J's_cafeへようこそ!-ばっちゃまの絵手紙

昔むかし野州佐野の在に一人のばっちゃまがおりました。

勿論立派なお名前はあるにはあるのですが、人々は長年ばっちゃまと
呼び慣わしてきたので、いつしか立派なお名前のほうは忘れられて
ゆきました。

ばっちゃまは野の花も季節の果物もな~んでも絵にしてしまいます。
いつしか口から口へとばっちゃまの絵の評判は伝わり、デンサンと
いうお百姓が恐る恐る頼んでみました。
「ばっちゃまよう、この花を文字でもあらわしてくれんかのう」

描写あり解説でもあり、詩もあり歌でもあり軽妙洒脱な文は、流れる
ような自然の絵姿と共にまたまた評判を呼んだのでした。


この画架に掛けられた横90センチほどの文字絵には、「私の一日」
の歌詞が3番まで見事に収められている。

今は病室のような何もない淋しい事務所の壁面で異彩を放ち、
いつも俺を励ましてくれている。

“ゆっくり精一杯”だよ・・・と。