うつ病と同時に不眠症に悩まされる日々が8年
続いた。睡眠薬がなければ眠ることができない毎日
一人、部屋で眠ることがどうしてもできなかった。
そんな日々の中、僕は自分がどうしようもなく
寂しがり屋の弱虫だという事に気が付いた。
生まれてからずっと施設で育ち
いつも誰かと眠る時期が長かったせいか
それとも、元々の寂しがり屋の性格なのか
誰かと「おやすみなさい」と言える生活が
どれだけ大事なのか、ということも分かった。
「おやすみなさい」という言葉は、明日がやってくる
という魔法の言葉だ。
その言葉を交わすだけで、次の日も
そのまた次の日も、生きてもいいという実感が湧く
その事に気づかせてくれたのはきっと
太陽のような存在が、身近にいてくれるからだろう。
おはよう
行ってらっしゃい
おかえり
僕たちの生活の中で、何気なく使っている言葉には
必ず、大切な意味があるということを
本当の孤独というものを知った時にようやく
気がついた。