正直言って今まで興味はなかったけど、他人の不幸見たさにabemaで記者会見を見た。
ずっと思っていた。
「不倫して何で、僕ら一般人に謝るの?」
それの答えがほんの少し、わかった気がする。答え…というか、別視点というか
かつてはこの国も一夫多妻制だったし、他の国ではいまだにそういう慣習の地域もあるだろう。そういうルールの下では、多数の女性と恋愛をすることは不誠実には当たらないのだろう。
しかし現代、全人類平等が叫ばれる中、モテる男だけが得をする一夫多妻制なんて不平等の極みだ。
そういう制度ができるとしても、男女平等に結婚しまくれるとか、そんなところじゃないかな。
まあ、とにかく、そういう「ルール化ではぐくまれた常識」があって、
それが現代日本での不倫の場合、「してはいけないこと」っていう日本人の共通認識として存在する。
だから恋愛なんか知らない子供(僕もです!)でも、不倫は駄目なことなんだ!不誠実なことなんだ!
ってわかる
でも、不倫は悪いことではあるけど、関係のない人たちに謝る必要はないんじゃない?
僕はずーーーーーーっとそう思ってきた。
不誠実を働かれた被害者は不倫相手と結婚相手やその子供だけであって、僕らに謝られても困る
だが、ここでしっかりと考える。TVで活躍する芸能人とはなんなのか
彼らはそれぞれ可能性を見込まれ、数字を持っているからこそ報酬をもらって表舞台に立っている。
それはつまり、テレビ局や事務所のお墨付きをもらってそこに立っているということだ。
しかし、その芸能人が人として糾弾されるべき人間なら…?
テレビ局は社会的な常識のない人間の映像を公共の電波で垂れ流していたことになる。
つまり、不倫した芸能人が謝らなきゃいけない理由の一つに、テレビ局や事務所のメンツを保つため、というのがある。
いや、謝らなきゃいけないというよりも、テレビ局や事務所は謝らせなくてはいけない。ということ。
で、第二に、視聴者への配慮、というものがある。
過去に不倫された人は、不倫した人間が今まで平然とテレビに出ていたことに対してどう思っただろうか
佐々木希や渡部本人のファンはどう思っただろうか
二人の結婚生活を応援していた人々はどう思っただろうか
僕みたいな、芸能人にまるで興味のない人間からすれば、他人の人生にあれこれ願望を託す人種のことを理解できないかもしれない。
しかし、実際にそういう人たちは存在するのだ。公共の電波は、見る人を選べない。
多くの人に届いている以上、彼ら自身の理解が及ばない人種に対して、倫理的責任が発生する。
渡部の場合、不倫の仕方がエグ過ぎて、もう何人の視聴者に不快感を与えたかは計り知れない。
で、まあほかにも色々と迷惑をかけている相手はいるんだろうけど(スポンサーとか?)、まあ面倒だから置いとくとして。
これだけ色々な理由があるけれども、別に渡部は謝らないという選択も一応あった。
今後テレビに出ないという選択肢。
これを選べば、彼は公衆の面前でまたもや恥をさらす必要はなかったわけだ。
別におめーらに謝る必要ねーし!!!の態度を貫いても、刑務所に入れられるわけじゃないしね。
だから、今回渡部が謝罪に踏み切ったのにもまた、理由があるはずだ。
一つはテレビに出なきゃいけないからだと思う。(松本はああいってるけど、ガキ使多分内定もらってる)確か子供もいるんだろうし、彼の元の所得の目安から、将来設計をしていたのだろう。
離婚しないにしても、今後収入がなくなってしまうと大変だと思う。
もう一つは、佐々木希、その他諸々の方々からのお説教じゃないかな。両親とか。
会見でも言っていた気がするけど、考え方を一から改めろ、と。
佐々木希って、とてもできた人間性をしていそうだけど、
顔が良すぎて、恋愛経験は少なそうなイメージがある。不倫を見破れないのも仕方ないよね
不倫バレた時も、まさか自分が…!?って思ったと思う。
相当なショックを受けたはずだけど、彼女も一児の母。子供がいなければ別れたかもしれないけど別れなかった。
渡部が子供になつかれてるのかな、とか思った。なんとなく渡部って、子供に人気がありそうな気がする。
お人好しそう、な感じ。誠実かどうかはさておいて、お人好しな奴の半分くらいは優柔不断でアレな奴だと思う。
これからはどうなるかはさておき、渡部へかけた言葉といい、佐々木希は今後のことをちゃんと見てるんだなって思った。
タフな人だなって思うな。
夫が不倫して、外で歩くのもメディアに出るのも肩身が狭いだろう。周りはきっと励ましてくれるんだろうけど
不倫されたこと、子供のこと、自分自身のこと、今後のこと……
そういう大変なことを一身に背負っている。いやあ、ほんとうにすごいひとだなあ。
まあ僕も色々と垂れ流したけど、twitterではDaigoやディープ・スぺなんとか、をはじめとして、今回の記者への反感の意見が強い。
その中で、というか少し別の意見なんだけど、
今回の記者会見で、記者に対するヘイトが集まりすぎて、間接的に一件の事件の火消しになっているっていうツイートがあった。
うんうん、確かにそうだなあと思う。結果的に見れば、渡部の記者会見は大成功といったところか。
あれだよね、いくら渡部の行動が常識から外れているとしても、それを理由にいじめるのはよくない。
そういう行動は渡部のみならず、周りの人々にも飛び火して事態を大きくする。マスコミの目的はそこにあるんだろうし、渡部も佐々木希それをわかっていただろう。
今回の一連の事件を見て感じたのは、芸能人は人生を売ってるんだな、っていうこと。
正直言って、結婚やら熱愛やら不倫やらなんて、プライベートじゃないか!!彼らの選択に過ぎないじゃないか!!!
って思う。
でも、彼らが生きる糧を得るのには、とても大きな代償を払っているのも事実で。
今まで以上に芸能人のプライベートがさらされやすくなった昨今、我々は、彼らの生きてきた背景を含めて判断しがちである
ということはつまり、芸能人にはこれまでよりも、プライベートでも聖人君主であることが求められるわけだ。
想像するだけで息が詰まりそう。どれだけ金を稼いでも、自分自身の選択の一つ、パートナーの性格一つで
彼らに向けられる多くの視線はその性質を変える。
やっぱり大変な仕事なんだな。
おわり