「15歳の志願兵」―終戦を考える夏
ブログネタ:「これぞ夏」っていうこと何かした?
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昨年
とは対照的に、現在はほとんど仕事も入っておらず、時間は結構あるはずなのに、夏休みも前半は体調悪く通院か寝ているかという状態で、少し落ち着いた今も疲労激しく、どこかに出かけるという気力が持てずに日にちばかりが過ぎていきます。
加えて友人・知人とは都合の良い日時は合わないし、お金もないし・・・
まだ花火大会にも行っていないし(昨日の東京湾には行きたい気持ちだけはあったが)、旅行や遊びに行く計画も立てていません(悲)
まあ、せいぜいテレビで高校野球を見るくらいでしょうか(苦笑)
あと、個人的には「すいか」を食べないと夏を実感しません。最近はなかなか丸ごとは買えませんが、先日、カットしたものが数切れ入ったパックが安売りしていたため、買って食べ、それなりに満足。
また「夏」のもう一つの側面として、8月も何日か経つと必ず、戦争関連の番組を何かしら放送されます。6日が広島原爆、9日が長崎原爆、15日が終戦という事で。
そう、今日は終戦の日。NHKにて、大河ドラマ「龍馬伝」の後(夜9時)から「15歳の志願兵」というドラマを見ました。
当時の男性が戦場に向かう話は、常に涙をそそりますが、それが若い人となると余計に悲しいし、ましてこのドラマでは、旧制中学3年生の15歳にスポットを当てた実話という事なので、尚更・・・(その元本が、最後のリンクです)
戦場そのものは描かれず、登場人物が戦ったり負傷したり、まして死んでしまう瞬間などという、見ていて苦しいくらいに辛く悲しいシーンはなかったものの、
舞台は主に主人公達が通う旧制中学校とその家庭などが主であり、現在の中高生に相当する年代の少年達やその親そして教員の心境の揺れなどの描写、そして主要人物の数々の言動の中で、胸痛むものは感じられました。
むしろ、学校現場で働いてきた者として、当時の先生方や生徒達はどのような思いで戦争と向き合っていたのかという事を窺い知り考えるきっかけとなったように思います。
兵隊不足を解消するため、一人でも多くの生徒を志願させようとした学校上層部による煽り指導、それに同感な教師もいれば、主人公の父のように反対ながら学校側の方針に飲み込まれ、でも担当生徒の前で自身の思いを伝えた教師など。戦時中も、学校側には様々な思惑があり、その狭間で悩む先生はいらしたんだろうな。そして、名誉や体裁ばかりを考えた学校の都合により、悲しむ人々をたくさん産み出してきたのだなと。
「全校生徒兵役志願」に従わざるを得ない雰囲気の中、皆と同様に志願した主人公は、視力検査で不合格となり免れたものの、友人は「すべての人生設計を捨てる」と戦地に赴き、帰らぬ人となった。
その友人の母から「読んで欲しい」と頼まれた出征前日の日記の内容(本人の諸々の気持ち―母親や兵役検査を機に会話しなくなった主人公への思い、本当は戦争には行きたくなかった事も伺え)に涙をそそられ、
友人母と主人公の「私に学があれば、あの子は死なずに済んだのでしょうか?」「いえ、学がなかったのはこの国です」といった会話も最後に響きました。
戦争関連番組を見るたびに「もう二度と戦争を起こして欲しくない」と改めて思うと共に、このように純粋に「お国のため」に命を捧げた人達を悼む気持ちと敬意を忘れてはいけないと考えます。たとえ他国が何と言おうとも・・・
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