もう、何度も繰り返しこのブログで書いてきたが

 

7年前の冬の朝、その年の雪が降る前に僕は妻を自死で

 

亡くした。

 

それ以前に家族を失い、職を失い、仲間を失い

 

この世界に希望などないと思っていた頃に出会った少女

 

それがのちに僕の妻となった。

 

僕が育った街はお世辞にも治安が良いとは言えず

 

暴力団による市民の被害など日常茶飯事、そんな街だった。

 

そんな、地元のしがらみに疲れ、僕は街を離れ

 

土地勘もなく、知り合いもいない街へと移住することを

 

決めた。

 

当時はまだ、妻とは籍は入れておらず、僕は一人で街を

 

出ていくつもりだったが、そんな僕に彼女は付いて来ると

 

言った。

 

移住してからも、何度も地元に帰るように勧めたが

 

彼女は決して一人では帰らないと言い続けた。

 

移住してすぐに職についた僕には分からなかったが

 

土地勘もなく知り合いもいない街で生活するのは

 

とても恐ろしい。

 

それは、妻を失って、初めて気付いた。

 

仕事が忙しかった僕は妻の話もよく聞けなかったし

 

彼女は地元の友達とも縁を切って移住したため

 

話を聞いてくれる人も、悩みを打ち明ける相手もいない

 

そのことが如何に怖いことか、そんな簡単なことに

 

気づくのに、こんなにも時間がかかってしまった。

 

それと共に、何でも話せて、すべてを受け入れてくれる

 

存在がいることがどんなに尊いものか、気づくことが出来た

 

僕の今の幸せな生活は、多くの犠牲の上で成り立っている。

 

そのことに罪悪感や自己嫌悪に陥る時もあるけれど

 

それは、僕を最期まで案じてくれた人たちの

 

「亡くなった人たちの分まで生きろ」という

 

導きによるものなんだと、最近思う。

 

そして、僕と同類の人を作らないために

 

僕は声を上げ続けるしかないと思う。

 

他に僕にできることはない、僕はこんなにもちっぽけで

 

臆病者だから、もう光が消えるのを見たくはないんだ。