僕が以前、飲食店を経営していた時

 

仲の良い夫婦と、とっても可愛い女の子が

 

お客さんとしてよく来てくださいました

 

その親子を見ていると、愛おしくもあり

 

逆に、自分に家族がいないことに劣等感を感じていました

 

常連さんになって2年経った朝

 

僕はその親子の母親と子供が飲酒運転の自動車に

 

轢かれて亡くなったということを新聞で知りました

 

地方新聞の小さな小さな記事でした。

 

その後、父親である男性はパッタリと来店しなくなりました

 

心配になり、連絡をしてみると

 

「もう、そこには行けない。思い出が多すぎる。」

 

そう、告げられた時

 

僕は、何の言葉もかけられませんでした。

 

突然、家族を失った喪失感、加害者への怒りを

 

知っていたからかも知れません。

 

その後、僕のブログに気付き、メッセージをいただけました

 

「あの時、電話してきてくれてありがとう。」

 

そう言われた時

 

違う、僕は礼を言われることなどしていない。

 

電話をしたのは、父親である男性が自死などしていないか

恐ろしくなったからだ。

 

かける言葉も見つけられないのに電話などしてしまった

 

僕の無力で余計に傷をつけてしまったからだ。

 

今度、時間が会う時に食事でもと、誘っていただいた

 

その時に、あの日の電話のことを謝ろう

 

そして、もう2度と人の痛みに軽はずみな返答はしていない

 

それを教えてくれたのはあなたですと、お礼を言おう