レイラという猫 | Tama Illustration blog

レイラという猫

 

その名はレイラ。

 

御年16歳。(今年17歳)

 

 

こうしてみると、

 

ベテランの落ち着きと風格が見て取れますね。

 

 

レイラのお話花

レイラは2016年2月に、私がボランティアをしていた猫シェルター(兼アンティークショップ)にやってきました。彼女が持ち込まれた際、ショップには猫がいっぱいで空きがなかったのでした。

オーナーのリーンは言いました。

「うちは現在この子を置いてやるスペースはなく、犬用のケージにしか収容ができません。」

持ち込んできた男性はこう言いました。

「それでも、こいつが今いる場所よりかはずっとましだ。」

 

掃除したことがないように見える汚れた猫トイレをおいて男性は去って行きました。

私が彼女と対面したのは次の日。

「ハロー。今日の仕事は何?」と云う私の質問に、

「ええ、とっておきのプロジェクトがあるのよ。」と手招きされて奥の部屋へ。

レイラはパニックを起こし、金切り声を上げ続けストレスで喘いていました。

あの光景は今でも忘れません。

 

「よかったら、この子と仲良くしてくれないかしら。」

そんなわけで私は毎日のように会いに行ったのでした。

(ケージは扉を開けておき、そばに椅子を置いて本を読んでいただけ)

ある時、私の足元に彼女が座っているのに気がつきました。

 

それからは毎回おやつの缶の音を聞くと出てくるようになりました。

どうやら食べ物に執着しているらしい。

オーナー曰く「食べ物が彼女の唯一の喜びと慰め。」だったということです。

(元飼い主は「食べ物やってる時だけこいつはスバラシイ。」と言ってのけました。)

 

 

結局私が触れるようになるまで数ヶ月。

 

もう直ぐ3年の付き合いですが、今でも抱き上げたり背中を触れたり、後ろ足の爪を切ったりできるのは私のみです。(彼女には前の爪はありません。元飼い主が抜く処置を施したからです 前爪がないので、危険を感じると直ぐ噛みますよ)

 

20パンドの超巨体(太りすぎ)で、背中はもつれ毛だらけ、下腹部は床に届きそうな無毛の贅肉が垂れ下がり、歩き方もおかしく、全身にところどころハゲ。耳の中は真っ黒叫びで、息がとてもくさい。。。性格も気が荒くトイレも高い確率で失敗(安定している時もあるのだが)。他の猫が大嫌いで人間にも全然なつかない。ハイパーストレス持ちで何かちょっとでも気になると血尿になる、鳥アレルギーの可能性(私たちのリサーチの結果)あり。食べ物に取り憑かれている。お腹がとても繊細。

。。。事実を書き出すとこんな感じでした。

大変なケースでしたよ。

 

この猫は、私と、幾人かの彼女を改善しようと努める他のボランティア、そしてオーナーとの間に『試練』をおきました。。。。ああ、辛かった2年前の冬からの半年間。私は猫でこんな思いを味わったことがない。私たち猫のことをきっかけにして人間関係でこれほど情動に揺り動かされたことがなかった。(率直に言えば仲がこじれ大変だった。笑) 誰も悪くなくて一所懸命だっただけなのだけど。

レイラに出会う以前は度々ブログにショップのことを書いていましたがそんな余裕は無くなってしまった。笑 


紆余曲折あってこの猫は私たちをもう一旦繋げてくれて、最終的には絆が深まり大切な仲間となりました。

私にとっていろんな意味で力を持った猫です。

 

 

じつは過去に3人ばかり、引き取り希望の名乗りを上げてくださった方々がいました。

うちのシェルターでは飼い主のバックグラウンドや家族構成や環境や考え方をよくよく観察してから決定を下すのですが、レイラにはそういう意味ではご縁がありませんでした。

3年もの間、残ってしまっていて不憫だったけれど、待った甲斐があって引越しが決まった私自身がレイラを引き取ることができました。肉球

 

 

レイラはうちに向かう途中に山道のぐるぐるで気分が悪くなって吐いてしまったので(ちょうど食後に出発したので大量に戻した!)どうしようもないのでシャワーに入れました。笑 ボロ雑巾のようだった姿は綺麗な雑巾くらいにはグレードアップしましたよ♪

洗っても背中のもつれが全然取れないのでそれも全部切ってしまいました。笑

春くらいには新しい毛が生えてくるでしょう。

カットしたもつれ毛。隣のピンクはおやつを入れると夢中でほじるfeederです。

(似てる)

 


おそらく人生の大半を狭い場所に閉じ込められていたのか、よくわからないのですが少なくとも運動は何年もしていない(筋肉が全然ない!下腹部に床ずれ跡あり)ようなのでなるべく歩いてもらいたいし、病的な過食症もゆっくり改善していけるといいです。

 

 

いろいろ書きましたが、写真をご覧の通り悲壮感はあまりなく、まんざらでもなさそうでしょう?うひひ顔

 

うちに来たからにはゆっくり余生を過ごしてほしい♡ の一念です。

 

だって愛してるんだもの。

 

 

 

毎年ハイライトをまとめて絵にしています。

2018は盛りだくさんでした。

 

喜劇も悲劇もいつの日か自分の糧となり得るように

まずは前を向いていこう!

 

 

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