貧乏の輪廻 | 非常勤講師はつらいよ―私学非正規教員の本音と生活向上作戦

貧乏の輪廻

 先日ドラマ「菊次郎とさき」の中で、武(ビートたけし)らの母親であるさきが「貧乏は輪廻する」と言った。
この言葉を伝え聞いた武の担任が、さきに「授業でこの話をして頂きたい」と頼み、
彼女は後日、武のクラスにてを身振り手振りを使いながら話し、生徒全員にも自分の後について唱えさせまでしたのには、思わず笑ってしまった。

貧乏の輪廻」―実は、私がハタチ位の時に読んだ、たけし氏の次兄で大学教授(工学博士)である北野大先生の著書にて知りました。
このお母様は、家が貧しく学校に行く事が出来ず、奉公に出され様々な嫌な思いをし、勉強出来ない事の悔しさを痛感したそうです。そこから感じたのが


 貧乏だと良い学校に行けない
 →良い学校に行けないと、良い会社に就職出来ない
 →良い会社に就職出来ないと、稼げない

 →貧乏


と、貧乏はいつまでも輪廻するという事。ゆえに、

貧乏を断ち切るためには、誰かが犠牲になって勉強せねばばらないと、「元祖教育ママ」として子供達に厳しく勉強させてきた。
この箇所が、前述の著書の中でものすごく印象に残り、共感しました。当時は受験生だった自分としては身に染みたのかもしらません。
ドラマこの回は、そうしたさきさんの信条が最も表された内容でした。

うちの母もかなり勉強に関しては怖く、小さい頃から真面目に従ってきましたし、目指していたものもあったために勉強は続けてきました。
希望は叶わなかったものの、世間では一流と言われる大学に入り、国立の大学院まで出たわけですが・・・
更なる夢も破れ、流されるまま今の業界に入るも、未だ定職は得られず・・・講師は「フリーター」同様ですからね。。
学校によっては、新人を1年で使い捨て・無給での時間外勤務などもあるので、ある意味バイト以下かもしれません。
はっきり言って、これまでの学費・受験料と稼ぎが全く見合っておらず「自分の人生何だったのか」と嘆きたくもなってしまう汗
実は、大学時代の上級生や同期でも、就職に失敗したり、2~3年で辞めてしまう人など結構いました。
かつてのように「勉強して輪廻を打ち破る」は、必ずしも通用しなくなってしまった感は否めません。

しかし、何もしなければ道は開かれないですし、学ぶ事で知識・教養が身につくわけです。
そうなると、やはり「努力」は必要なのですよね。まあ、グダグダ言わずに勉強します(^_^;