前回のVol.64において、「スター・トレック(Star Trek:The Motion Picture)」のあらすじの進行が前後していましたので、Vol.151をアップするタイミングでVol.64を改定しました。

 

 前回のVol.41【SFドラマ・映画 「スタートレック」①】では、1966年に始まった最初のテレビシリーズ「Star Trek」(邦題:宇宙大作戦)が徐々に人気が出て、現在までいくつものテレビシリーズが製作され、また、何作もの映画が製作されていることについてお話ししました。

 製作された映画のうち、第1作目から第6作目までは、いわゆる「宇宙大作戦」の世界であり、カーク船長やミスター・スポックなどが登場する映画です。

 私は、最初のテレビシリーズ「Star Trek」の雰囲気や登場人物の性格、少し抑えたストーリー・演出・演技が大好きです。その様なわけで、今回は、製作された映画のうち、1979年に公開された第1作目の「スター・トレック(Star Trek:The Motion Picture)」から1996年に公開された第6作目の「スタートレックⅥ 未知の世界(Star TrekⅥ:The Undiscovered Country)までの作品についてお話ししたいと思います。

 なお、映画の第7作目以降は、テレビシリーズ「新スタートレック(Star Trek:The Next Generation)」以降の、ピカード船長などの登場人物による映画となっています。

 

 第1作目からお話しします。

 

スター・トレック(Star Trek:The Motion Picture)》

 私は、若い頃からSFが好きだったので、1977年に公開された「スターウォーズ」は当然見ました。この映画は爆発的にヒットし、その後、いくつもの続編が製作されていることは、皆さんご存じのことと思います。

 第1作目のスター・トレックが製作されたのは、スター・ウォーズにより起きたSF映画ブームに後押しされたこともあったと思います。

 

 あらすじは次のとおりです。

 遥か宇宙のかなたから、巨大なプラズマの雲が地球を目指して進んでくる。全く正体が分からない。迎撃に出たクリンゴン星人の宇宙戦艦や宇宙ステーションのイプシロン9は、巨大なプラズマの雲からの攻撃により一瞬のうちに消滅してしまった。地球に到達するまであと数日しかなく、迎撃可能な宇宙戦艦は、宇宙空間で大規模改修を行っているエンタープライズしかない。提督に昇進していたジェームズ・T・カークは地上任務に就いていたが、この非常事態に、急遽エンタープライズの船長に復帰することになった。一方、故郷のバルカン星でコリナー(理性の究極の悟り)の習得に励んでいたスポックは、はるかかなたからの強烈な知性のエネルギーを感じ、エンタープライズに復帰する。不調が続いていたエンタープライズは、スポックの働きにより完全な状態となった。エンタープライズは、危険を顧みずプラズマの雲に接近し、プラズマの雲の中心にある「存在」と交信を試みたが、その「存在」はそれを敵対攻撃とみなしプラズマ球を発射してきた。あわや命中するという直前に、スポックの機転で、こちらには敵意がないことを「存在」に理解させ、プラズマ球は消失した。

 プラズマの雲が地球に到達するまであと20時間しかない。エンタープライズはプラズマの雲の中心に向かって航行し、中心部の全容が視認できる位置まで近づいた。中心部の構造は見たこともない巨大な造形物で、エンタープライズがまるでゴミのように小さく見える。その時「侵入者警報!侵入者警報!」というアラートが指令室に鳴り響いた。すると、突然、雷のように激しく光る物体が指令室に現れた。その物体は指令室を移動しながら探索し、光の触手(?)を伸ばしてコントロール装置にアクセスし、地球の防衛力を検索し出した。スポックはコントロール装置に近づき、両手の拳でコントロール装置を破壊した。スポックは、怒った(?)物体の光の触手で跳ね飛ばされ、床に倒れた。

 光る物体は、女性乗務員のアイリーアに近づいていく。光る物体に触手を伸ばされたアイリーアは、次の瞬間、光る物体とともに消えていた。

 アイリーアは、副長であるデッカーにとって、事情があって離れ離れとなったかつての恋人であった。

 

(続く→不定期)