うつ病の発症と共に通院し始めた精神科・・・

 

この街にはこんなにも心の病を抱えた人がいるのか・・・

 

 

僕が暮らしている街はそんなに大きな街では

 

決してなくて、それでも2時間から3時間は

 

待合室で待たされる・・・。

 

待合室を見渡せば、見るからに様子がおかしな人が居て

 

ちょっと怖さも感じる。

 

担当医にそのことを伝えると

 

「人間は誰でも心の病を発症するスイッチを

 

持っているんだ。

 

そのスイッチは自分の意志ではなく

 

何かしらのストレスがのしかかってしまうことで

 

切り替わるんだ。自己防衛本能というやつだよ。」

 

と教えられた。

 

たしかに、妻が自死で亡くなってしまった日の前後は

 

記憶がとても曖昧で、その頃の様子を見た人から

 

まるでボロ雑巾みたいに歩いていたと言われ

 

『心に穴が開く』ということを

 

生まれて初めて経験した。

 

この世界に絶望し、明日を夢見れなくなって

 

もうすぐ8年・・・

 

無理に心の穴を塞ぐということは絶対にできない

 

でも、それでも前を向いて歩いていれば

 

いつか、誰かがその穴を塞いでくれる。

 

そんな8年間だった。

 

今日も朝、目が覚めた。そして明日は必ずくる。

 

自ら、死を選択するのは簡単だ。

 

しかし、自分が自死することで遺族がどんな思いを

 

するか、僕は誰よりも知っている。

 

僕を必要としてくれる人がいる限り

 

僕は、生き続ける。

 

少しずつだけれど、一歩ずつ前へ

 

歩み続ける