キャピトル東急ホテル、先月限りで・・・ | 非常勤講師はつらいよ―私学非正規教員の本音と生活向上作戦

キャピトル東急ホテル、先月限りで・・・

 営業終了といえば、東京都千代田区永田町にあるキャピトル東急ホテルも、先月末で閉館した。
実は、父が東急ホテルチェーンに勤めており、その中で最初に最も長く配属されていたのが、この「キャピトル東急」だったのです。
当時は「東京ヒルトンホテル」でした。
その後これを東急が手にする事になり、ヒルトンは新宿に移転となり、どちらに行くか選択を迫られた際に、父は東急を選びました。
ここで長い間ホテルマンとして現場で働き、私達家族も小さい頃は毎年クリスマスパーティなどに招待されたのを、かすかに記憶しています。
そこでの父はさっそうとしており、一番輝いていた頃だったのだと思います。キラキラ
また父の誕生日には毎年、シェフがケーキケーキを作って下さり、それが非常においしかったです(もう、あれは食べられないなあ。。)
その他このレストランの、バナナブレッドを始めとしたパンのお土産も楽しみでした音譜
このホテルには、政治家の先生方・プロ野球選手・アナウンサーや芸能人など、様々な著名人も宿泊したりし、
そうした方々ともお知り合いになった事を話してくれたのも、今では良い思い出です。


そして平成に入った頃、父はディズニーランド近くのホテル(東京ベイホテル東急)の立ち上げに携わってきましたが、
最後の数年は本社に異動となり、そこで定年を迎えました。


この閉館も私は、間際に知りました。母がニュースで見たと教えてくれたわけです。
2010年に複合施設として再開するそうですが、もう今のような落ち着いた雰囲気ではなくなるでしょう。
もっと早く知っていれば、ホテルで食事でもと思ったのですが、
この秋は、家庭内では父の入院、自身も仕事でも予想外の悪い展開になってしまったりで、それどころではなかったわけですが。
ちょうどその時も、後期中間試験直前行くのは無理かと諦めていましたが、
やはり我々家族にとって思い出深い場所ですから、自分1人でも見納めしたいと思い、
営業終了が30日お昼までとの事だったため、前日29日の夜、仕事帰りに夕食に行く事にしました。
ただこの日の私は、他の学年より早く試験期間になっていた高2で、自身の担当科目が試験で、
他の学年は授業、しかも中2が3クラスと高3の授業がつまっていて、非常に過酷な1日でした。
6限の授業終了後、夕方まで座り込んで動けなかったくらいです。
(こんなに疲れたのは、専任だった昨年以来の事でした。)
しかし気力を振り絞って、赤坂見附まで向かいました。


キャピトル東急


ホテルは、予想以上に人々で賑わっていました。
エントランスには、知っている人にはおなじみの「草月」の生け花が飾ってあり、他のお客さんと同様、その前で写真を撮ってもらいました。
そして、中のレストランで食事をしようと思ったのですが・・・
どこも予約が一杯でダメだったのですショック!仕方なく、そのまま帰宅・・・(;_;)


しかし、ホテル内を少し歩きながら、色々思いを巡らせました。
あまり家族を省みずに病気になってしまった父に不満を持っていた私でしたが、
ここで父は一生懸命に働いてくれていたのだなあ、
そして多くの上司や部下の方々が最後まで父を支えてくれたんだと思うと、これらの人々への感謝の心が沸いてきました。
ディナーは出来なかったものの、そうした思いに浸れ、行って良かったです。
ちょうど、この日は父の誕生日でした。。。