一周忌 | さすけの日記

一周忌

12月30日
今日は母の一周忌

お墓には葉牡丹とユリ
仏壇にはいつものアリストロメリア
職場の同僚が覚えててくれてお花をくれた
ビックリして思わず涙が溢れた
親戚からの供花
そして先輩が1年ガンバった私にとご褒美のお花をくれました
あの日...
気管切開で声を失った母
容態も落ち着いてたので予約した歯医者に行ってると急いで戻って欲しいと緊急連絡
戻ってみると病室がバタバタしてて、看護師さんから経過を聞いて別室に行った

そこには5人くらいの医師がいて私に母の容態を話してくれた
入院した時は卵巣癌だろうという事だった
でもいろいろ検査して喉頭癌も疑われた
で今後の治療も考え気管切開になった
その時医師は左肺が機能してないので右肺だけで呼吸してる状態で、大動脈に腫瘍がありますと話した
そして今は肺から出血した状態ですと言われあと数日かもしれないと言った
私は何が何だかわからなくて頷くしかなかった

医師は延命治療の話をした
私はこれ以上苦しませたくなかったのでサインをした(これが間違いだったと後悔)

その後病室に戻ったら母は自分の重大さに気づいてなくて周りが慌ててるのをずーっと見てたらしい
その日から病室に泊まった
声が出ないからパクパクさせて会話する
わからない時は紙に書く
そんなやり取りをしながらもその日はスゴく笑って過ごせた
お見舞いに来た人も安心するくらいに
でも腕にはモルヒネを打ち始めてた

私は一緒に住んでなかったので毎週土曜日に買物に付き合ってた
母はその日を楽しみにして1週間分の話を私にしていた
でも私は母に文句を言ってばかりでそれでも母は何にも言わず聞いてた
だから入院してからは絶対文句言わないよーにしてたら母が私に『優しいね』『幸せ』と言った
だからいつも人に怒られるーって愚痴っとるから皆に優しいよーって言っといてよって言ったら...壁に貼っとこーって笑った

入院してから『痛い』とか『ツラい』とか一言も言わなくて『大丈夫』ばかりで主治医も不思議そうな顔してた
あの日、朝、喉のつまる音がして『どんな?』って聞いたら『ちょっとエラい』って言ったので看護師さんを呼んだ
気管の掃除にもたつく看護師に苛立ちを感じた
急に母が苦しそうな顔をした
酸素濃度も低く息ができてなかったから
私が看護師に『苦しそうなんですけど...』と言ったら『延命治療のサインされましたよね』と

えっ?サインはしたけど苦しませないって言ったからサインしたんですけど...
一瞬だった
あっけなかった
救いは苦しそうな顔を見たのは私だけだった事
皆には笑顔の母が記憶に残ってくれたから

あれからあっという間の1年
私は人に恵まれてひとりじゃなかったから
素敵な友人も増えました
頼っていいよと言ってくれます
だから安心していーからね
母が遺した着物の数々...
コロナがなくなったら着付け教室行こうかな
いつか母の着物を着てみたい

1年経ったけど私の知らない母の話を聞いてもがんばり屋さんだと教えてくれる
ホントによくガンバったね
痛かったよね、辛かったよね

貴方は私の自慢です
大好きだよ
ありがとう