私は正直なところ。
妻の病気が発覚する以前は、
世の中で、癌だという事が分かった時、いきなりステージ4と診断されるような人は、
一体何を考えているのだろうと。
馬鹿なんじゃないか。
と思っていました。
自覚症状があっても我慢して放置する人。
健康診断で要検査と言われても何もしない人。
不摂生が度を過ぎている人。
医者を信じ切っている人。
私は少なくともこんな人達と一緒じゃないし、家族にもこのようなことが無いように気を配っていたつもりです。
普通の会社員ですから毎年の健康診断は受けてました。
少しでも不調が続くと、会社を休んで胃カメラや大腸内視鏡の検査を自主的に受けていました。
妻にも会社の福利厚生で実施している配偶者向けの健康診断は、毎年欠かさず行かせていました。
妻の大腸癌ステージ4が分かった年の配偶者健診は何も問題はありませんでしたし。
そもそも癌が見つかる4カ月前には子供を産んでいて、医者に何度も見てもらってました。
もちろん出産のための血液検査を何度かしていましたが、結果は問題なし。
ただし肝機能の検査が含まれていなかった。
これは患者側ではコントロール出来ないもの。
あと、しいて言えば貧血が少しありました。
でもこの貧血が癌のせいとは、誰も診断しないでしょう。
なにしろ妊婦でしたから。
おそらくきっと妊娠する前から、ステージ4とは言わないまでも、かなり進行していたと思います。
本当にタイミングが悪くて。
見つかった時には、もう救える見込みがある状態ではありませんでした。
妊娠していなければもう少し早く気付いていたと思います。
でも多分。
それでも私はステージ4になる前に見つける事は出来なかったと思います。
冒頭にも書きましたが、
自覚症状を放置。
健康診断の再検査を放置。
なんてしなくても。
ちゃんと用心していてもステージ4になるのです。
癌によっては、ステージ1でも自覚症状が現れるでしょうし。
妻のようにステージ4の後期になって現れる場合もあります。
妻は盲腸に近いところの上行結腸に癌が出来たので、目に見える血便は出ませんでした。
肝臓は沈黙の臓器です。
妻のように超多発転移して熱が出る頃には
もう手術など出来ません。
もし。私みたいに。
いきなりステージ4なんてあり得ない。
余程の馬鹿じゃない限り、さすがに気付くだろう。
と思っている方がいたら。
考え方を見直して下さい。
さもないと、大事な人を失うかもしれません。
癌の早期発見、早期診断は、
国や医者任せでは実現できません。
自分の命は自分で守るべきなのだから。