ひとり某という言葉がある。


そのなかでも比較的難易度が高いとされる


「ひとり焼肉」


私は抵抗がない、というよりは単独行動を好む方なので寧ろ進んで実行したい。

懐事情にもよるが。


昨日は休み前の万能感、高揚感、事務職とはいえ労働による空腹感が絡み合い、帰りの電車内でひとり焼肉を決意した。


まずは店選びから。


そもそもひとり焼肉に抵抗がある方は最近よく見かける「おひとり様向け」の某チェーン店がおすすめだ。

店側が推奨しているのだし。


しかし、真にひとり焼肉を堪能するには普通の焼肉店が良い。

周りの客が誰かと一緒に会話などをしながら食事を楽しんでいる環境で「ひとり」なのが良い。


特に、いちゃついている若いアベックの隣席などが最高で、


「あのおっさん、ひとりで餓鬼のように肉食らっててキモいね」


などと言われるくらいがいい。


焼肉に対する「集中」ができ、

若いアベックには「優越感」を与えることさえできるからだ。


脱線したな。


店のランク的には

「一通り好きなものを飲み食いしても会計時に驚かないレベル」


を推奨する。

値段など気にせずに飲み食いするという精神的開放のためだ。

(あまり安い店だと若い頃は良かったが、最近は脂がキツいことがある。若者は気にするな)


一度誰かと行ってみて気に入ったらひとりでも行ってみるというのがいいかもしれない。


長々と語ったが、結局は家の近所にある焼肉屋を選んだ。

近いし、安いし、美味い。

それ以上に何があろう。


混んでたら嫌だなと思いつつ、ラッシュ前に入ることができたので、待たずに着席。


脳死というか寧ろ脊髄反射で


「生ビール」


を頼む。

話はそれからだ。


集団で焼肉屋へ行くと、大概最初はタンやロースから始まり段々脂の強いハラミやカルビに続き、最後にホルモンという流れになりがちだが、

ひとり焼肉においては


「いくらでもエゴを発揮できる」


という利点がある。


故に体調や腹具合と相談し、好きなように頼めば良いのだ。





メニューを見ながら生ビールを瞬殺したので、2杯目からウーハイ大。

ここのは本当にでかい。




肉はほぼハラミ。

味付けを変えたハラミ達。

申し訳程度にカルビ。

でもほぼハラミ。


私はハラミが一番好きなので、寧ろハラミを食いに来たと言っても過言ではない。


これくらいエゴになっていい。

それがひとり焼肉だ。


にんにくも大量に摂取する。

休み前だしライブ前日でもないから気にしない。


あとは好きなように焼いて食らう。

焼き加減のこだわりも、ひとり焼肉だとこだわり抜くことができる。


「あ、その肉育てていたのに」


というのがない。

好きなタイミングで食らうことが可能だ。


一度に網にのせるのは3枚まで、というのが私のこだわりだ。


飲みながら食うにはそれくらいがいい。


そんなわけで肉を喰らい、酒を喰らいを続けて8割満足したところで〆を注文する。


これは各々好きなものが良い。

麺類だろうがご飯物だろうがデザートだろうが好きなものを選ぶ。


私はユッケジャンクッパが好きなので迷わず注文。




満腹になり、ほろ酔い。

完璧な状態である。


お一人様だから、会計を済ませてとっとと帰って寝てしまえばよいのだ。

身体には良くないかもしれないが、満腹で幸せな気持ちのまま寝る、俗に言う

「ドカ食い気絶」

はストレスの野郎共を抹殺することができる。


「家に帰るまでが遠足」


という理論に近い


「満腹で寝るまでがひとり焼肉」


だと私は思う。


是非やってみて欲しい。


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