弟の住むニューヨークに行ってきました。


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空港で待ち合わせしたらこんな風に迎えてくれた。

劇場と美術館を巡る日々でした。

4つの作品と5つの美術館について書いたのでいつもより文章が長いです。



まずはthe Frick CollectionとNeue Galerieへ。二つともコンパクトな美術館で落ち着いていて素晴らしい空間でした。


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the Frick Collectionの中庭。

Neue galerieではクリムトの作品を。
美人ですね、と絵の中の女性に伝えた。
ここは併設されているカフェも人気でした。


夜はCATS@Neil Simon Theatre。

隣に座った女性が話しかけてくれたので少しお喋り。こういうの良いな。日本と違って他人に気軽に喋りかける文化が面白いです。街中でも色んな人が「その服良いねー」って褒めてくれました。た、楽しい!笑


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中学生の時に出会って以来、大好きなCATS。
映像も四季版も何度も何度も観ている作品。
猫達が舞台のいたるところで色々な事をやっているから目が足りません。
全キャラクターがそれぞれ魅力的だからずっとにまにま…幸せ。
中でもミストフェリーズが大好きなのですが今回のミストも最高のダンスと可愛らしさでお客さんにも大人気でした。
あとタンブルブルータスがにっこにこで楽しそうに踊っていて可愛かったー!あんなに可愛いタンブルブルータスは初めて観た。(役者さんによって少しずつ演じ方が違うのもCATSの魅力。だから何度も観に行っちゃうんだ…)

そしてなんと!
休憩時間中、舞台に上がって良いと言われたので行ってきました!
これがブロードウェイの舞台からの眺め!

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客席にいる時は分からなかったけど、舞台がかなり斜めになっています。傾きのある床で歌いながら激しくダンスを踊っている役者さん凄い。

物凄く楽しめた2時間40分でした。

次に紹介するのは

Morgan Museum&Library。

ここも素晴らしい美術館と書斎でした!


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思わずグリーン・マーダー・ケースの台詞を呟いた空間。
是非人に勧めたい素敵な場所です。

The DRAMA BOOK SHOPにも行きました。このお店は舞台や演技に関する本の専門店です。奥の方で若い役者さんが何かの撮影をしていました。面白い。

色々眺めて夜はSunset Boulevard@Palace Theatre。
もう!この作品、素晴らしかった!!!!
主演女優はGlenn Close。70歳。
世間からは既に忘れられた元無声映画の大女優が若い脚本家と出会い、最後は悲劇となる物語。

そうだよね…サロメやりたいよね……
あぁ楽しいはずの美容に勤しむ明るいナンバーが切ない…

アンドリューロイドウェバーの音楽も最高で、Glenn Closeのソロには劇の途中だけどスタンディングオベーションが起きました。

私は黒澤明の『生きる』やヴィスコンティの『ベニスに死す』が大好きで、おそらく若さと老いを描く作品は好みの一つなのだと思う。この作品もGlenn Closeの70歳の女性の魅力が爆発しているからこそ、悲しさや滑稽さが際立っています。最後の展開をオープニングに提示しているので、特にニ幕はずっと涙が止まらず。
ラスト、報道カメラマンの前で狂気の中サロメを演じる彼女は凄まじかった。
劇場全体が彼女に集中し、空気がピーンと張っていた。ぞくぞく。
これだ。舞台ってこの瞬間が最高。

私の琴線に触れるものがこの作品には散りばめられていて、号泣の中再びスタンディングオベーション。
最高の2時間40分をありがとう。


COOPER HEWWIT smithsonian design museumでは
アメリカの1920年代のデザイン展示。この時代のデザインって可愛いけどちょっと未来っぽくて少し怖さがあって面白い。

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フラッパーだ!



そして、かなりの前評判を聞いていた

Sleep no more@the McKittrick Hotel


遂に!

あのSleep no moreを体験してきました!

これは観劇ではなく最早体験です。


ホテル丸々一棟が舞台セットとなり、至る所で役者が演技をしているのでどの役者を見ても良いし、自由に空間を移動し、好きなだけ役者に近付ける。

参加者は全員仮面を付け、会話は禁止。


内容はマクベス。


これは、色んな意味で衝撃的でした。


全てにおいて容赦無いんです。


お客さんがついていけないくらいの速さで役者はどんどん移動するし(階段を1階〜4階まで駆け上がったりもする)、完璧な雰囲気を創りあげているセットの為、照明は暗く、足元には煉瓦や岩や砂があるので危ないし(誘導する為のランプや畜光など現実的なものは無い)、近距離にお客さんが居ても役者は全力で踊るし動くし殴り合うし走るし素っ裸になるし水は飛ぶし血は飛ぶし……


最高に楽しい。


これで誰も怪我させない、そして自身もしないというのは本当にプロの仕事だと思いました。


廊下をフラフラと移動していたら突然主役のマクベスと鉢合わせしたり面白すぎる。


セットに触ったり座ったりも可能なので、顔も分からないお客さんと一緒に落ちていた手紙を読んでみたり…。


こんなに疲れた3時間の観劇体験は初めてです。

走り回るのでヒールなどは履いていかない方が良いと思います。(ゆっくり観ることも選択できるけど)


あと、役者が演じる上でお客さんをかなり利用しているのが良かった。

仮面をつけた得体のしれないもの達(観客)が登場人物を取り囲み、じーっと見ていて、その「見られている」行為がかなりのエネルギーを持っているので、そこから色んなものを受け取って演じているようにみえました。思えば普段観ている芝居もそういう関係が生まれているのだけど、兎に角距離が凄まじく近いから余計そう感じました。


舞台と客席の境界線はないのに、役者は観客とは全く違う生き物の様に見えて、なにか美しいベールを纏っているように思えた。なんだろう、あの美しさは……

絶対にお客さんが、役者の身体に触れることが出来ないような何かが発せられていました。


あと全体的に寺山修司を感じた。(私は当時を知らないけれど…)



全力でおすすめできる作品です!



夜はJAZZの演奏を聴けるお店に行ったり。


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予想以上に楽しんだのは、
American Museum of Natural History

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恐竜だーーー!!

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可愛い動物沢山いるーーー!!

単純にわくわく!!
各国の文化も展示されていて、それはもう個性的で素敵なデザインのものが沢山。

鉱物や宇宙、海洋生物etc...取り扱っているものが多すぎて見きれない。

どのブースも工夫されていて面白いです。


タッチの差で、メトロポリタン美術館の川久保玲/コムデギャルソン展は行けず…まだ一般公開はされていませんでした。


最後はthe GREAT COMET@Imperial Theatre。


トルストイの『戦争と平和』を元にしたミュージカルです。 


キャバレーをイメージした劇場が可愛過ぎる!!


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縦横無尽に出演者が客席を駆け回り、
オープニングでは食べ物を客席に投げ、実際に飲んでる人達と乾杯したり(ブロードウェイでは客席でお酒や飲み物が販売されていて飲みながら観劇が可能)、とても楽しい作品でした。

歌唱力が凄い…。

女性2人のシーンが良かったな。



以上、ざっくりとした感想です。


日本より客席がフランクで、より幅広い人達が観劇を楽しんでいるなぁという印象でした。

私はtkts(当日半額券の販売所)を多用したのですが、この制度も様々なお客さんを呼びやすいんだろうな。



あと出待ち文化も楽しい。

これは帰り道に遭遇した、チャーリーとチョコレート工場の終演後の楽屋口。

小学生の集団から大人まで老若男女のかなりの人数が、サイン貰ったり写真を撮って貰ってました。役者さんもフランク!


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まだまだ観たりないですが、面白い作品に出会えて良かった!

またいつか来れますように……。




おまけ▽


飛行機では以下の作品を観ました。


ムーンライト

淵に立つ

華麗なるギャッツビー

君の名は。

SCOOP!

セトウツミ


ムーンライト、言葉は分からなかったけど痛くてヒリヒリした作品でした。最後の二人の再会シーンの空気凄いな。



最後までありがとうございました!