「タッチ」の春
春の高校野球も大詰めを 迎えていますが、
今大会に何と、上杉達也が出場していた
念のために軽く紹介しておくと、「上杉達也」とは、1980年代に人気を博した漫画「タッチ」の主人公で、
デキが悪いとされてきた彼が、急死した優秀な双子の弟(和也)の遺志を継いで野球部に入部し、エースとして甲子園出場を果たすというストーリーであり、多くの世代で知らない人はいないくらいの有名な作品であります。
そして、今回出場した大阪・北陽高校の主将が、この主人公と同姓同名という事なのです!
お母様がこの漫画のファンで、主人公にあやかってつけたそうです。
そういえば、「ちょっと、ちょっとちょっと」のフレーズでお馴染みの双子の芸人「ザ・たっち」(拓也・和也)も、やはりこの漫画のファンのお母様が名づけたのも知られています。
当時人気の有名人(芸能人・スポーツ選手)にちなんで命名されるというケースは結構ありますが、現実の子供に二次元世界の「漫画」の登場人物の名前をつけるとは、よほど「タッチ」という漫画が、多くの人々もたらした影響が大きかったかを感じます。
そんな名作を生み出したあだち充氏はすごい
そして、そうした名前をプレッシャーとせず、親の期待にも応えて野球をやり、主人公(投手)と違って外野手ですが、主将として甲子園出場を果たした、本物(?)の上杉選手は立派だと思います
漫画の世界から飛び出してきたヒーローが、甲子園を縦横無尽に駆け巡る。上杉達也。野球漫画の名作「タッチ」の主人公と同姓同名。13年ぶりのセンバツ出場を決めた、阪神・岡田監督の母校、北陽の頼れるキャプテンが、打倒・中田を誓った。
「中田君はスイングがとにかく速い。バットコントロールもいいですね」。昨年の秋季大会大阪府予選決勝では、ホームランを打たれて敗れた。中田のすごさを実感した。だからこそ、直接対決でやり返すつもりだ。
パワーでは負けても、自分にしかない武器がある。「右中間に打ったら、絶対三塁まで行く、三塁打にするんだという気持ちで走るんです」。中田がデカイ一発なら自分は走る。漫画の「達也」と同じように、甘いマスクの裏には闘争心が満ちている。
一度聞いたら、みんなが覚えてくれる名前をつけたのは、母の泰子さん(49)だ。「タッチ」の大ファンで男の子なら「達也」と決めていたという。
自宅の本棚には全巻ズラリと並んでいる。もちろん読破した。最後のシーン。達也が甲子園出場を決めたところで、場面が何年後かの達也の部屋に切り替わる。「そこには優勝の盾が飾ってるんです」。漫画の達也と、現実の自分を重ね合わせて笑った。
センバツ出場決定の報告を聞いた瞬間には、声を上げて泣いた。ちょっと泣き虫の北陽の「タッチ」が怪物中田を倒して優勝へ。そんなドラマが見られるかもしれない。
[デイリースポーツ]
[ スポーツナビ 2007年1月27日 14:01 ]
さて、経過&結果はというと、26日に鹿児島商業を破り初戦突破
彼は外野(右翼)手ですが、この学校の投手は秋元達也、やはり「タッチ」なのですね!
2回表(北陽)1死、上杉は右中間に三塁打を放ちベース上でガッツポーズ
<センバツ高校野球:北陽1-0鹿児島商>◇26日◇1回戦
甲子園に現れた“本物の上杉達也”は、バットで魅(み)せた。2回1死、応援マーチのアニメ「タッチ」主題歌が鳴り響く中、高めの直球を振り抜いた。ボールは鋭い弾道で右中間を破る。50メートル6秒1の俊足を飛ばして三塁へ到達。続く6番八木の中前安打で先制のホームを駆け抜け、白い歯を見せた。「見返してやろうと思った」。直前の不振から、26日初めて打順が3番から5番になった。それでも大舞台での勝負強さは、漫画のヒーローも顔負けだった。
名前の由来はもちろん、「タッチ」から。大ファンの両親に名付けられた。子供のころはサッカーの方が好きだったが「やはり野球をやらせたかった」という父晋一さん(62)に、甲子園でのプロ野球観戦やキャッチボールに誘われるうちに気持ちが変わった。小3で自ら志願して野球を始め、中学までは投手。ただ、高1の秋に外野へとコンバートされ、漫画と同じ背番号1での甲子園はかなわず。「マウンド? 憧れはありますね」と切れ長の目を細めた。
上杉の夢も背負い、快投を見せたのは「もう1人の達也」エース秋本(3年)だ。試合直前のベンチで、仲良しの2人は「今日は『Wタッチ』でいこうや」と誓い合っていた。上杉が生み出した虎の子の1点を守り抜き、6安打完封。昨年1月に左足首のじん帯を痛めて「3カ月は走れなかった」という挫折を乗り越え「ここで投げられる喜びを考えて投げた」。マウンドへの熱い思いは、上杉にも負けていなかった。
タッちゃん2人の活躍で、阪神岡田監督らを輩出した名門の校歌が13年ぶりに甲子園に響いた。来年春には関大と合併して「関大北陽」へと校名が変わる。上杉は「北陽としては僕らが最後(の世代)。この名前を全国に知らしめたい。岡田さんにも伝われば」と口元を引き締めた。「タッチ」と同じ甲子園優勝という結末へ向け、北陽の挑戦が幕を開けた。【太田尚樹】
[2007年3月27日9時56分 紙面から]
そして今日、2回戦が行われました。朝一番の試合で、今日は午前中は病院に行かねばならなかったため、見られなかったのですが、出がけに試合が開始したところで、ちょうどこの上杉主将が登場していたのは見ました。
帰宅して結果を確認したところ、残念ながら負けてしまったようです・・・
北陽「タッチ」の春終わる/センバツ
<センバツ高校野球:北陽3-5広陵>◇30日◇2回戦
「タッチ」の春が終わった。人気野球漫画の主人公と同姓同名で注目された北陽・上杉達也主将(3年)は5番右翼で出場。9回につなぎの左前打を放ち、意地を見せた。「最後まであきらめなかった。甲子園は憧れだったし、楽しかった。またここで試合がしたい」。チームは序盤から劣勢で一時は5点をリードされたが、終盤の粘りで2点差まで詰め寄った。来年4月に関大と合併し、「関大北陽」に校名変更する。現校名で最後のセンバツになる可能性がある状況で、北陽野球をアピールした。
