今年も桜が咲いた。

入学式や卒業式、就職や転居…

僕の人生の節目には必ず桜が咲いていた。

僕は冬が嫌いだ。悲しい思い出が多すぎるから

冬の寒さを感じる度、雪を見た瞬間

その悲しみが一気に思い出される。

毎年、桜の開花を見る場所や時間は違うけど

この国にいる限りどこの街でも桜は咲く

いつも、僕の背中を押してくれる。

その場所が愛しいと思える。

僕は決してロマンチストなんかじゃないけれど

桜はいつも、僕を見守ってくれているような

そんな気する。

生まれ育った街を出て、共に過ごした大切な

仲間ともなかなか会えない。

コロナウイルスのせいもあるけれど

遠く離れていても、これまで出会った大切な人

僕に手を差し伸べてくれた人達も

この美しく咲いた桜を見上げていると思うと

少し元気が出る。

桜には、そんな美しさがあると

僕は思う