引き続き、日本のテレビアニメについて、、時代を追ってお話しします。こどもの時の記憶が頼りですので、ストーリーなどはほとんど覚えていないことをあらかじめお詫びします。私の心に残っていることを話したいと思います。カッコ書きは放映が開始された年です。
《 狼少年ケン(1963) 》
「狼少年ケン」は、それまで劇場用アニメーションを制作していた東映動画が初めて製作したテレビアニメで、1963年(昭和38年)11月から1965年(昭和40年)8月まで放映されました。
日本で最初の商業テレビアニメである「鉄腕アトム」の爆発的なヒットに触発されて製作されたもので、実力のあるアニメーション作家である「月岡貞夫」さん(以下「月岡さん」と言います)が企画し、当初は原画も担当していました。月岡さんは、手塚治虫さんや虫プロダクションのスタッフとも親しく、鉄腕アトムの製作過程も詳しく知っていたことから、白羽の矢が立ったとのことです。
放映されたのは私が7~9才の時で、オープニングがリズミカルでユーモアにあふれていたのをよく覚えています。登場人物(?)では、ボス、こどもの狼のチッチとポッポ、片目のジャックなどを覚えています。ケンは浅黒い肌で、どこかポリネシアの人のような顔をしていました。悪役のクマと虎がいつもケンにちょっかいを出して、最後は「なんでこうなるのー」とか言いながら崖から落ちていったシーンを覚えています。
《ビッグX (1964) 》
「ビッグX」は、1964年(昭和39年)8月から1965年(昭和40年)9月まで放映されました。手塚治虫さんが「少年ブック」に連載していた漫画が原作ですので、てっきり虫プロダクションが制作したものだと思っていましたが、今回調べてみたところ、「東京ムービー」の初期の作品であることが分かりました。東京ムービーは、「オバケのQ太郎」、「巨人の星」、「ルパン三世(第1期)」などを制作した歴史あるアニメ制作会社ですが、この頃は、設立してまだ間もなかったとのことです。今回YouTubeでオープニング映像を見たところ、こどもの時は分かりませんでしたが、「狼少年ケン」と比べると、「動き」についてはその差が歴然としていると思いました。
こどもの頃の記憶では、少年がおなかに何かペンシルみたいな物を当てると、みるみる体が大きくなりビッグXになるシーンと、「弾なんか跳ね返せー ジェット機だって手づかみだー」という主題歌が「コンバット」の主題曲に似ていたのを覚えています。
※ ツイッターに画像を投稿しました(2022.7.8)。
https://twitter.com/sasurai_hiropon
(続く→不定期)