長崎市長選に思う②
長崎市長選の一連の事件について、前回の続きです。各項目ごとに自分なりの考えを述べさせて頂きます(随時、書き加えていきます)。
(1)無効票の多さ
かつてない量の無効票が出たようだが、以下の理由によるだろう。
①期日前投票で伊藤前市長の名を書いた。
②事件後、誰に入れてよいか分からず、
その旨を書いた又は白票。
③伊藤前市長への感謝の思いを込めて、
敢えて前市長の名を書いた。
①,②に関しては、まさかこのような事態になるとは誰も想像していなかったし、選挙制度の問題点が浮き彫りになったと思う。
補充立候補から投票日までの日数もわずかで、彼らについて分からず市民も考える時間がないままの投票となってしまった。
ただ、選挙日延期などとなると、費用の面などがネックになってくるような気がする。今後、関係者の方々が議論をしていってもらいたい。
③については、新聞記事の中に
「今までありがとうございました」のメッセージと共に伊藤市長の名が書かれた投票用紙の写真を見て、私もジーンときてしまいました・・・(;;)
(2)田上氏(元市職員)当選、横尾氏(伊藤市長の婿)落選
伊藤一長市長の死後、上記の2人が補充立候補。事実上この2人の争いとなった。
とはいえ、伊藤前市長の存在があまりにも大きかったゆえ、他に適任者はいないとさえ思ってしまいましたし、市民の方々も悩まれたと思います。
ただ、これを現実として受け止め、候補者の中では誰が次期市長に一番ふさわしいかを考えると、
やはり県内で生まれ育ち、市のために長年働いて実績もある田上氏ではないかと思います。
様々なブログ等を検索すると、地元での仕事ぶりや人柄は評判良さそうですし。
多くの人が指摘しているように、地域のトップに世襲はあまり好ましくないでしょう。
もちろん、世襲そのものを完全に否定するのではなく、その人に能力や経験があれば構わないとは思いますが。
横尾氏は前市長の親族とはいえ、長崎には仕事で4年間駐在しただけで(当人にとっては4年過ごせば第2の故郷的な思いはあるでしょうが)、政治経験も行政経験もないのにいきなり市長は、厳しいように感じます。
特に長崎は、被爆経験都市としての特別な役割もありますから。
前回
も申しましたが、横尾氏の出馬会見での印象は申し訳ないが、そのような都市のトップを担う器か疑問を感じてしまいました。
以上から、この結果は妥当なものと考えます。
また両者の出馬について、別々の考えから批判も見かけましたが、私としては、お二方の決断と短期間での健闘は讃えたいです。
確かに世襲に疑問はあれど、こうした事態に「親族ならば何かせねばならない」という風潮があるのも否定出来ません。
横尾氏の出馬の真意は、当人を含む関係者でないと分かりませんが、
ご本人が「何とかせねば」と思ったなら無理もないですし、周囲からの見えない圧力的なものもあったもしれません。
田上氏も、伊藤前市長がこのような事にならなければ、もちろん前市長を推していたでしょうし、
あるいは他の立候補者(遺族も含め)が市長に適役と思えば、すべてを投げ打って出馬しなかったでしょうから。
当選したとしても、過去の市長達のように命にかかわるわる事件もあるかもしれません。そうした危険も覚悟の上だったのではないでしょうか。
こうして誕生した田上新市長、これからが大変ですが、市のために頑張って頂きたいです。
(3)伊藤市長の長女(横尾氏の妻)の発言
(4)田上新市長への抗議について