんを出演させているのに、リヒテンラーデじゃもったいない!(もうひと役はラップといっしょにすぐ死んじゃうムーア中将でした)磯野さんにトリューニヒトやらせるべきじゃなかったか?と思わずにいられない。2幕になってもリヒテンラーデの古だぬき感はあまりなかったのさ。でも老齢な宰相の方が似合うということなのかな…。働き盛りの支持率No1の政治家と、貫録見せられる老齢な宰相では専科としてはの後者だよね…。
ブラウンシュヴァイク公 一樹千尋さん
リヒテンラーデ侯 磯野千尋さん
お二人とも専科です。磯野さんは退団なさったんだったかな?
(宝塚には専科というベテランを集めた別科があります)
●皇帝の寝室→皇帝の死
<ラインハルトを寝室に呼んだ皇帝は、ラインハルトの野心を見透かしており、「おまえは姉を奪った自分をさぞ恨んでいるであろう。殺したければ殺せ。」という。しかし、ラインハルトは「陛下がそのような状態では気が進みません」などと悪ぶって見せるがかなり動揺している模様。
皇帝は続けます。「余が死んだら跡目争いが起る。このような貴族社会などほろんだ方がよいのだ。ラインハルト、お前には私が持って生れなかった英知と勇気と野心がある。おまえはこの帝国を愛しているか?」ラインハルトは答えます。「帝国を愛しています。たとえ今は腐った国でも、自由惑星同盟に支配されたくはありません!」そして、今際の際に皇帝はラインハルトに帝国の将来を託します。「帝国を救うのだ!それがお前の宿命だ!」
そして皇帝フリードリヒ4世は崩御します。元帥府に戻ったラインハルトはキルヒアイスに「皇帝はすべてを見透かしていた。まさか、最大の敵が最大の味方だったとは…」と告げます。そこへオーベルシュタインが皇帝の死が発表されたことを伝えに来ます。ラインハルトは来るべき門閥貴族との戦いに向けて将軍たちを鼓舞します「次の敵は門閥貴族だ!」。>
この後の国葬のシーンへと舞台は途切れなく進むんですが、一旦区切ります。
え~~~っと……。原作と違いすぎてビビった(笑)原作でも皇帝がこんな帝国滅んでもいい、と思っていたとうかがえる部分はある。アニメ版もそういうセリフがあるし、外伝だったか、そんなような雰囲気のやり取りがあったように思う。
しかし、まさかまさかの、「帝国の将来を救うのはお前の宿命だ!」と来るとは思わなかったぞ。しかもこのかなめラインハルトは素直なのです。この後歌の中で「帝国を救えと皇帝は言った」などと皇帝の遺言があったからこそ国造りに目覚めるようなふしがあるのです!人それぞれの銀英伝の解釈があるとは思いますが、少なくとも皇帝に言われて国造りに目覚めるというようなことはラインハルトのひととなりを考えるとありえなくないですかね?
ラインハルトという人は、大事な姉を皇帝に連れ去られたことへの恨みがきっかけで、「皇帝を凌ぐ力」を手に入れようとするのです。ジークの死後はただただ、「親友との約束」を守るために「宇宙」を手に入れようとするのです。根本がそういうことなので、結果的に理想的な社会になってはいるものの、「理想的な社会を作ろう、帝国を救おう」などという動機はラインハルトにはないと思うのです。彼の根本はいたって個人的な理由だと思うんです。
だから、「自由惑星同盟には支配されたくありません!」というセリフにはヒジョ~~~に違和感を覚えるのです。心のどこかでそう思っているのかもしれないけど、そう強く外に出すようなものでもないと思うのです。なぜなら国を治める形態について彼はどの形が正解とも言っていないからです。
自分が皇帝となったのは帝国に生まれたから、だと、私は思います。同盟側に生まれていれば同盟の元首になったかもしれません。
まぁ矛盾を感じない人もいるのかもしれないけど、私はこのシーンのラインハルトの心情については矛盾、違和感を感じました。皇帝が「ラインハルト」と呼ぶのもおかしいし。だって、「ローエングラム伯」と呼ぶでしょう?
そ~~~んなことよりもっともっと大きな矛盾点が!!!!気づきました!?アムリッツァ前に皇帝が死んじゃってるんですよ!!!えらいこっちゃですよ!!アムリッツァやらんのかい!?と思いきや、2幕はアムリッツァから始まるのです。
おかしいでしょ~~~よ~~~~!だって、初見の人だって、「皇帝が死んで、いよいよ貴族たちとの戦いなんだわ!」って思うと思うよ。ラインハルトが「次の敵は門閥貴族だ!」とはっきり言ってるもの。それが2幕開けたらアムリッツァかい!って突っ込み入れちゃいますよ!ここは矛盾だらけでした。
●国葬
<皇帝の国葬。大階段の中段に皇帝の棺。それぞれの思惑がめぐらされためまぐるしい場面展開が進みます。
「皇帝が亡くなった。帝国の運命が変わる。銀河の運命も変わってゆくのだ。次の時代を握るのは誰?新しい時代を築くのは誰?」とみんなが歌います。
アンネローゼは10年皇帝に仕えていくところがないから、と、ラインハルトの用意した館へ移ることをキルヒアイスに伝えます。
ヒルダはラインハルトに、「あなたに味方する貴族を取りまとめる自信があります、私をあなたの元帥府で私を秘書官として使ってください」と懇願する。ラインハルトはわが元帥府に女性は一人もいない、とやんわり断ろうとするが、ヒルダは「それなら髪を切って、軍服を着用します!」と引かない。ラインハルトは「国葬が終わったら元帥府を訪ねるとよい」と答えます。ヒルダは歌います。「次の時代を握るのはあなた、新しい時代を築くのはあなた」と。
ブラウンシュヴァイク公はリッテンハイム公、フレーゲル男爵と自分の娘を帝位につけるべく悪だくみをしている。
リヒテンラーデ侯はエルウィン・ヨーゼフを帝位につけてブラウンシュヴァイク公たちを排除するため、フェザーンに出資を依頼し、ラインハルトと手を組みたいと言う。
同盟ではユリアンがヤンに皇帝が死んだことを告げ、「戦争が終わるでしょうか?」と尋ねる「終わらないさ」と答えるヤン。
ここまでの登場人物が全員舞台上に登場してそれぞれの思いを歌にします。ラインハルトが現れ、銀橋で歌います。「宇宙を手に入れるその日まで戦い続ける!」と歌いあげて1幕が終わります。>
ふう、ここでやっと1幕が終わりです。こういうラストのみんなが一つのメロディーで違う歌詞を歌ったり、主要人物たちが舞台のあちこちでめまぐるしく出入りしてたりする怒涛の場面転換は大好きです。場面転換はするけれど、バックにはずっと同じメロディが流れていて~って展開大好物です。1幕のラストとしてはとても良い終わりでした。
それでもやっぱりおかしな点は見つけてしまいます。どうしてもヒルダ。ヅカファンで銀英ヲタの人のうち色々思うけど、ヒルダについては概ね受け入れている意見が多いのにはちょっとびっくりです。
このシーンでもやっぱり彼女の性格やラインハルトのひととなりからすると矛盾を感じるのです。ヒルダは多分、ラインハルトに味方はします(実際そう言ってるし)、ただ自分から使ってください、雇ってくださいとは言わないと思うなぁ。ラインハルトの子を妊娠した時だって「おそれ多いことだわ」というようなこと言ってるし。自分から売り込むような人ではないと思うのです。
それに対するラインハルトも、女がいないから排除するような考えは毛頭ないと思います。なぜなら身分や思想、性別に関係なく優秀な人材は自らほしがるからです。実際リップシュタットで敗れたファーレンハイトをその場で提督の列に加えたり、レオポルド・シューマッハの存在を知った時「惜しいな」と言ってみたり、ハイネセンで当地の役人たちのことを聞いた時、「立派な男たちだ。その者たちを罰してはならん」と言ってみたり。彼の優秀な人材に対する貪欲さは性別、民族は関係ないのです。
宝塚版では女性であることを強く主張しすぎていると思います。優秀な人材は性別を超えるということをわざわざヒルダ側から主張しているように思えてなりません。
基本的にはこのラストシーンはとても良いと思います。舞台で、宝塚でしか表現できない大勢でのラスト、そして一人トップスターが銀橋で歌うという構図。
【ニコニコ動画】【カラオケ】皇帝の国葬
物語は第2幕へ続くのです。
●フェザーン→ヤン
<イゼルローン要塞が帝国の軍事上の要所であることの説明。そこへ同盟軍が8個艦隊20万隻総勢3千名将兵を送ることを決定し、ヤンにも出動命令が下る。
ヤンが登場、フェザーンの2人はフェイドアウト。ヤン「数だけ集めればいいってもんじゃない、だが、そうなると必ず出てくるな、ローエングラム伯ラインハルト!」>
はい、ここに疑問発生。おやおや、これはアムリッツァ会戦の数じゃありませんか?正確には帝国領進行作戦ですが。むむ!イゼルローン攻略戦がない!!!
あとから何かで読んだのですが、宝塚版ではイゼルローン攻略戦はこれよりずっと後の設定なんだそうです。でも、そうするとアムリッツァまで行けないんじゃないの?とかとか、細かい矛盾を突っつきだしたらきりがないんですけども、まぁ、舞台でイゼルローン攻略戦を表現するのは難しいし、この舞台において主役はあくまでもラインハルトなので、フェザーンの二人が口頭説明するだけでも良かったんじゃないかと思います。
時系列が狂うのはちょっと違和感があるんですよ!
●ラインハルトの元帥府
<ラインハルトの元帥府にて、同盟軍がイゼルローン方面へむけて出兵するとの情報を受け、ラインハルトに迎撃の命令がくだり、ラインハルトは麾下の将軍たちにその旨を伝える。「卿らの善戦を希望する。」と鼓舞する。そこへオーベルシュタインが緊急事態を知らせる。アンネローゼの館で皇帝が倒れて危篤状態になり、アンネローゼは逮捕されるかもしれないという。ラインハルト、キルヒアイスは急いで宮殿へ向かう。>
このシーンはよいです。さすがに、「期待するや切である!」とは言いませんでしたが。
まあでも、本来なら、アムリッツァの前にイゼルローン攻略があり、それを橋頭堡に同盟が帝国領に進行してきて、それをラインハルトが食料物資を引き上げる作戦で同盟軍が疲弊したところをたたく、という勝ちが見えていた戦いだったわけなんだけど。だからこそ「プロージット!」があるんだけど…。それをおいておくと、ラインハルトの麾下の将軍たちへの演説(?)は宝塚版も結構良いです。でもやっぱり反乱軍とは言ってませんね。
●宮殿アンネローゼの館
<宮殿ではアンネローゼが皇帝暗殺容疑で逮捕されようとしていた。そこへラインハルトとキルヒアイスが到着する。アンネローゼは何も知らないといい、ラインハルトも「姉上が何をしたというのだ!?」とかばう。
ブラウンシュヴァイク公が現れ、「皇帝陛下の寝酒に毒を盛ったのだ。」という。しかし、そこへリヒテンラーデ侯が現れ、「犯人は別に見つかりました。ベーネミュンデ侯爵夫人が自白しました。」といって医師がベーネミュンデ侯爵夫人を連れてくる。フレーゲルも一緒にやってきてベーネミュンデ侯爵夫人は精神がおかしくなっているので医師が治療しているという。ベーネミュンデ侯爵夫人はブラウンシュヴァイク公の方を向いて、「陛下がご危篤ですって…。未然に発覚するって言ったじゃない!」と力なく叫ぶ。「確かに気がふれている」と嘲笑うブラウンシュヴァイク公。ベーネミュンデ侯爵夫人はアンネローゼをののしるものの、鎮静剤が効き始め、そのうちぐったりとする。
皇帝の寝室から娘たちやお付きの者たちが出てくると、「陛下がローエングラム元帥をお呼びです。」と伝える。アンネローゼも一緒にと請うが、アンネローゼはラインハルト一人で行かせる。
舞台が暗転し、ブラウンシュヴァイク公、フレーゲル男爵、グレーザー医師の3人。ブラウンシュヴァイク公「ベーネミュンデをうまく狂わせてくれた。これで皇帝が死ねば…」フレーゲル「ブラウンシュヴァイク家が銀河帝国を動かすことになりますなぁ。」ブラウンシュヴァイク「誰かがエルウィンを担ぎ出すとも限らん。」といって権力を握るために3人はせっせとあちこち立ち回ることにしたようです。>
ベーネミュンデさんは死を賜るのではなく、ブラウンシュヴァイクたちの策略で薬漬けにされ、廃人となってしまうようです。原作よりも残酷です。そう思うと宝塚版のブラウンシュヴァイク公はすげー悪い奴って感じ!
原作やアニメは凋落したとはいえ、皇帝陛下の元寵妃に対して少なくとも敬意をもって接していたと思います。宝塚版では敬意のかけらもないですね。(かけらくらいはあるか)大体皇帝自体に対しても敬意がすごく少ない。皇帝が死ぬなんてことは思っていても口に出してはいけなかったはずです。そういう点では、ラインハルト対門閥貴族という構図はより善対悪という強い形として見せている感じですね。
で、前にも書きましたが、せっかく磯野千尋さんを出演させているのに、リヒテンラーデじゃもったいない!(もうひと役はラップといっしょにすぐ死んじゃうムーア中将でした)磯野さんにトリューニヒトやらせるべきじゃなかったか?と思わずにいられない。2幕になってもリヒテンラーデの古だぬき感はあまりなかったのさ。でも老齢な宰相の方が似合うということなのかな…。働き盛りの支持率No1の政治家と、貫録見せられる老齢な宰相では専科としてはの後者だよね…。
リヒテンラーデ侯 磯野千尋さん
お二人とも専科です。磯野さんは退団なさったんだったかな?
(宝塚には専科というベテランを集めた別科があります)
●皇帝の寝室→皇帝の死
<ラインハルトを寝室に呼んだ皇帝は、ラインハルトの野心を見透かしており、「おまえは姉を奪った自分をさぞ恨んでいるであろう。殺したければ殺せ。」という。しかし、ラインハルトは「陛下がそのような状態では気が進みません」などと悪ぶって見せるがかなり動揺している模様。
皇帝は続けます。「余が死んだら跡目争いが起る。このような貴族社会などほろんだ方がよいのだ。ラインハルト、お前には私が持って生れなかった英知と勇気と野心がある。おまえはこの帝国を愛しているか?」ラインハルトは答えます。「帝国を愛しています。たとえ今は腐った国でも、自由惑星同盟に支配されたくはありません!」そして、今際の際に皇帝はラインハルトに帝国の将来を託します。「帝国を救うのだ!それがお前の宿命だ!」
そして皇帝フリードリヒ4世は崩御します。元帥府に戻ったラインハルトはキルヒアイスに「皇帝はすべてを見透かしていた。まさか、最大の敵が最大の味方だったとは…」と告げます。そこへオーベルシュタインが皇帝の死が発表されたことを伝えに来ます。ラインハルトは来るべき門閥貴族との戦いに向けて将軍たちを鼓舞します「次の敵は門閥貴族だ!」。>
この後の国葬のシーンへと舞台は途切れなく進むんですが、一旦区切ります。
え~~~っと……。原作と違いすぎてビビった(笑)原作でも皇帝がこんな帝国滅んでもいい、と思っていたとうかがえる部分はある。アニメ版もそういうセリフがあるし、外伝だったか、そんなような雰囲気のやり取りがあったように思う。
しかし、まさかまさかの、「帝国の将来を救うのはお前の宿命だ!」と来るとは思わなかったぞ。しかもこのかなめラインハルトは素直なのです。この後歌の中で「帝国を救えと皇帝は言った」などと皇帝の遺言があったからこそ国造りに目覚めるようなふしがあるのです!人それぞれの銀英伝の解釈があるとは思いますが、少なくとも皇帝に言われて国造りに目覚めるというようなことはラインハルトのひととなりを考えるとありえなくないですかね?
ラインハルトという人は、大事な姉を皇帝に連れ去られたことへの恨みがきっかけで、「皇帝を凌ぐ力」を手に入れようとするのです。ジークの死後はただただ、「親友との約束」を守るために「宇宙」を手に入れようとするのです。根本がそういうことなので、結果的に理想的な社会になってはいるものの、「理想的な社会を作ろう、帝国を救おう」などという動機はラインハルトにはないと思うのです。彼の根本はいたって個人的な理由だと思うんです。
だから、「自由惑星同盟には支配されたくありません!」というセリフにはヒジョ~~~に違和感を覚えるのです。心のどこかでそう思っているのかもしれないけど、そう強く外に出すようなものでもないと思うのです。なぜなら国を治める形態について彼はどの形が正解とも言っていないからです。
自分が皇帝となったのは帝国に生まれたから、だと、私は思います。同盟側に生まれていれば同盟の元首になったかもしれません。
まぁ矛盾を感じない人もいるのかもしれないけど、私はこのシーンのラインハルトの心情については矛盾、違和感を感じました。皇帝が「ラインハルト」と呼ぶのもおかしいし。だって、「ローエングラム伯」と呼ぶでしょう?
そ~~~んなことよりもっともっと大きな矛盾点が!!!!気づきました!?アムリッツァ前に皇帝が死んじゃってるんですよ!!!えらいこっちゃですよ!!アムリッツァやらんのかい!?と思いきや、2幕はアムリッツァから始まるのです。
おかしいでしょ~~~よ~~~~!だって、初見の人だって、「皇帝が死んで、いよいよ貴族たちとの戦いなんだわ!」って思うと思うよ。ラインハルトが「次の敵は門閥貴族だ!」とはっきり言ってるもの。それが2幕開けたらアムリッツァかい!って突っ込み入れちゃいますよ!ここは矛盾だらけでした。
●国葬
<皇帝の国葬。大階段の中段に皇帝の棺。それぞれの思惑がめぐらされためまぐるしい場面展開が進みます。
「皇帝が亡くなった。帝国の運命が変わる。銀河の運命も変わってゆくのだ。次の時代を握るのは誰?新しい時代を築くのは誰?」とみんなが歌います。
アンネローゼは10年皇帝に仕えていくところがないから、と、ラインハルトの用意した館へ移ることをキルヒアイスに伝えます。
ヒルダはラインハルトに、「あなたに味方する貴族を取りまとめる自信があります、私をあなたの元帥府で私を秘書官として使ってください」と懇願する。ラインハルトはわが元帥府に女性は一人もいない、とやんわり断ろうとするが、ヒルダは「それなら髪を切って、軍服を着用します!」と引かない。ラインハルトは「国葬が終わったら元帥府を訪ねるとよい」と答えます。ヒルダは歌います。「次の時代を握るのはあなた、新しい時代を築くのはあなた」と。
ブラウンシュヴァイク公はリッテンハイム公、フレーゲル男爵と自分の娘を帝位につけるべく悪だくみをしている。
リヒテンラーデ侯はエルウィン・ヨーゼフを帝位につけてブラウンシュヴァイク公たちを排除するため、フェザーンに出資を依頼し、ラインハルトと手を組みたいと言う。
同盟ではユリアンがヤンに皇帝が死んだことを告げ、「戦争が終わるでしょうか?」と尋ねる「終わらないさ」と答えるヤン。
ここまでの登場人物が全員舞台上に登場してそれぞれの思いを歌にします。ラインハルトが現れ、銀橋で歌います。「宇宙を手に入れるその日まで戦い続ける!」と歌いあげて1幕が終わります。>
ふう、ここでやっと1幕が終わりです。こういうラストのみんなが一つのメロディーで違う歌詞を歌ったり、主要人物たちが舞台のあちこちでめまぐるしく出入りしてたりする怒涛の場面転換は大好きです。場面転換はするけれど、バックにはずっと同じメロディが流れていて~って展開大好物です。1幕のラストとしてはとても良い終わりでした。
それでもやっぱりおかしな点は見つけてしまいます。どうしてもヒルダ。ヅカファンで銀英ヲタの人のうち色々思うけど、ヒルダについては概ね受け入れている意見が多いのにはちょっとびっくりです。
このシーンでもやっぱり彼女の性格やラインハルトのひととなりからすると矛盾を感じるのです。ヒルダは多分、ラインハルトに味方はします(実際そう言ってるし)、ただ自分から使ってください、雇ってくださいとは言わないと思うなぁ。ラインハルトの子を妊娠した時だって「おそれ多いことだわ」というようなこと言ってるし。自分から売り込むような人ではないと思うのです。
それに対するラインハルトも、女がいないから排除するような考えは毛頭ないと思います。なぜなら身分や思想、性別に関係なく優秀な人材は自らほしがるからです。実際リップシュタットで敗れたファーレンハイトをその場で提督の列に加えたり、レオポルド・シューマッハの存在を知った時「惜しいな」と言ってみたり、ハイネセンで当地の役人たちのことを聞いた時、「立派な男たちだ。その者たちを罰してはならん」と言ってみたり。彼の優秀な人材に対する貪欲さは性別、民族は関係ないのです。
宝塚版では女性であることを強く主張しすぎていると思います。優秀な人材は性別を超えるということをわざわざヒルダ側から主張しているように思えてなりません。
基本的にはこのラストシーンはとても良いと思います。舞台で、宝塚でしか表現できない大勢でのラスト、そして一人トップスターが銀橋で歌うという構図。
【ニコニコ動画】【カラオケ】皇帝の国葬
物語は第2幕へ続くのです。




