さすらい館-100724_151906.jpg


さすらい館-100724_160131.jpg


昨日(7月24日)、管理人は「成田スカイアクセス」へ出かけました。今回は「スカイライナー」試乗が目的ではなく、一般車による「アクセス特急」の試乗と、スカイアクセス途上に唯一新設された途中駅・成田湯川駅の視察が目的でした。


15時23分、青砥駅に都営浅草線からの「アクセス特急」成田空港行きがやってきました。この列車は京急運用となっており、この日は600形が充当されておりました。


京急600形の側面の行先表示は御覧のとおり↓


さすらい館-100724_151918.jpg
「アクセス特急」がオレンジ色


まだ開業から1週間しか経っていないためか、先頭車両の先頭部(いわゆるかぶりつき席ですね)には、愛好家が多数乗車していました。


高砂までの、1駅だけの複々線区間を走って各駅停車うすい行きと同時に発車すると、北総線の高架へ駆け上がっていきます。新柴又・矢切あたりまでは「流している」ような走り方だったのですが、江戸川の鉄橋を渡るあたりから、スピードが徐々に「乗って」きまして、600形が自社線の品川-川崎-横浜間でぶっ飛ばしているような感覚に近づいてきます。ただ、スピードは出ているようですが、京急線内で感じるようなスピード感は感じられませんでした。これは、京急の路線が人家が密集している中をぶっ飛ばすから、実際のスピード以上に速さを感じるのに対し、こちら北総線はそんなことはありませんので、それだけ感じ方が鈍っているのでしょう。

武蔵野線との連絡駅である東松戸に停車すると、一見して航空旅客ではない軽装のお客が多数下車していきました。それはその先の停車駅である新鎌ヶ谷や千葉ニュータウン中央、印旛日本医大でも同じでした。特に、北総線区間最後の駅となる印旛日本医大では航空旅客以外はあらかた下車してしまい、車内は閑散としてしまいました。

ただ、スピードは120km/h前後を保っていたようで、特に新鎌ヶ谷から先はかなりスピードが乗っていたように思います。


印旛日本医大を出ると、いよいよ新線区間。スラブ軌道に反響する音のオクターブが高くなることで、列車のスピードが乗ってきていることが分かります。

そして印旛沼が進行方向左側に見えると、間もなく成田湯川駅。複線の通過線の両脇に1線ずつの停車線を設けています。また駅の規模も、ホームが3階、改札が1階にある間にコンコースが2階に設けられ、まさに新幹線の駅のような様相を呈しています。



さすらい館-100724_155556_ed.jpg
確かに京急600形は成田湯川駅に停まっている


それではホームから、成田空港側・京成高砂側の様子を見てみましょう。まずは成田空港側から。



さすらい館-100724_155459.jpg
これがまっすぐに空港へ伸びる


お次は、これまでたどってきた京成高砂側を。


さすらい館-100724_155734.jpg
4線並ぶ様が物々しい


これらの写真を見ると、新幹線駅と見まがうほどですよね。


ところで、成田湯川駅に停車する列車は、全て「アクセス特急」です。それはいいのですが、平日日中や土日は40分に1本しか停車列車がないというのは、この駅が実はニュータウンの間近にある駅であることを考えると、実にもったいないと思います。京成高砂方に片渡り線を作って、下り線折り返しでもいいから印旛日本医大止まりの列車を何本かここまでもってこれないものでしょうかね?


成田湯川駅といえば、間近な場所をJR成田線が走っていますが、JRは新駅を作ろうとするつもりは今のところないようです。もっとも、ここに駅を作って接続させたとしても、どこまでの利便性があるか分からないでしょうから、二の足を踏むのも無理からぬところがあります。

またこの駅は、以前千葉交通バスの営業所(湯川営業所)があった場所で(駅建設に伴い、千葉交通は用地を明け渡して移転)、そのためもあるのかどうか、ここからJR成田駅西口までのバス路線があります。しかも、本数も1時間に最低2本は確保されており、かなり頻発運転を行っております。



さすらい館-100724_160232.jpg
成田駅までは約15分、280円


早速乗り込んだのですが、駅への取り付け道路からメインの道路に出るとき、えらく立派なニュータウンがあるのを確認しました。実はこのとき、バスの乗客は管理人一人しかおらず、そのため(?)管理人が鉄道愛好家であることを見抜いた運転手さんがいろいろ話しかけてきたのです。そのときのお話として、この路線は北高(成田北高校)の通学生で持っているということや、ニュータウンを走る路線なので収益が高いということも伺いました。確かに、成田北高校の生徒は夏休みのせいか乗車がほとんどなかったものの(それでも部活帰りと思われる高校生が一人乗ってきた)、各所で乗り降りがあり、生活路線として根付いているようでした。


思ったこと。

成田湯川駅の開業は、成田市内のニュータウンの通勤通学需要を見込んだものなのでしょうが、それにしては40分に1本とは、列車本数が少なすぎやしないでしょうか? せめて20分に1本としてほしいところで、そのためには印旛日本医大から1時間当たり1本だけでもいいからこの駅まで延伸してほしいと思うのですが。設備の問題もあるのでしょうけど、それを抜きにすれば北総と京成の「会社の壁」なのでしょうか。今のままでは、バスで成田駅に向かった方が利便性が高いといわざるを得ません。

駅施設が立派なのは結構ですが、どうしても中途半端な感は否めない、成田湯川駅でした。


※ 当記事は07/24付けの投稿としております。