今回は、主軸の滑り軸受け(プレーンメタルベアリング)について詳細の状態を写真を主にレポートします。
主軸のロックナット側のメタルベアリングのアジャストナットです。
メタルにスリワリが入っていて、クリアランスの調整が出来ます。
テーパーはチャック側に広がる方向で、主軸を抜くとき、この向きを間違えてクリアランスが締まる方向にズラしてしまい、主軸が固着してしまいました。
そのため、微細なキズ(長さ10mm)が数本、主軸に付いてしまいました。
そのクサビを押すネジです。
チャック側のメタルベアリングの内側。
チャック側のメタルベアリングを抜いたところ。
真上には、軸箱からの給油穴からの給油を受ける穴が開いています。
手前の楕円の部品はクサビで、軸箱からのネジの押し込みで、スリワリが開きます。
ここの調整がかなり難しそうです。
小さなキズが無数に付いています。
手前(チャック側)はクリアランスが大きかったのか、潤滑油が固形化して固着しています。
中央部に大きなキズが有りますが、おそらく給油穴から切削カスが流れ込み、それを噛みこんだのかもしれません。
チャック側メタルベアリングを抜いた直後。
軸箱の穴をチャック側から撮影。
しかし、主軸には大きなキズは見当たらず、カスはメタルに埋まったものと推察されます。埋まったところを特定し、顔を出さない様にするため、実体顕微鏡を見ながら、処理したいと思います。
チャック側メタルベアリングを抜いた直後。
手前の穴がメタルベアリングが入っていたテーパー部分です。
汚れが見受けられます。
上のアジャストナット(軸箱内側)を締めると、メタルベアリングは写真上方向にずれ、軸箱のテーパー穴にてすぼむ方向になるので、主軸とのクリアランスが詰まります。
逆に写真下方向のナットを締めれば、ベアリングは下方向にずれテーパーが緩み、クリアランスが開きます。
この調整、油膜をどれ位にするか、主軸の回転速度や、切削負荷により変わりますので、めっちゃ難しそうです。
つづく…