大切なお知らせ




ご無沙汰しています。磯部俊行です。

昨年8月のライブを最後にリハビリに専念しつつ、自分自身を見つめ直す時間をいただいていました。

16年間歌を歌い続け、1度も音楽から離れることは考えたこともなかったですが、

自身の体のこと、これからの自分を考えた末、アーティスト活動を無期限で停止することを決断しました。

この先どうなっていくのか自分自身でもわかりませんが、一回音楽という上着を脱ぐことを決めました。

本当にわがままな僕の活動に付き合ってくれた、スタッフや事務所の皆さん、音楽を一緒に作ってくれた

ミュージシャン仲間には感謝してもしきれません。

そして僕の音楽に共鳴してくれたファンの皆さんには本当に感謝いたします。

音楽のない人生なんて考えられないと思っていましたが、考える必要がなかっただけで、この半年、歌うたいでない僕に何ができるかと苦しい日々でしたが考える中で、少しずつ音楽のない人生に光を見つけることができました


もう一回自分を信じてその光に向かって行ってみようと決心しました。

僕が療養中に読み続けた「葉隠(はがくれ)」という本の中の1文

「武士道と云ふは死ぬ事と見つけたり」


という言葉を今は胸に刻みながら生活しています。

諸説いろいろなこの文に対しての解釈ありますが、

戦乱の世から江戸時代になった時、武士のあり方を見失いかけたお侍さんの

生きる道を見つけたとても前向きな一文だと僕は思っています。

自分のために生きる人生ではなく誰かの為に生きるという生き方を選んだのだと感じました。

もしかしたら選ばざるを得ない状況だったかもしれません。

でも、そんな中でももがきながら光を見つけていく姿勢に心を久しぶりに震わされました。




今年で東日本大震災から5年。5年目の3・11の14時46分は東京で、亡くなった方々への
鎮魂と復興への祈りを手を合わせ願うことしかできませんでした。

2011年以降音楽を 通じて、岩手の主に宮古市田老へ皆様から預かった物資や義援金を届けたり、歌を歌わせていただいたりしましたが、誰かの為に、何かの為に作為もなく偽りもなく動くことで、自分自身救われた事もたくさんあったと思います。

九州での大地震の際、僕の唐突なご協力のお願いにもかかわらず、沢山の皆さんのご協力があり
熊本へ支援物資を届ける事ができました。

その阿蘇温泉病院からお手紙が届きましたのでご報告します。





こうやって、上っ面や詭弁じゃない、深い真実の絆が生まれた事、とてもうれしく思います。
ご協力いただいた皆様、本当にありがとうございました。


未来のことを断言できるほど前向きにはまだなれませんが、岩手や熊本への恩返しも含めて、
何か僕にできることを見つけ生きていきたいと今は考えています。

形ができ、胸張ってまたみなさんに報告できる日がきたら、また皆さんに呼びかけするかもしれません。

お願いするかもしれません。その時僕の歌を覚えていてくれる方がいたら是非思い出していただきまたご協力いただけたらと思います。




毎度長くな ってしましまいましたが、最後に僕の音楽人生、はいから、no smokingbluesmore、YS-11、サスライメイカー、そして磯部俊行の音楽を支えてくれた全ての皆さんに心から感謝いたします。




また、どこかでお会いできることを願って




2016年5月31日

磯部俊行