しばらく書きサボりしていましたが、GW関西歩きの続きです。

しかもこれは本年ではなく去年(2022年)の話で、5月6日(金)~の三日間の京都一周トレイルチャレンジとなります。

 

当地の京都一周トレイル会様が整備して下さっているルートで、累積標高約4500m、距離約85kmのロングコース。前日の和歌山市散策から、夕方に大阪経由で京都駅に到着。まずは、駅構内の観光案内所で所定の地図を入手しました。

拡げると50㎝大の地図で、各ブロックごとに分けられたものが一つ5百円(×4)とそこそこのお値段。まあ整備協力金と考えれば高いとも言えない。

 

まだコロナ禍真っ只中の時分、河原町のネットカフェ(GWにしてガラ空きでラッキー!)で一晩過ごし、このトレイルで不要な荷物はコインロッカーに収めて出発。阪急線京都河原町5:17→上桂駅5:43着、だったかな。


この上桂駅を降りても、特に京都トレイルのスタート地点だとかいう案内も無く、のっけから行先方向確認でキョロキョロ模索。


序盤に遭遇したセブンイレブンでおにぎりを15個ほど調達できた。多分この先のルートでコンビニと出会う事は無いので非常に有難い処に立地してくれたモンだと思う。

この時も縦走途上でのテント泊を想定。また、何らかのアクシデントが有っても、途中幾つかの地点からバスなど公共交通機関で一旦市内に戻って来れる安心ルートだとも思ってもいる訳ですが。

 

苦手な住宅街でも、どこを曲がるのが正解なのか、再びキョロキョロ…(苦笑)

早速現れたのが世界遺産の苔寺(西芳寺)。観光公害回避で入場は事前申込制になっている様です。尤もこうした施設に寄って道草喰っては三日間でのゴールが覚束ないスケジュールなのです。

その先は静かな竹林を含む小道で、チョロチョロ流れる小川づたいを、カエルさんのゲゴゲコ音を耳にしながら進んで行く。

 

そして遂に山道に突入。

予想外のきつい登りの末、松尾山頂上へ。この頂上界隈ではちょっとしたエリアを周回するルートを歩かされる羽目になりました。


上写真の標がこのトレイルルートの目印で、市街地・山中問わず随所に建てられているもの。手持ちの地図と照合しながら歩き続けるのです。
 

下山する方向に進むと別の住宅街に入り、川がお出まし。

そこはもはや我が国を代表する観光地と言って過言でない嵐山エリア! 

 

渡月橋も通って左折すると嵐山公園亀山地区に入って行きます。

この公園内で初めて次の標識/矢印を見落としかけたが、トロッコ電車の見晴らし台に来れた。

 

竹林の径(みち)を通り過ぎると物静かな料亭や寺院が散在する落ち着きある世界に。こういうところも京都の奥ゆかしさなのでしょう。

風致地区・嵯峨鳥居本の街並みに続きます。 

案内板には「古くから歴史と文学に彩られた名所として親しまれてきた」「農村的景観と都会的景観が共存」などの解説がありました。

 

舗装道路歩きがかなり多い訳ですが、うねった坂を上ると、高架道路の下をくぐる所も。

落合橋を過ぎると、川べりを歩くことになります。

四万十川あたりで沈下橋と呼ばれるものは、当地では潜没橋と呼ぶ様です。

この小さな川沿いルートは米買道と名付けられており、看板に

丹波ー京都を結ぶ主要道路の一村人の生活物資を運ぶための大切な道であった

との記載がありました。

疲れ加減の身体に、マイナスイオン+“凉”を感じさせてくれる貴重な箇所でした。

 

清滝地区を通ります。

斯様な所に千葉真一道場JAC(ジャパンアクションクラブ)の俳優養成所跡地。

この辺り迄で下記の様な高低図(左→右に進んでいます)。序盤の松尾山が突出し、先ほどの高架橋下が若干のピークという状況。

 

高雄エリアに入った様で、川床料理のお店が並んでいます。

まだ営業開始時間前・道草採る余裕なし・お値段も張る…等で立ち寄る要素は皆無な訳でしたが(笑)、負け惜しみ…?に、休憩用のあずま屋を見つけて俺なりの川床食事(ウ~ン、苦し過ぎ!)を味わったのでした。

 

ちなみに…この時、酒に酔った様な親父さんがとても声の通るガナり声を立てて、遠くの相手先に物言いを立て続けていました。

直接事態を伺いにいける状況でもなく、MY川床料理を終えて出発しようとしている最中に、お尋ね者の人が戻ってきた様で、どうやらガナり立ての人が管理する駐車場に無断駐車をしていた状況と把握しました。

駐車した人は早くそこを出発したい申し出だったが、管理者さんと問答を繰り返していてままならない…、そんな状況と見受けられました。

 

ガナリ親父さんのガラの悪さがその場に居合わせた人達にインプットされてしまう要素は有るでしょうが、多分この人の主張の方が正当であり、駐車場所のルールをちゃんと確認して停めなければいけないな、と改めて感じさせられた出来事でした。


白雲橋を渡った先で山道に入ります。

沢ノ池はテント泊地場候補だったが、お昼時の時間帯に着いてしまった。

この池あたりは下図の後半部分で、標高は400m近く。舗装道路と別れてから結構登ったんですね。

兎に角、夕方近くにテント張れる処を模索しながら、先に進みましょう!

 

京見山荘という6畳一間程度の小さな建物が見えてきました。この先は道が二手に分かれているが、どっちを通っても程なくして合流する様でした。

”京見”という土地名だけに、京の市街地が臨める箇所が有りました。

 

舗装道路に出たり、山道に入ったりを繰り返す中、14時半を廻ったところ。

進入OKのフェンスに突入です。

 

頭の中は何処でテント張ろうか…、で一杯。
おお、フラットな適地か! と思った箇所に出くわしたがそこは耕作地帯で、作業している人が一人…。

チェッ、ここは無理だ。

 

その後下りに差し掛かるが、これでもか!という位に倒木だらけの酷道エリアに入ってうんざり。


ようやくそこを脱出すると舗装道路に出れて、一つの当たり所としていた山幸橋に到着。

橋を渡ると関西電力 洛北発電所の施設が有り。

時間的にもう少し先に行くか迷ったが、橋の少し先で適地発見、砂防ダム端のコンクリ上にピタッとテントを張ることが出来ました。

実は、このテントは今回のGW行脚用にワークマンで数千円で購入した代物。

GW前~中盤のダイトレ・熊野古道でデビューする出番も、設営練習の機会もなく、ここでぶっつけ本番で組み立てられた事にひと安堵でした。

 

水力発電施設の界隈なので、水は存分だし、数日前の標高1,000mの山小屋の寒さを思い知らされた身からすると、標高130mの此処は見事な適地なのでした。

 

下記高低図の終盤の下りが鬼門だった倒木地帯。そこを過ぎた平地で一晩明かす訳です。付近の舗装道路を少し歩けば集落、という安心感を持てる場所でもありました。

 

この記事書いてる際に改めて計算したところ、この初日は28.1kmの歩行距離。

当時の肌感覚でも大体全行程の3分の1位来れた認識で、最終日夕方ギリギリ達成できるかどうかの状態という危機感は抱いてました。

明日は標高高い比叡山を登らねばならず、頑張って貯金を作るイメージなど全く湧かないし…


<当日の行程>
上桂駅5:43→6:09西芳寺(苔寺)→7:14松尾山→7:49阪急嵐山駅→7:55渡月橋→8:06嵐山公園亀山地区→8:20展望台→8:26竹林の道→8:38小倉山二尊院→8:52嵯峨鳥居本伝統的建物保存地区→9:30落合橋→9:33下清滝橋(潜没橋)→(金鈴峡)→10:11渡猿橋(≒ケーブル清滝川駅跡)→11:09高雄(≒川床料理エリア)11:28→11:39白雲橋(≒槙ノ尾バス停)→12:33仏栗峠→12:39沢ノ池→12:55上ノ水峠→13:38京見山荘→13:56京見峠→14:04氷室分れ→14:26氷室神社→14:41小峠→15:37山幸橋(テント泊)

 

 

テント内では、行動記のメモを書き始めた途端に眠りに落ちてしまう。

夜中に寒さを感じたが、人目から外れた道路外にして不思議と3時辺りでは寝袋から出ても寒くないくらいの体感温度になっていました。

18時過ぎ~翌3時まで、テントでこれだけ睡眠取れたのは初めてかも。