店主はこれを探させたかったの?
筆文字で旧仮名遣いの文章は達筆で読みにくい
一応 国文学専門出版の編集者でよかった
ところどころ乱れや涙の雫のしみのような
『なんて書いてあんの?』
『う~ん ちょっと待って・・・』
書いてあることは少ない
要約すると
生まれ変わったら絶対探し出しで一緒になる
その時の名はさとし と ともこ
それぞれに印をつけた
どんなことがあっても 結ばれる
『ふ~ん なんか怖いね』
『う~ん・・・・』
『まだ なんかあんのかよ』
『じゃました者は 祟ってやる って』
『ますます 怖っ それと?』
『あのね・・・』 『なんだよ』
『契ったら 他の人には・・・気がいかない』
『チギリ・・・? あっ アレか・・・・浮気しないってこと?』
『・・・・・』
『無理だ・・・・よね』
『ふたりが・・・・ふたりに・・・』
『なに?』
『憑いて いるって』
『ひぇ~』
『そうか ちぎらなきゃいいんだ ね』
『そう』
『無理』
『えっ』
『印 俺はこれだと思う』といって胸の真ん中のホクロを見せる
『とも・・・こ・・・のも 見せて・・・』
片方の足首をつかまれひょいと引かれ、寝かされてしまう
足の裏から 優しく撫でられ・・・なぜか拒/絶できない
『くすぐたぁ~い・・・うッ・・・』
『ダメ 意識を足に集中して』
『あはは~ 無理~ あはー』
『コラ~強引にやっちゃうよ!!』
『やだぁー でもいいよ』
『どっちなんだよ』
『ほら 見っけ!!』
『あは~やぁ・・・だ・・・』
『いい 匂い・・・』
『ねぇ 契るよ いい?』
『そういう事って 聞くもの?』
『もう他の男とできないよ』
『さとし くんもだよ?』
うんと言って ともこの手をつかむと自分のものを握らせて・・・
『自分でいれてみて・・・』
『ずるい・・・・』
つながったふたりのうえに すーっと 気持ちのよい涼風が通り過ぎた
『なんか 変だけど すごーく気持ちいい』
『わたしも うふ』
ふたり顔を見合わせ にこにこ
しっくりくるってこういうこと
今までと違って・・・ 不思議だった こんな自然な感覚
このまま ずーっとこうしていたい
