2017年10月15日。
 
 
昨日の夜、

妻さやかが亡くなりました。
 
 
翌日になっても昨日の夜の最期の瞬間が、
 
 
脳裏に焼き付いて何度も何度も現れてくる。
 
 
 
そして猛烈な悲しみに襲われて涙が止まらなくなる。
 
 
ひとしきり泣き尽くすと気持ちが落ち着いて、
 
ふと。
 
あれは本当に起きた出来事だったのか。
 
 
記憶が曖昧になる。
 
夢じゃないのか。
 
考えがまとまらなくてボッーとする。
 
 
でも今はやらなれればならない事が数多くある。
 
泣いている暇はないという事は、大きな救いでした。
 
 
この日は、葬儀の段取りについての打合せや、各方面への連絡で朝から非常にバタバタとしていました。
 
 
さやかの友達、幼稚園の先生、マンションと幼稚園のママ友、私の友達、私の会社の上司。
 
 
さやかの訃報を連絡し、急な話に皆言葉を失っていました。
 
 
 
でもみんな心から悲しんでくれました。
 
そして、困った時は頼って欲しいと言ってくれました。
 
 
支えてくれる人がいる事が、こんなにも有り難い事なのか。
 
 
涙には嬉し涙もあるんだよ。
 
さやかが娘に言っていた言葉を思い出し、
 
また、泣きました。
 
 
この日の夜。
 
さやかの棺に入れる品の整理をしました。
 
さやかが天国で困らないように、寂しくならないように、
 
愛用していた物や、家族の写真、手紙などを持って行ってもらおうと思いました。
 
 

さやかがいつも着ていた紺のワンピース。
 
病気が分かってから購入した物でしたが、
 
ゆったりしていて履きやすいと言って、だいぶ気に入っていたようです。
 
お猿さんのモノマネをした時も着ていたなーと、今でも思い出します。
 
 
麦わら帽子はさやかのトレードマークでした。
 
天国は日差しが強そうな勝手なイメージ。
 
絶対に必要です。
 
 
ストールは長年愛用していたもの。
 
寒い時も日差しが強い時も使えて便利な奴。
 
 
手袋と靴下は一番気に入って使っていた物を選びました。
 

青いバックも長年愛用していたもの。
 
ちょうどいいサイズで薬やら歯磨きセットやら、スリッパやら何でも入れていました。
 

ピンク色の日記はこの愛用してした青いバックに入っていました。
 
他にもいくつか日記が入っていて、さやかが闘病中の様子を書いた日記もここで見つかりました。
 
天国に持って行ってもらうピンク色の日記は、闘病中の様子を書いたものではなく、
 
子供達の事がたくさん書かれていたもの。
 
一番読み返したいのはきっと子供達の事だろうなと思いました。
 
 
もう一つは、ノースリーブのワンピース。
 
亡くなる直前くらいに荷物として届けられていました。
 
さやかがこっそりネット注文していた物だと思います。
 
病室で一人で過ごしていた時間、ネットショッピングをするのが彼女の気晴らしでした。
 
気に入るかな?
 
天国で試着してもらいましょう。
 
 
娘からの手紙もたくさん入れました。
 
娘は頑張って字を書く練習をしていたので、この頃は何とか読めるくらい字が上手になっていました。
 
すごい上手になったね!って。
 
さやかもきっとビックリするでしょうし、
 
きっと天国から娘の事を褒めてくれると思います。
 
 
最後に家族写真。
 
娘の七五三の時の写真など、10枚ほど入れました。
 
 
私からの手紙も入れる予定です。
 
葬儀当日に読んだ後に入れようと思います。
 
 
天国へさやかに持って行ってもらう物が揃いました。
 
足りないものはない?
 
もうこれで寂しくないかな?
 
天国でもお腹が空くかもしれないけど、
 
食べ物は祭壇にお供えするから大丈夫だよね?
 
 
問いかけても返事が返ってくる事はありません。

 
毎日毎日一緒にいて、
 
色んな話をして、全てさやかは応えてくれた。
 
 
そんな、当たり前の日常を取り戻す事はもう叶わない。
 
 
この時は、実感がまだあまり無いから、
 
病室に届けてあげる荷物の準備をしているような感覚で少し楽しかった。
 
 
明日は葬儀場に泊まって、さやかと過ごす最期の日になる。
 

岡山の義兄ファミリーと義妹も一緒にいてくれる。
 
もちろん、娘と息子も一緒。
 
 
闘病生活は辛かったけど、
 
最期の夜は賑やかに過ごそう。
 
美味しい物を食べて。
 
楽しい話をいっぱいしよう。
 
 
まださやかはそばに居る。
 
そんな気持ちでした。