「ヒトリシズカ」 誉田哲也 2009-048
誉田哲也氏「ヒトリシズカ」読了しました。
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出版元 |
双葉社 |
初版刊行年月 |
2008/10 |
著者/編者 |
誉田哲也 |
総評 |
20点/30点満点中 |
採点の詳細 |
ストーリ性:3点 読了感:2点 ぐいぐい:4点 キャラ立ち:4点 意外性:3点 装丁:4点 |
あらすじ |
5つの殺人事件。果たして刑事は真実を見たのか?果たして女は幸せだったのか?今、注目を浴びる著者の連作警察小説。木を見て森を見ず――。細部に注意しすぎ、肝心の全体を見失うことのたとえで、事件捜査において、最も避けなければならないことである。この小説に登場する刑事は皆、これを徹底し犯人を逮捕していく。だが、彼らは気づかなかった。その森が想像以上に大きく深いということに……。5つの殺人事件。果たして刑事は真実をみたのか?今、注目を浴びる著者の連作警察小説。<<Amazonより抜粋>> |
6つの連作短編が所収されています。
連作短編の軸となるのは、タイトルの一部にもあるとおり「シズカ」という女性。
この「シズカ」という女性のキャラクターが良いです。
すべての事件において、犯人ではないのだが、間接的に関わる事となる女性。
残忍であるがゆえに儚い女性のキャラクターです。
またその年齢などを頭に入れておくと非常に興味深いです。
まったく筋書きも違うし、どのような解釈を持ってしても違うとは思いますが、なんとなく、本当になんとなくですが、森博嗣氏作品に登場する「四季」を思い出しました。
このシズカだけが、物語を俯瞰視できる立場として君臨している。
そういう感触を受けたのです。
それだけにラストの作品「ヒトリシズカ」のオチはちょっと物足りなかったと思ったりします。
賛否両論あるとは思いますが、個人的には、最後の最後まで貫き通して欲しかったなとか思うのですね。