2008年大相撲夏場所 琴欧洲が初優勝! | 非常勤講師はつらいよ―私学非正規教員の本音と生活向上作戦

2008年大相撲夏場所 琴欧洲が初優勝!

 入門時から注目されていたブルガリア出身の琴欧洲。スピードで番付を上げ、彼が大関に昇進してから、不入りの続いていた相撲も満員御礼が出るようになりました。(その後、白鵬も大関・横綱に昇進し、朝青龍と共に久々の二横綱が揃った事で、場所が盛り上がってきていると思います。)

しかし昇進後は全くぱっとせず、ギリギリの勝ち越しが続いていた中で、久々にブレイクしての優勝ビックリマーククラッカー最近は忙しさと興味が失せた事でほとんど見ていなかった私も、終盤は気になるようになり、昨日は(本来なら外出しているところを、書類が書きあがらず家にいた)久々に中継を見てしまいました。テレビお父様も観戦にいらしていて、立ち上がって喜ばれているのが印象的でした。ニコニコ

昨日今日のアクセス解析で、最も検索の多かったワードが「佐渡ヶ嶽親方」でした。それだけ、人々の関心を集めたのだと思います。


 一方、前2場所続けて盛り上げてくれた両横綱(朝青龍白鵬)は、終盤に崩れる形となってしまいましたが、昨日のアレは何ですか?むっ両者ともいただけませんでしたね。


 ところでこの日、プロ野球野球では、横浜の自力優勝が消滅したとのニュースが・・・ショック!張り合いないですね。。ダウン



【大相撲】大関15場所目の悲願成就…琴欧洲、欧州勢で初優勝!


 夏場所14日目(24日、東京・両国国技館、観衆=9000)いっきに綱とりだ! 西大関琴欧洲(25)が関脇安馬(24)を送り倒し、13勝1敗で初優勝を飾った。外国出身力士では曙、武蔵丸ら米国勢4人、朝青龍(27)と白鵬(23)のモンゴル勢2人に続く7人目の優勝で、欧州勢では初めて。大関15場所目でようやく悲願を遂げた。カド番の大関としては平成18年初場所の栃東以来、7人目。朝青龍と白鵬以外が制したのもこの時以来で、14場所ぶりとなった。名古屋場所(7月13日初日、愛知県体育館)は綱とり場所となる。

 歴史の歯車が動いた。琴欧洲が、動かした。欧州人力士として初めてとなる優勝を決めた瞬間、大きく息を吸った。マス席でブルガリア国旗を持って、立ち上がって喜ぶ父・ステファンさん(52)の姿が、目に飛び込んできた。

 「やっとつかみました。自分の相撲を取りきった。それだけ。まだ、信じられない。お父さん、親方、皆さんに感謝したい。今まで苦労したことを思いだしました」。涼しげな目が潤んだ。

 自力で決めた。安馬の当たりを受け止め、もろ差しで前進。右首投げがすっぽ抜けた相手に覆いかぶさって送り倒した。関脇時代の平成17年秋場所以来の12連勝と今場所をリードしたものの、前日は安美錦の変化をおそれて、立ち遅れて敗れた。前夜、千葉・松戸市にある佐渡ケ嶽部屋で師匠の佐渡ケ嶽親方(元関脇琴ノ若)の前で泣いて悔しがり、攻める相撲を改めて誓って、この日の土俵に立った。

 3月の春場所中に転機があった。9日目に「左上腕二頭筋挫傷」で休場。その夜、師匠から強く言われた。「日本に来たときの気持ちを忘れたのか? この世界で強くなりたい、親孝行したいといったろ! これ以上みじめな思いをしたくないなら、けいこ場に出ろ」。右ひざを痛めて休場した昨年11月の九州場所は、けいこ場に下りず、半ばひきこもり状態だった。だが、春場所中の師匠の言葉で初心にかえった。

 けいこも変わった。低く鋭い立ち合いにするため、ひざで高さを調節するようにすり足を多くした。しこも踏み、腰高も解消。チーズや牛乳をご飯にかけ、丼2杯だった食事を4杯にして、体重増につなげた。

 平成14年11月に入門した当時の先代佐渡ケ嶽親方(元横綱琴桜)に押し相撲を伝授され、涙を流しながらけいこを積み、大関まで昇進した。先代は昨年8月に亡くなったが、部屋を継いだ現親方は先代の写真をしのばせたバッグを抱えながら、成長した弟子の快挙を見守った。

 琴欧洲は「先代の親方もどこかで見ていてくれたでしょう」。取組後は部屋に戻り、先代の仏前に優勝を報告した。モンゴル勢が席巻していた土俵に風穴をあけ、欧州初の横綱の座をつかみ獲る。
(赤堀宏幸)


★父、感無量「最高だよ」

 国技館にはこの日、ブルガリアから来日した父・ステファンさん(52)が駆けつけ、息子の初優勝を見守った。母・ツェッツァさん(47)は緊張すると心臓に影響があるということで、ブルガリア北部のジュルニツァ村の実家にとどまった。マス席に陣取ったステファンさんはブルガリア国旗の小旗を手に声援を送り、支度部屋では琴欧洲を抱き締め、「緊張した。気持ちいい。最高だよ。うれしいです」と感激しきり。ツェッツァさんは優勝を決めた取組をインターネットの生中継で見て「とてもうれしい。幸せです」。一家が喜びに包まれた。


■琴欧洲初優勝アラカルト

 ▼スピード初優勝 初土俵から34場所目は、年6場所制となった昭和33年以降初土俵では白鵬に次ぎ7位の速さ(幕下付け出しを除く)
 ▼大関初V 新大関から15場所目は、昭和以降で千代大海(21場所目)佐田の山(17場所目)に次ぎ、貴ノ花、小錦と並ぶ3番目の遅さ
 ▼外国出身力士の優勝 高見山、小錦、曙、武蔵丸の米国勢、朝青龍、白鵬のモンゴル勢に次いで7人目。ブルガリア出身、欧州勢では初めて
 ▼カド番で制覇 現行制度のカド番大関としては平成18年初場所の栃東以来、7人目
 ▼佐渡ケ嶽部屋所属力士の優勝 平成13年秋場所の琴光喜以来、7人目。元関脇琴ノ若が3年前に部屋を継承してからは初めて



■琴欧洲勝紀(ことおうしゅう・かつのり)

 本名カロヤン・ステファノフ・マハリャノフ。昭和58年2月19日、ブルガリア・ベリコタロノボ市生まれ、25歳。平成14年九州場所初土俵。16年夏場所新十両。同年秋場所新入幕。17年九州場所後大関に昇進。殊勲賞2度、敢闘賞3度。得意は右四つ、寄り、上手投げ。2メートル2、155キロ。



 夏場所千秋楽(25日、東京・両国国技館)14勝1敗で大関琴欧洲(25)に優勝をさらわれた両横綱が、結びの一番で乱闘寸前となる失態を演じた。朝青龍(27)が引き落としで勝った後、背中を押してダメを押し、怒った白鵬(23)が肩をぶつけて、にらみ合った。ともに11勝4敗に終わり、イライラムードが土俵上で暴発した。(観衆=1万1000)


 琴欧洲の14勝目の余韻が残る館内が、一瞬にして凍り付いた。天下の横綱同士が、取組後に眼光鋭くにらみ合うという大失態を演じたのだ。

 夏場所を締めくくる結びの一番。不振が続いた朝青龍が頭で当たって左からおっつけると、タイミング良く引き落とした。わずか2秒2で勝負あり。しかし、問題はこの後起きた。

 白鵬が手をついた後、朝青龍の両手がダメ押しのように背中を押す。ムッとした白鵬が立ち上がる際、右肩で「何だ」とばかりにショルダータックル。朝青龍の右手がビンタのように白鵬の顔をとらえる場面もあった。

 「怖かった。殴られるかと思ったよ。相手が熱くなった。彼は若いね」

 支度部屋に戻った朝青龍はそう冷静に振り返ったが、腹の虫がおさまらなかったのは白鵬。風呂から出てもぶ然だ。

 「先に仕掛けられ、ダメ押されたから(熱くなった)。(朝青龍には)何もいってない。手が当たったかも覚えてない。嫌なことは忘れたい? そうすね」

 今場所はともに横綱としての期待を裏切る11勝4敗。取組後、日本相撲協会には30本を超す苦情電話が相次いだ。役員室のテレビで一番を見ていた北の湖理事長(元横綱)は「(朝青龍の)あれはダメ押しじゃない。勝負はとっさにつくものだから(あえて両手で押した)。カーッとしている白鵬の方がおかしい」と指摘し不問にする考えを示したが、苦々しい表情は隠せなかった。

(赤堀宏幸)