昨日のニュースによれば、アフリカのコンゴ民主共和国の南西部で、インフルエンザに似た症状の原因不明の病気が拡がっているらしい。患者は10月下旬から確認され、少なくとも79人が死亡したそうだ。呼吸器感染症の可能性が高いらしい。
先日、どこかの民放が「妖怪で町おこし」というテーマで兵庫県のある町を取り上げていた。その映像の中で懐かしい妖怪(?)を見た。「アマビエ」である。コロナ禍の最中、かなり注目されグッズなどにもなったあの「疫病退散の神」である。
彼は何処へ行ったのか?流行とは、ある意味恐ろしいものである。その当時(2020年7月)、アマビエなど「疫病退散の神々」について調べたことがある。以下に概略を記載する。
COVID-19の感染拡大を受けて、所謂「疫病退散の神々」が脚光を浴びている。昨今よく耳にするアマビエ(熊本)や、メジャーなところでは須佐之男命(すさのおのみこと/日本神話)、その他神社姫(長崎・佐賀)、クタベ(富山)や岐の神(くなどのかみ/徳島他)などがある。
海外に目を向けると鐘馗(しょうき/中国・道教)やセクメト女神(エジプト/神話)などがあるが、鐘馗(大臣)は日本でも疱瘡(ほうそう)除けや学業成就の神として端午の節句に人形を飾るなどの風習が残っており、能楽の演目や旧日本陸軍の弐式戦闘機の愛称にもなっている。
「アマビエ」を説明した英文を見つけたので、若干改訂したものを以下に掲載し和訳を試みる。
AMABIE is a reportedly auspicious yokai (legendary creature) that first appeared in the archives of the former Higo Province in 1846. The article described in the archives is as follows. A government official was investigating a mysterious green light in the water. When he arrived at the spot of the light, a glowing-green creature with fishy scales, long hair, three fin-like legs and a beak emerged from the sea. The mysterious mermaid-like (or merman-like) creature introduced itself as AMABIE, and made two predictions: a rich harvest would bless the province for the next six years, and a pandemic would devastate the whole country. Further, AMABIE instructed the government official, in order to stave off the spread of the pandemic, to make someone draw an image of AMABIE and to show the image to as many people as possible.
アマビエは、弘化3年(1846年)肥後国の古文書に初めて登場する縁起のよい妖怪と伝えられている。古文書には、以下のような記述がある。役人が水中の不思議な緑色の光を調査していた。光の場所に到着すると、緑色に光る、魚のような鱗と長い髪、鰭(ひれ)のような3本の足とくちばしを持つ生き物が海から現れた。人魚(または半魚人)のようなその不思議な生き物は、自分はアマビエであると名乗った。また、今後6年間は国内に豊作が続くことと、疫病が国中を襲うことの2つの予言をした。さらにアマビエは、疫病の蔓延を防ぐためには、誰かにアマビエの絵を描かせて、それをできるだけ多くの人に見せるようにと役人に指示した。