武田鉄矢が水戸光圀役を演じる時代劇TVドラマ{「水戸黄門」が、再び今年10月よりBS-TBSにて復活、再上映されるそうだーネ、吃驚たまげました…。武田鉄矢の水戸光圀役はミスキャストの不満の声が今から出ているそうだ…、そうね、武田鉄矢が「この印籠が目に留まらぬか」という格さん助さんの隣で「ハハハハハー」と笑う姿はどうもしっくりしないよーネ、因みに助さん格さんのキャストはまだ発表されていません。果たしてアニメで育った若年層に、漫画しか読まず漫画を絵本のように捲る10代に、アイドルの臭い台詞に感涙し心ときめく中学生たちに勧善懲悪の正義と、葵のご紋に平身低頭するウルトラ権威主義に魅力はあるのかな???松下幸之助の権威とお声がかりで「ナショナル」の番組提供が継続していた水戸黄門を応援する、電気メーカ衣料品メーカ銀行証券会社ソフトメーカゲーム会社はあるのだろうかーネ。
3月は映画の観賞よりも、世間を騒がす事件とニュースが多かったです。森友学園の事件を扱うワイドショーや、同じ証人喚問でも都議会の石原元都知事の豊洲移転問題の喚問も映画以上に見ていて面白かったです。また、国会喚問された学校法人「森友学園」の籠池理事長の発言を見ていると、イヤヤ霞が関に「シン・ゴジラ」が上陸して、政治家と官僚を踏み潰している…と錯覚しました。安倍昭恵さんと駕籠池夫人・籠池諄子さんと100万円を渡したのもらわないとの疑惑騒動は、今では「忖度」という言葉が流行語のようにニュースに飛び交っています。スポーツの番組もワクワクする試合がありました。「侍ジャパン」の優勝がかかっているWBCのTV放送には釘付けになりました。夕方、大相撲春場所で横綱「稀勢の里」の全勝優勝か…とハラハラする一番一番見守ってました。特に大阪府立体育会館で千秋楽を迎えた取り組みは、右肩に痛々しいテーピングをした負傷姿で強行出場した稀勢の里と照ノ富士との優勝決定戦、逆転優勝は映画以上の興奮とカタルシスでした。これは大相撲史に残る取り組みの一番でした。事実は「映画」よりも奇なりで、ワクワクドキドキする世相の出来事ばかりの3月でした。4月1日に誰か大ウソでもついて、世間をア~と驚かせないかな…。
そんな訳で、3月中旬の掲載はパスしました。映画よりも国際事件とニュースの騒動とスポーツ中継がより興味を引きました。けれども、今の所、延々236分のエドワード・ヤン監督の『嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件』は見逃せないなーと思い、帰国後すぐに見てきました。けれど、長編なので2200円という特別料金を取られた上、ガックリ期待外れの退屈な作品でした。そして今日、高校生のクラブ活動を描いた青春映画『チア☆ダン~女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話~」を見てきました。これはゲラゲラ笑える傑作でした。広瀬すずはやっぱりかわいいですね。明るい青春映画は、気分を爽快にさせます。『キングコング:髑髏島の巨神』は、1933年より長いキングコング映画史の中で、何か新しい新鮮なコンセプトが描かれているのかなーと、興味津々に見ていましたが、一貫したテーマ「キングコングと美女とマドンナ」は永遠のストーリでした。同じシリーズで「シンゴジラ」が、緊急事態の時の霞が関の官僚のなれ合いの事なかれ主義の自分第一の権威主義的な官僚体制を描いた視点は新鮮でしたが、でも、新しい視点も映像もなかったです。
3月下旬の特選映画をアップロードします。今回3月下旬に4本を映画館で観賞、今月は通算で8本『アサシン クリード』★『彼らが本気で編むときは』『ナイスガイズ!』『嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件』『キングコング:髑髏島の巨神』★『パッセンジャー』を観賞しました。その中から選んだ特選映画1本は、『パッセンジャー』でした。
1本目は、1961年6月に台湾で起った中学生男子による同級生女子殺傷事件、未成年よる台湾での初めての殺人事件で、当時思春期だったエドワード・ヤン監督に衝撃を与えた事件で、監督はこの事件をモチーフにした236分の長編青春映画『嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件/ A BRIGHTER SUMMER DAY 監督 』(1991年、エドワード・ヤン監督)でした。
大陸からの移住者が置かれた位相と、1960年代当時の台湾の社会的・精神的背景がよく分からないが、不良ぽい中学生同士の敵対関係と、ガールフレンドを廻る殺人事件は、思春期だった楊徳昌監督の記憶に相当残る強烈なインパクト、何ものかを訴える事件だったようです…。ただ、私には、単調な未成年の殺人事件のストーリのように思えました。私には従って退屈で長いだけの作品でした。
昨今、新聞紙面を大きな見出しで騒がれた殺人事件がヒントとなっている、或は茫漠と「例のアレー」と繋がる事件だな~という凶悪犯罪映画が増えました。例えば近近で挙げれば、『怒り』『葛城事件』『クリーピー 偽りの隣人』などの犯罪映画は夥しいです。これらの凶悪事件の絡んだ映画と比較した時に、寧ろ『嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件』は単純な作品に見えました。
2本目は、:福井県立福井商業高等学校の女子高チアリーダー部が、本場アメリカのチアダンス選手権大会で2009年3月に、全米大会を制覇・優勝した実話を映画化した青春映画『チア☆ダン〜女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話〜』(2017年、河合勇人監督、林民夫脚本)でした。
県立福井中央高校に入学した友永ひかり役を演じる主人公・広瀬すずと、アメリカの全米大会優勝に闘志を燃やす顧問の女教師・早乙女薫役を演じる天海祐希の、ダンスに掛けた絡みがとても面白かったです。苦くもどかしい恋と、目標に向かって突き進み、失敗しても達成するにしても、青春を燃焼尽くす爽快感が青春映画にはあります。独特の笑いと汗と涙の感動は青春映画ならではではないでしょうか…ネ。
最近、高校生のクラブ活動を舞台とした、高校生の3年間の短い青春時代を生き生きと描いた映画が増えました。これは世間と社会の趨勢を映画が見事に作品化したと言えます。16歳から18歳という年齢は、勿論子供ではなく、また大人でもない、宙ぶらりんな時期、けれども最も多情多感な年齢です。性的には女生徒はもう立派に子供を生める成熟した肉体と心を持つ年齢です。男子生徒は、これからの80-90年間の長い人生をどう生きるか、趣味にしても仕事にしても一生の人生行路を決める、出港を待つ羅針盤を持った船の港のような年齢でもあります。主人公・綾瀬千早役の広瀬すずがかるた競技に青春を燃やす『ちはやふる』前編後編( 2016年公開、末次由紀原作、小泉徳宏監督)も良かったです。愛媛県立三島高等学校書道部を舞台となった『書道ガールズ!! わたしたちの甲子園』(2010年公開、猪股隆一監督、永田優子脚本)も青春映画らしかったですーネ。鈴木智役の妻夫木聡を主人公にした廃部寸前の唯野高校水泳部を舞台にした男子高校生のシンクロナイズドスイミングを描いた『ウォーターボーイズ』(2001年公開、矢口史靖監督&脚本)も確かに新鮮な青春映画でした。
宇宙衛星がとらえた神話上の謎の島・髑髏島に君臨する巨大な神・キングコングと、ティラノサウルスのような獰猛で肉食の古代恐竜や始祖鳥が生存する巨大生物が跋扈する島には、恐竜に怯え乍ら原住民も住んでいた。彼らを守るキングコングは島民にとって神なる存在であった。3本目は、コンラッド(トム・ヒドルストン)率いる調査遠征隊が、未知の生物を探すべく、前線から帰還しようとするフル装備の兵器で武装した軍隊とともに神話的な謎の島に上陸して、巨大生物・キングコングに叩き潰され踏み潰され、戦闘状態になるキングコング対アメリカ軍の戦争&冒険映画『キングコング:髑髏島の巨神』(2017年、ジョーダン・ヴォート=ロバーツ監督)でした。
キングコングにはさまざまな監督が制作した独自の「キングコング」映画史があります。猿にもゴリラでもない巨大な怪獣コングの個性の中で、有名な1シーンは、暗やみの空に聳えるエンパイヤ―ステートビルの頂上に美女を掌に載せたキングコングの姿です。私は淀川長治監修の世界クラシック名画100選で『キングコング』(1933年、監督: メリアン・C・クーパー、アーネスト・B・シュードサック、原作: エドガー・ウォレス )を懐かしくて、もう一度DVDで観賞しました。南海の秘境に来たロケ隊は、原住民から神と崇められる巨獣キング・コングと遭遇する。コングは捕獲され、ニューヨークへ見世物として連れてこられるが、鋼鉄の鎖をひきちぎり、街を踏み潰していく。美女のアン・ダーロウを片手に掴み、エンパイヤ―ステートビルの頂上まで攀じ登り、飛行機の攻撃で地上へ落下する…。「美女と野獣コング」というパターンがやはり共通しています。しかし、新作『キングコング:髑髏島の巨神』で新しい視点は、ベトナム戦争で負け、中東戦争でも撤退したアメリカ軍が、恰も巨大な「反アメリカ」の象徴キングコングと戦争するかのようなアメリカ軍の参戦でしょうね…。ここだけが、現代版「キングコング」でした。
4本目は、地球から惑星コロニーまで120年を要する搭乗員5000人乗の超大型宇宙船アヴァロン号の人工冬眠ポッドの故障によりパセンジャーの一人が冬眠から目覚めてしまう、壮大な宇宙を舞台としたSF映画&ラブストーリ『パッセンジャー』(2016年、モルテン・ティルドゥム監督、ジョン・スパイツ脚本)でした。
たった一人、冬眠から残り90年で惑星コロニーのパセンジャーのジム(クリス・プラット)だけが目覚めてしまった。目的まで他のクルーが覚醒するまで宇宙船の中で孤独に寿命を迎える運命にあった。広い宇宙船内で唯一話し相手はアンドロイドのバーテンダー・アーサー(マイケル・シーン)だけであった。余りに孤独で寂寞な船内に耐えられずに、ジムは冬眠室で120年の眠りについている作家・オーロラ(ジェニファー・ローレンス)の寝姿に一目惚して冬眠ポッドを壊して目覚めさせてしまう…。
冬眠スポットの故障は航行途中で小惑星と衝突した事故が原因だった。さらに、船内コンピュータの異常で乗組員スタッフのチーフ・ガス(ローレンス・フィッシュバーン)が冬眠から目覚めた。電力供給に不可欠な核融合炉の機能停止によって宇宙船は爆発炎上と破壊寸前の緊急事態が発生していた。
宇宙を舞台としたSF映画は今まで数多あったが、そこにラブストーリが挿入されているので、二人の人間の美しくも悲しい一生の終末がラブストーリになっています。きっと、人類が後100年もすると宇宙空間の別の惑星に移住する宇宙船に乗り込むと、こんなアクシデントが起きそうだーナ、という近未来の想像がわきます。ジムとオーロラの命がけの補修作業によって、目的地へ到着する航行は続けられていた。しかし、たった二人で死ぬまで宇宙船で寿命が尽きるまで老衰死する運命は変わらなかった。彼か決めた選択は,愛し合う男女として宇宙で過ごすことであった…。『さあ、あなたならどうする?』という難題を、夫婦で議論したらキット、「私ならば彼女を殺して、一人冬眠できるあの医療器具の中に入るなー」なんって離婚騒動になりそうな会話が生まれそうですーネ。でも、そんなことを許さない美しも悲しいラブストーリですネ。あの最後のシーン、箱庭のような小鳥が飛ぶ船内の緑の楽園は、二人の幸福な日々が想像できます。絶望的で孤独な運命を受け入れている内に、2人は宇宙の伴侶として惹かれ合っていた…。密室の恋愛映画で締めくくったジョン・スペイツの脚本も優れていますーネ。
下記addressは、毎週木曜日の夜20:30~20:56にひっそりと開かれる映画情報「なーりーの星空シアター」のサイトです。沖縄・那覇からFM電波で放送されます。「映画で毎日の生活がよりキラキラと楽しいものになすように…」の願いを込めた映画情報番組で、ポッドキャストでも聴けます。短い時間なので、ほっと一息の仕事の合間、休憩時間にスマホで聴くのにイイです…。私はよくお風呂の中でのんびり聴きます。今週の3/30は大友啓史監督の『3月のライオン前編』が放送されました。また、来週4/6は、いよいよ漸くオスカーのアカデミー賞作品賞を受けた『ムーンライト』が取り上げられる予定です。作品に興味がある人は是非自分の感想と比較してお聞きください。私もこの作品は絶対観賞しますーヨ。
http://www.fmnaha.jp/podcast_detail.php?program_id=68
(尚、 誤字脱字その他のために、アップした後で文章の校正をする時があります。予告なしに突然補筆訂正することがありますが、ご容赦ください…)