【第2弾】タンパク質、何をどれくらい?40代からの摂取戦略・基本編
こんにちは。広島市佐伯区の中央施術院です。
前回の記事では、40代の私たちにとって「タンパク質不足」がいかに深刻な問題を引き起こすかについて解説しました。
→前回の記事を読んでいない方はこちらから
おそらく多くの方が、「重要性はわかった。では、具体的に何をどれくらい摂ればいいのか?」という疑問をお持ちかと思います。
本日は第2弾として、具体的な目標量の設定と、どんな食材からタンパク質を摂取すべきかという「基本戦略」について、深く掘り下げていきます。
ステップ1:まず「自分の必要量」を知る
戦略を立てるには、まずゴール設定が必要です。
一般的に、健康維持を目指す成人が1日に必要とするタンパク質は「体重1kgあたり1.0g〜1.2g」が目安とされています。
例えば、体重50kgの方なら、1日に50g〜60gのタンパク質を摂取することが目標となります。
「60g」と聞いてもピンとこないかもしれませんが、これは、鶏むね肉なら約300g、卵なら約10個分に相当します。
これを毎日、3食の中でコンスタントに摂取する…と考えると、かなり意識しないと達成は難しい、ということがお分かりいただけるかと思います。
だからこそ、日々の食事選びという「戦略」が重要になるのです。
ステップ2:タンパク質源の「二大勢力」を理解する
タンパク質には、大きく分けて「動物性」と「植物性」の2種類があります。
それぞれに異なる特徴があり、両方をバランスよく摂ることが、賢い戦略の鍵となります。
① 動物性タンパク質(肉・魚・卵・乳製品)
こちらは、私たちの体の主構造を作るのに非常に効率的なタンパク質源です。
【特徴】
- 体内で合成できない必須アミノ酸をバランス良く含む「アミノ酸スコア」が高い。
- 体への吸収率が良く、筋肉や血液の材料として即座に活用されやすい。
建築にたとえるなら、「プロ仕様の高性能な建築資材」です。
鉄骨やコンクリートのように、建物の骨格を頑丈に作るのに不可欠な存在と言えます。
【注意点】
部位によっては脂質(Fat)も多く含みます。
資材は優秀でも、余分なものが付随してくるイメージです。
鶏肉なら皮なしのむね肉やささみ、豚肉や牛肉ならヒレやもも肉など、赤身の部分を選ぶといった工夫が求められます。
② 植物性タンパク質(大豆製品・豆類など)
一方、植物性タンパク質は、体に優しい多機能な栄養源です。
【特徴】
- 脂質が少なく、カロリーを抑えやすい。
- 食物繊維やビタミン、ミネラル、ポリフェノールといったプラスアルファの栄養素も同時に摂取できる。
建築にたとえるなら、「断熱材や調湿機能も兼ね備えた、多機能なエコ建材」といったところでしょう。
建物を頑丈にするだけでなく、住み心地を良くする付加価値を提供してくれます。
特に大豆製品に含まれるイソフラボンは、40代以降の女性の健康をサポートしてくれる心強い味方です。
【注意点】
食材によっては、特定の必須アミノ酸が少ない場合があります。
そのため、単体で摂るよりも、様々な食材を組み合わせて弱点を補い合うことが理想です。(例:お米+大豆製品)
まとめ:次へのステップ
本日の要点をまとめます。
- まずは「体重(kg) × 1.2g」を自分の目標値として認識する。
- 体の骨格を作る「動物性」と、付加価値の高い「植物性」をバランス良く取り入れる。
重要なのは、「タンパク質だけを増やす」のではなく、炭水化物や脂質とのバランス(PFCバランス)を考え、賢く食事内容を"置き換えていく"という発想です。
さて、基本戦略はご理解いただけたかと思います。
次回の最終回では、この戦略を実際の「1日の食事」にどう落とし込むのか、朝・昼・晩の具体的なモデルプランから、忙しい方でもできる「ちょい足しテクニック」までの【最終ロードマップ】をお届けします。