ふぁんたじー⑥ | kei'

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日々のこと

慢性satoshic


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店主はこれを探させたかったの?



筆文字で旧仮名遣いの文章は達筆で読みにくい

一応 国文学専門出版の編集者でよかった

ところどころ乱れや涙の雫のしみのような


『なんて書いてあんの?』

『う~ん ちょっと待って・・・』


書いてあることは少ない

要約すると

生まれ変わったら絶対探し出しで一緒になる

その時の名はさとし と ともこ

それぞれに印をつけた

どんなことがあっても 結ばれる


『ふ~ん なんか怖いね』

『う~ん・・・・』

『まだ なんかあんのかよ』

『じゃました者は 祟ってやる  って』

『ますます 怖っ それと?』

『あのね・・・』  『なんだよ』

『契ったら 他の人には・・・気がいかない』

『チギリ・・・? あっ アレか・・・・浮気しないってこと?』

『・・・・・』

『無理だ・・・・よね』


『ふたりが・・・・ふたりに・・・』

『なに?』

『憑いて いるって』

『ひぇ~』


『そうか ちぎらなきゃいいんだ  ね』

『そう』



『無理』

『えっ』


『印 俺はこれだと思う』といって胸の真ん中のホクロを見せる

『とも・・・こ・・・のも 見せて・・・』


片方の足首をつかまれひょいと引かれ、寝かされてしまう

足の裏から 優しく撫でられ・・・なぜか拒/絶できない


『くすぐたぁ~い・・・うッ・・・』

『ダメ 意識を足に集中して』

『あはは~ 無理~ あはー』

『コラ~強引にやっちゃうよ!!』

『やだぁー でもいいよ』

『どっちなんだよ』


『ほら 見っけ!!』

『あは~やぁ・・・だ・・・』

『いい 匂い・・・』


『ねぇ 契るよ いい?』

『そういう事って 聞くもの?』

『もう他の男とできないよ』

『さとし くんもだよ?』

うんと言って ともこの手をつかむと自分のものを握らせて・・・

『自分でいれてみて・・・』

『ずるい・・・・』


つながったふたりのうえに すーっと 気持ちのよい涼風が通り過ぎた


『なんか 変だけど すごーく気持ちいい』

『わたしも うふ』

ふたり顔を見合わせ にこにこ

しっくりくるってこういうこと

今までと違って・・・ 不思議だった こんな自然な感覚

このまま ずーっとこうしていたい