以下は2年前の今の時期に書いたエッセーからの引用である。久しぶりに漢詩の英訳を試みたものである。
雨上がりの澄んだ青空の下、新緑の間を薫風が吹き抜けてゆきます。梅雨入り前の爽やかな初夏を迎えました。
「偶題」 于謙
薫風何処来 薫風何処よりか来りて
吹我庭前樹 我が庭前の樹を吹く
啼鳥愛繁陰 啼鳥繁陰を愛し
飛来不飛去 飛び来たりて飛び去らず
(拙・日本語訳)
何処からか初夏の風が吹いてきて、庭の樹がさわさわと音を立てている。
樹の繁みでは小鳥が囀っているが、居心地が良いのか飛んでくる鳥はいても飛び去る鳥はない。
(拙・英語訳)
Balmy breeze coming from somewhere is blowing through green leaves on my garden.
Singing birds might love the clumps, where more comes but none flies away.