真の宗教は、数にこだわる必要はないはず。というか、人数は、むしろ少ないはず。

 

イエスは、命に至る道は狭く、そこを通る人は少ないといっています。実際、エホバの証人は、自分たちを少数派だといって、マイノリティに対する偏見をメディアや政府が煽っていると謳うときは、少数であることを強調します。

 

しかし、なぜだか、毎年エホバの証人の統計が出されると、増加の部分だけを強調し、さらにそれがエホバの祝福の証拠であるといいます。

 

確かに、一世紀のクリスチャンも増加していた時期もありました。しかし、背教の時期もあったようで、必ずしも右肩上がりとはいかなかったにではないかと思います。

 

エホバの証人はこれまで、いつも増加をエホバの祝福の証拠であるとしてきたので、減少部分を指摘すると、それはエホバの祝福がなくなった証拠だと思われると考えているのだと思います。

 

今年も、エホバの証人の統計(2024奉仕年度)が発表されました。

 

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いつも的確な分析をしてくださる、ももきち2014さんのブログ(下から見たJW)を楽しみにしています。私はかなり参考にさせていただいています。ありがとうございます!みなさんもぜひご覧ください!

 

 

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それに伴って、2024年2月10日の週に、2024奉仕年度の報告のプログラムがあり、そこでは、日本支部の手紙を読むことになっています。(後日またそれもお知らせしたいと思います。)

 

最初の出だしはこうです。

世界中にいるエホバの証人が,2024奉仕年度に行った活動のハイライトをぜひお伝え したいと思います。きっと皆さんの力になるはずです。昨年の奉仕の報告を見ると,エホバが家族である私 たちにたくさんの素晴らしいことを行ってくださったことがはっきり分かります!

 

そして、世界のJWの統計で増加している部分を取り上げ、パーセンテージなどを取り上げでいます。

しかし、

日本のエホバの証人の数は減少していますが、そのことについて触れられることはありませんでした。これは日本はエホバが祝福していない証拠なのでしょうか

 

 

日本のエホバの証人の減少は、前年比では確かにすわずかにみえます(大体毎年わわずかな現象なので、長期で見ると完全に減少です。)が、私から見ると、かなり大きい減少だと見ています。

三つの要素を特に注視しています。

 

① コロナ直後に、一時的な増加があったものの、それも頭打ちになった。

 

② 伝道者の基準を緩くすることによって、増加を作り出してきたにもかかわらず、それが続かなくなってきた。

 

➂開拓者の基準を下げたので、日本では開拓者の数字が上がっているにも関わらず、研究数は減っている。→将来性もなくなっている。

 

 

 

コロナの時期に、伝道者数が一時的に増えました。しかし、2024年の報告でその増加がわずかですが、減少に転じました。

このことからわかることは、コロナ時期は、野外奉仕が基本的にゼロになりました。外に出ずに、ただ、zoomでみんなとおしゃべりだけしていればいい、だけの奉仕です。結果として、伝道者の増加になったのです。つまり、伝道者は、野外奉仕に行くのは好きではない、ということが明確になったのです。

この点を統治体も気づいていたかもしれません。コロナの制限が解除され、野外に出かけて奉仕する段階になったとき、減少恐れて、伝道者は、時間を報告する必要はない、開拓者の要求時間は、50時間でよいという新たな基準の緩和が発表されました。しかし、その数字も、2024年の統計を見ると、減少になっているのです。

(この点は、ももきちさんがグラフを使って詳しく説明されていますので、どうぞご覧になってください!こちら

確かに、前年比だけをみると、わずかかもしれませんが、

伝道者の奉仕報告の緩和、

開拓者の時間の緩和、

zoom奉仕など奉仕自体の緩和

などを打ち出してきたにも関わらずの減少なのです!


つまり、2010年から2019年までの減少とは、さらに違った減少なのです。

 

 

さらに、③にあるように、将来性が暗いのです。

2017から2020奉仕年度の研究の数が発表されていないため(理由は不明)、いつ、何が原因で減ったかわかりませんが、2016奉仕年度の研究から、2021奉仕年度の研究が、半分以下の大幅減少になりました。恐らく、コロナ禍奉仕再訪問研究など、対面の奉仕が禁止になったことが大きな原因の一つだと思われます。

(この点も、ももきちさんのグラフがとても分かりやすいです。どうぞご覧になってください!こちら

 

そして、統治体と日本支部は、コロナの制限解除後にこの数字がすぐに回復することを期待していたと思います。確かに、2021年から2023年まで少しずつ増えて(コロナ前の60%くらい?)はいたものの、2024年になって、若干ではあるのの減少しているのです。つまり、少なくとも現状ではコロナ前のような研究数には到底戻らない、もしかするとさらに減少が続く可能性があるということです。

 

これは、明らかにここ数年のエホバの証人2世に関する報道が大きく起因していると言えます。

 

さらに、記念式の出席者数も、コロナ後は、直に会うものと、zoomと二つの出席方法があるにもかかわらず、減少しているのです。

 

さらに言えば、開拓者の要求時間が減少しただけでなく、若い人たちは、建設やベテル奉仕などに行くように勧められているので、実際の野外宣教は、どんどん弱体化、老齢化しているのです。

 

 

つまり、日本に関して言えば、

 

伝道者数の増加を望むのであれば、さらなる基準の緩和するしかない、

しかし、それをすれば、将来の拡張性は、鈍化につながる

 

ということです。

 

じゃあ、エホバの証人としてどうすればいいのか

 

これから、エホバの証人の増加を期待するのであれば、エホバの証人自体の基準の緩和(つまり、伝道者や開拓者の基準ではなく)があれば、増加を期待できるかもしれません。
例えば、輸血の解禁、排斥者への厳罰の緩和、集会出席の要求の緩和、大学進学の許容、校歌や学校の応援団など聖書的根拠のあまりない行事への参加の許容、などを少しずつ緩和していくなら、エホバの証人の増加もあり得ると思います。
 
恐らく、統治体もその辺をこれから考えていくのではないのかと思います。