詩人ロッド・マッケンを知ったのは、20代の終わり頃。
全国の労音各地をミュージカル「青春の歯車」でまわっていた。
主演はナベプロのアイドル歌手として「若いって素晴らしい」を
ヒットさせた、槇みちるサン。
移動の間中彼女にいただいた「If you go away」から始まる
ロッド・マッケンのテープを聴いていた。 

お気に入りの彼の詩を今日は一つ紹介しましょう。


 昼の歌


そばかすの朝が
いま昼になろうとする
服を着る途中で
私は窓辺に立ち
降ってくるはじから溶けていく
雪を見ている

道路のむこうに建築中のビルの
何百という虚ろな窓が
私を見つめかえす
私の表情はあの窓とおなじように虚ろだ
ひとりで
生きるのを
学ぶという
長くて時間のかかる過程が
再びはじまろうとするいま