20060606


姉貴が結婚して家を出ていき 兄貴は東京に就職 俺は音楽をやるために東京へおやじが死んで 犬のタロも16年の人生に幕を閉じて 気付いたら おかんとじいの二人で住んでた 二人で住むには広すぎる家に 僕らがいつ帰って来ても 帰る場所がないと悲しかろーがって 言いながら おかんは 家を守ってきました。。


おかんも一度は家を離れたけど 自分の為に僕らの為に 家を守ってきてくれた
あれからたくさんの月日が流れて たくさんの季節が過ぎ去って 年をとって…… おかんが僕に言いました。「ちょっと 疲れたから この家売ろうとおもっちょるんよ。。維持するのも大変やし じいと二人やからアパートとかで充分やしね~あんたらが寝るとこくらいはあるけぇね。。引っ越し先も アパートやけどすごい広いんよね。。でも としに相談もせんと決めてすまんかったね……すまんかったね」 と最初はすごく陽気に 僕に話してたのに最後は すまんかったね としか言ってなかった おかん。。


何があってもあの家を守ってきたおかん


今年で67歳のおかん


えーよ。。俺なんかに気ーつかわんでも おかんは俺らの為にいままで一生懸命家も俺らの事も守ってきてくれたんやけーね。。これからは自分の為に生きていってほしいと思った。。


正直なところ 寂しい 18年以上あの家で暮らして 笑って泣いて怒られて 寝小便してきた あの家が自分の家で無くなる現実 なんか胸がしめつけられる感じがした。 ただ 俺の気持ちなんかより 数倍も数百倍つらかったと思った おかんがなによりあの家が好きで いつも隅から隅まで掃除しよった事 あんたらの帰る場所はここやから っていっつもいいよった事 今は おかんとじいしか住んでないけど あの家には はみ出すくらい思い出がつまっとったんやろ?


えーんよ。あんたが決めたことやから きっと姉貴も兄貴も賛成すると思うよ。うん。。 はみ出しそうなくらいの思い出を いまおかんは 一つ一つ整理しよると思う。 この綺麗に輝いとる月や外灯みたいな思い出を 綺麗やね~って言いながら眺めとると思う。。


おかん一人でづるいわ。。俺も綺麗やね~って眺めたいから あんたと一緒に眺めたいから 引っ越す前にそっちに行くから。。


一人でいっぱい考えたんやろ? 俺は今まで助けてもらってばっかりやったけど お坊ちゃまくんの著者が好きでそのよしりんが 自分の事を「わし」って言ってたから 俺も「わし」って使おうと思ったが結局中途半端にしか使えんかった俺やけど これからは 少しは立派になったて言われるように しゃんとするから 帰ったら 一人で悩んでたこと 俺にぶちまけりゃあええから。。 母の日やからって カーネーション贈るのもいいけど 毎日ちょこっと 何秒でもいいから おかん元気かな?って 考えるようにしよう。用事があるときだけ電話するんじゃなくて もっと近くで おかんを感じようと思った。。


おかん いままでお疲れ様 ほんでありがとう ほんで これからは 楽しんで長生きしてください。。