さて、京都一周トレイル最終日。

10日間(縦走日は実質8日)GW関西山歩き行脚の最終日でもあります。

 

5時前にテント場を撤収でき、まずはひたすらに下界へ降りていく。

この日は基本、京都市街東部を北から南下していくルートとなり、そんな中で若干、京都市街地に差し掛かるのがこの銀閣寺近辺の観光エリア。

哲学の道も少々コースの中に組み込まれています。

狙ったスケジュールではないが、早朝で良かった…

汗だく・土埃まみれでリュック背負っている奴が、観光客でごった返すここら辺を真昼間に歩いていたらさぞかし大変!

 

カーブした先でもしばらく続いていた舗装路はやがて山道に変わり、まずまずの登りを味わされます。

そして辿り着いた爽やかな朝の光景。

正規ルートの大文字山四つ辻から少し脚を伸ばし、大文字山の展望エリアまで来た訳です。

更にその先に火床の場所があるのですが、片道30分くらい追加されそうなコース外ルートに時間を割く余裕は無かったです(笑)。

 

またまた下って七福思案処という分岐路スポットに。

先ほどの道のように哲学と関係有るのかな~などと勝手に思案。

ここまでの高低図が以下で、中央の低地が哲学の道近辺。その後の大文字山はやはりそこそこの登りでした。

 

この階段を下ると日向大神宮の前に出て、再び市街地となります。

今度は蹴上インクライン(貨物電車の線路跡)のある ねじりまんぼ の下などもくぐる(一応)観光ルート。

哲学の道→インクラインは普通に市街地を歩けば2km程度の距離なのですが、わざわざ大文字山を通って行け、という親切な?コース設定なのでしょうね(笑)。

 

大通り(三条通)のサワリまでコースに入っていて、幸いな事にローソンが目に留まったが、何と店前に飲食用のテーブルまで出ている。これを利用しないテは無い!

二日間、ひたすらおにぎりばかり食べてたので、滅多に食べないコンビニ弁当で至福?の朝食。ここでも地図を広げて行先を確認する時間が取れ、まるでウルトラマラソン大会のエイドステーションに立ち寄った時の様なひと時でした。

休憩後、ローソンの道路向かいが粟田神社になっていて、ここの境内を進んで行きます。

突き抜けた先の通り沿いに東山山頂公園の展望広場。ここは普通に車でも来れる。

この高台のすぐ下に清水寺や八坂神社がある位置関係です。

 

国道1号線が見えてきました。ここは道路下のトンネル歩道を歩いて反対側に抜ける造りになっています。

右手の景色を見ながら伏見方面へ進んでいるところ。

出た~、苦手な住宅街。ひたすら曲がり処の標識を見落とさない様に歩きます。

GWともなると晴天時の紫外線は夏場並みで喉も殊更渇くのですが、自販機に恵まれるアドバンテージは有ります。

 

仏閣や霊廟が並ぶ道になっていましたが、気が付くと伏見神社の境内に突入していて、この先、幾重もの鳥居が並ぶ参道になっていきます。

そうこうして、休憩処となっている四ツ辻に。高台からの眺めを多くの人が満喫していました。

既に結構な人出で、その先も無数の鳥居だらけの参道を進み三ツ辻(三叉路)に出くわす。ほんの一瞬、人が途切れて写真が撮れた。

稲荷山中腹一帯が境内で、勝手の分らぬ参道歩きでしたが幾つかの由緒ある碑に出会いつつ奥社に辿り着き、冷やし飴を頂きます。いにしえの京の先人様達を癒し続けたこの逸品…

ほど良い甘味と共に、生姜味で精気が注入される~!

 

この奥社から伏見稲荷駅への下り階段を進むと千本鳥居が連なる名物ポイントとなるのですが、そこはトレイルコース外。やはり人でごった返す中を行って帰って…をする気力は有りません。

 

ただこの京都トレイルは、解釈によってはここで降りていく伏見駅がスタート/ゴール地点。

また、一昨日自分がスタートした上桂駅でなく、嵐山が逆側の発着点…と扱っている向きもある様で、登山情報サイトなどで散見される総歩行距離の差異はそれに起因するものと思われます。

 

とりあえず、ここまでの高低図は以下。厳しめのアップダウンからは解放されている感じです。

 

さて、先ほどの奥社からは更に奥に行く人っ気の無い道を、続きとして進むことになります。ここから自分が目指している終着点迄は 深草トレイル という名称が付いています。

狭い石畳の道に ○○の滝 と呼ばれるスポットが点在しています。滝と言っても参拝処に聖水が湧き出ている処、と言えば良いでしょうか。

コの字型の迂回的コースを辿っている様で、地図を頼りにしてもちょっと道迷い加減…

トレランやサイクリスト達が目に付くエリアでもありました。

 

またまた住宅街に入って、名神高速道路が見えてきました。

ここも下をくぐります。

 

最後の一山、大岩神社に入っていきます。

鬱蒼とした竹林の道。時々竹が自然に倒れる キィーッ、コトン という心地良い音が響く地帯です。

粛々と登って行ったら明るい場所に出れました。

そこは、京都市街だけではなく、別方向の大阪の高層ビル群も確認できる位の広角な見晴らしの場所でした。最終盤にご褒美を貰ったという事でしょう。

その先、またまた住宅街を進んで見えてくる丘陵地帯はー?

伏見北堀公園内に入ります。

南北に横長になっている公園ですが、反対側に向かって園内を歩いていけば伏見桃山城も隣接する敷地内なのだろうと見通していました。

案の定、お城まで着いた以降は以前歩いた事のある道を通ってゴールとなるので、ここでようやく完歩を確信。

 

隣接する明治天皇御陵に参拝。無事息災で行脚が終了できたのも、たくさんの神様に見届けられてきたからこそ、との想いです。

恐れ乍ら、有終の美としてこの階段を下らさせて頂きました。

 

京都トレイルの最後の標・伏見桃山駅に到着。もうすぐ日没時間、24時間テレビのマラソンの様にギリギリでの完歩。あっ、わざと途中で時間調整した訳でないですよ(笑)。

 

最終区間、引用元(五百円で買ったトレイル用の地図)がそうだったのでこれまでと逆方向(右→左)の高低図になります。更に緩やかになったのにも救われた想い…

 

伏見の商店街でお洒落なお酒セットを記念に購入。

つい1時間ほど前までは、この伏見銘酒のキモ・伏流水の源となる丘陵地帯を歩いていた訳です。

 

後は…、入浴してくたびれまくっている筈の体を癒したい。

という事で数駅先の竹田駅から徒歩圏内のスーパー銭湯・力の湯へ。

 

通りの向かい側に佇む目的地が、黄昏に染まる~

露天エリアにタタミの寝床が有り、湯船で或る程度ほぐした後の体幹ストレッチに適した処でした。

食事処では軽くセルフ祝勝会! マイルドなルーにちょっとカツが柔らか過ぎな印象でしたが。

 

 

この三日間を総括すると、概算で

総距離:初日28.1km+二日目24.0km+三日目32.9m=85.0km

総歩行時間:初日9h54m+二日目11h07m+三日目12h04m=33h05m

 

通常の山歩きとは異なり観光地・市街地・集落などの舗装道路も沢山歩くルートでした。

地図で随所にあってそれぞれに識別番号が振られた京都トレイルの碑を辿っていく様は大規模オリエンテーリング、と言っても良いでしょう。

 

特記事項は、ひたすら喉が乾いた晴天&空気の乾き具合で、自販機のドリンクを見つける度に飲んでいた事。GW前半の時の様な重いザックを背負った時の肩の痛みや、例年春先までの持病・下肢のしびれも出なくて済みました。

靴を新しいものにしたのも大正解だったと思います。

ちなみに、このトレイルは実際は1周ではなくて、残りを繋ぐ下図の黄緑の区間は何時か歩く価値有るかも?

 

<当日の行程>
テント泊地4:56→5:03掛橋石鳥居→5:45瓜生山→6:10北白川大山祇神社→6:21北白川仕伏町バス停→6:33哲学の道→8:04大文字山8:10→8:47七福思案処→9:05日向大神宮→9:21ねじりまんぼ(≒蹴上インクライン)→9:32ローソン東山三条神宮道店(朝食休憩)9:54→9:57粟田神社→10:29東山山頂公園展望台→11:10国道1号線(ガード下通過)→12:03今熊野観音寺→12:07泉涌寺12:40伏見稲荷四ツ辻12:54→13:21奥社→13:49弘法ヶ滝→13:44青木ヶ滝→13:52白菊の滝→14:28名神高速道路(ガード下通過)→15:10大岩山展望所15:19→15:41伏見北堀公園→16:02伏見桃山城→16:22伏見桃山陵→17:00伏見桃山駅

 

 

いつしか関西行脚に惹かれる様になり、このGW10日間用に練った 自分史上最大の作戦 に何とか挑む事ができました。

初日と三日目以外は晴天に恵まれ、緑字の当初の予定から変更した部分は赤字で書き足していますが、まあ、9割方は計画通りにこなせた満足感が有ります。

 

4/29(祝) 大阪街ブラ・金剛山山頂泊 → 街ブラ取り止め、ダイトレ歩きに少し着手
4/30(土) ダイトレ後半(金剛山以西)
5/1(日) 熊野古道小辺路①
5/2(月) 熊野古道小辺路②
5/3(祝) 熊野古道小辺路③
5/4(祝) 熊野古道 那智神社まで
→ いわゆる大雲・小雲取越歩きは中止しバスのアクセスで那智散策
5/5(祝) 予備(調整)日 → 和歌山市内チャリ徘徊
5/6(金) 京都トレイル①
5/7(土) 京都トレイル②
5/8(日) 京都トレイル③

 

10日間を通しても体調崩すこともなかったし、俺も満更でもない! と自画自賛。

ただ、東京帰還後に引き摺ったダメージとして、足裏に出来たマメのせいで数日ほど日常歩行が厳しかったのが、今となっては感慨深いです。

 

もう金輪際、斯様な行動計画は立てるものかという気持ちも、喉元過ぎれば何とやら、になっちゃったりして…