J’s_cafeへようこそ!-Kさんちの鶏飯(ケイハン)
今日は久々の「美味しい話」


先日ひさびさにご近所のKさんとビールを酌み交わす。

と云っても例の如くKさん持参なのだが、Kさんはビールはどうも苦すぎてと発泡酒を私はプレミアムな生を。

そして翌日の夕食のこと、これからが本題。


夕方5時ころ「夕飯はどうするの?まだだったら支度しないで待ってて・・・気にしないで」とKさん。1時間ほどしてKさんの奥さん Y子さんがご持参下さったのが写真の料理。お家では「鶏飯」(ケイハン)と言ってるそうだ。4人分作るところに一人二人増えたって手間は同じ、おすそわけなんだからと帰ってコチラを気遣っていただく始末。


娘の亭主、可愛い婿さんが好物なのだとか・・・近くに暮らす若夫婦のリクエストに応えて、奥さんが久々に腕を振るったものらしい。
何の変哲もない丼物の一品料理に見えるかも知れないが、ここに家庭料理の心髄がギュッと詰まった逸品だった。

まず何と言っても材料の下ごしらえに手間がかかるのだ。共稼ぎの若夫婦は、帰りがだいたい8時頃、いくら好きだと言っても帰ってから準備して作っていると口に入るのは午前様になりかねないとか・・・
そこでお姑のY子さんが可愛い婿さんのために腕を振るうことになるという。


レシピを伝えるのが本題ではないし詳しくは聞いていない。まず鶏肉(胸肉?骨付き、ささみ?俺には部位もわからないが)を煮てスープを作ることから。よくアクをすくい椎茸のもどし汁と昆布だし、カツオだしを加え味を調える。丼にあったかご飯をよそい、茹でた鶏肉を3、4センチの長さに手で裂いてたっぷり盛り付け、もどした椎茸は甘辛く含め煮して薄くそぎ切りに、手造りの卵焼きから錦糸卵を、糸に刻んだ海苔、青ネギ(小葱?わけぎ?)は小口切りにしてたっぷりと、そして最後に白胡麻を振り縁にワサビを添える。これにアツアツのスープをたっぷりとかけて、ハフハフと豪快にかっ込むのだとか。


ポイントはやはりスープでしょう!時間をかけて旨味を煮出した鶏スープに、椎茸・昆布・カツオの和風トリオが微妙なハーモニーを奏で、奥さんの愛情とKさんちで長年育まれた秘伝がギュッと詰まった逸品に仕上がっていた。時間と手間をかけて作って持って来ていただいたこのお料理、たとえわざわざ作ったのじゃなくおすそわけなんだからと言われても、ハフハフと奥さんの目の前で5分もかからず俺の胃の腑へ・・・


(合掌)ご馳走様でした。


量はいらないけど飲んだ後の仕上げにも良いかも。さっぱりと癖のない上品な鶏スープは和風?チャングムの作る宮廷料理のようでもあり・・・これからの季節、暑い午後の昼下がり、遅めの昼飯に冷たくひやしたスープをかけて、な~んてのも好いかも。お試しあれ。