「ウルトラQ」は、1966年1月2日放映の第1話「ゴメスを倒せ!」で始まり、同年7月3日放映の第27話「206便消滅す!」で終わりました。第28話「あけてくれ!」は、再放送の1967年12月14日に放映されました。

 レギュラーの登場人物について述べます。カッコ書きは演じていた俳優さんです(敬称略)。星川航空のパイロットである万城目淳(佐原健二)。佐原健二さんは、ウルトラセブンでは地球防衛軍の参謀を、平成ウルトラセブンでは長官を演じておられました(平成ウルトラセブンは、平成になってからテレビスペシャルおよびオリジナルビデオとして製作されたシリーズ)。同じく星川航空のアシスタントである戸川一平(西條康彦)。カメラマンの江戸川由利子(桜井浩子)。桜井浩子さんはウルトラマンではフジ・アキコ隊員を、また、平成ウルトラセブンの「ダークサイド」では、地球人の姿になってみなしごを育てるペガッサ星人を演じておられました。科学者である一の谷博士(江川宇礼男)。白髪、白いひげで、いかにも老練の科学者という雰囲気でした。最近分かったのですが、江川宇礼男さんは、小津安二郎監督の映画「彼岸花」(1958年公開)に出ておられたんですね。

 全28話のうち、私が好きな回について話したいと思います。こどもの頃の記憶だけでは不正確になるので、You Tubeの映像やwikipediaなどを参考にさせていただきました。

 

《第4話 マンモスフラワー》

 オフィス街に、突然巨大な植物の花が開く、ただそれだけの話なのですが、植物が成長するときに、ビルにひびが入って壊れる場面などの描写がとてもリアルだったことを覚えています。ビルの上に巨大な花が開く光景はとてもシュールでした。

 

 

《第6話 育てよ!カメ》

 少年が育てているカメが99cmになったとき竜宮城に連れていってくれるというファンタジーです。99cmになったカメにまたがって、空を飛んだり海に潜ったりしてようやく着いた竜宮城は、霧が漂う、なんだかだだっ広いだけの場所で、5~6才ぐらいの生意気な女の子がいて、どうもその子が乙姫様のようなんですが、少年は爆弾みたいなものでボロボロになったり、ミサイルに乗って逃げる女の子をカメに乗って追いかけたりと、とても竜宮城とは思えません。最後に玉手箱を貰うのですが、残念ながらその結末を覚えていません。

 

 

《第10話 地底特急西へ》

 少し未来の話のようです。超高速列車INAZUMA号の試運転が行われるのですが、誤って人工生命M1号が入ったトランクが持ち込まれ、強い光の刺激を受け、人工生命M1号は急激に成長してしまいます。その姿は、ブサイクな大きなサルのようで、知能も高くないようです。じきに、運転席のレバーなどを無茶苦茶に操作しだして、INAZUMA号は制御不能になってしまいます。最後には空を飛んで宇宙に行って地球を回りだす、というとんでもない結末で、面白い脚本でした。

出演者の一人だった石川進さんは、のちに、ウルトラマンのイデ隊員の役のオファーを受けるんですが、スケジュールが合わなくて、二瓶正也さんがイデ隊員をやることになったと聞いています。

 

 

《第11話 バルンガ》

 地球に帰還してきた土星探検ロケットが原因不明の墜落をして、そのロケットには地球外生命体が張り付いていました。その生命体は、はじめは小さかったが、どんどん大きくなって東京上空に浮かぶようになります。その形は、かき揚げに触手を生やしてどす黒くしたような気持の悪いものです。自衛隊がミサイルで攻撃しても、そのミサイルを体内に吸収して更に大きくなる。何でもエネルギーとして取り込んで無限に巨大化しだします。巨大化したバルンガは、最後には太陽のほうに向かいだし、人類はなんとか危機を脱します。巨大なバルンガが東京上空に浮かんでいる場面は、こども心にも不気味でした。

 

 

(続く→不定期)