2017年6月22日。
 
10回のFOLFOX+アバスチン療法。

3回のFOLFOX(オキサリプラチン抜き)+アバスチン療法を経て。

 
この日からFOLFIRI+サイラムザ療法に変わりました。
 
これで抗がん剤治療は14回目ということになる。
 
 
この6月の腫瘍マーカー急増。
 
CT検査での肺転移の増悪。
 
 
色々と悪い事が続いて。
 
新たな打開策を講じ始めたのもこの時期。
 
 
今まで抗がん剤治療の前日に行っていたハイパーサーミアは、前日と当日の2回に増やしました。
 
 
私の頭の中では。
 
癌細胞が火だるまになってのたうち回り。
 
身体中が丸焦げになって壊死して。
 
追い詰められた癌細胞達が妻の身体から、命からがら逃げ出す。
 
 
そんな姿をイメージしていました。
 
覚悟しろよ。
悪しき癌細胞達。
 
 
また、新たな対策として始める高濃度ビタミンC療法は、
 
数多くある治療可能な病院の中から、高濃度ビタミンC療法の老舗とも言えるクリニックを選びました。
 
6月26日に初診の予約をしている。
 
 
こうした動きを加える事で、何とか風向きを変えようとしていました。
 
 
そして始めてのFOLFIRI+サイラムザ。
 
初回という事もあり、1泊入院しての治療になりました。
 
 
久しぶりの入院。
 
治療中の妻の体調の変化が気になって、私は家でそわそわしていました。
 
子供の面倒を見ていなければならないので、付き添う事が出来ないのが歯がゆい。

 
頻繁にLINEで妻に連絡。
 
「イリノテカン始まった?」
 
「うん。始まったよ。」
 
「体調はどう?」
 
「全然元気。」
 
 
しばらくして、

「どう?体調は変わってきた?」
 
 
いつもは点滴の後半ぐらいから、手の痺れ、吐き気、倦怠感など、色んな副作用が一斉に始まるのですが。
 
「ううん。全く変わりなし。」
 
「マジで?ちゃんと薬入ってるの?」
 
「まさか。ただの水だったりして(笑)」
 
 
こんな感じで翌日家に戻ってくる時も元気でした。
 
少しだけ下痢をしたけど、それ以外は変化なし。
 
 
イリノテカンとの相性がいいのか。
 
 
ハイパーサーミアを2回やったのが良かったのか。
 
とにかく不思議でした。
 
 
そして相変わらず妻は、いつまで経っても片付かない片付けで大忙し。

治療中なのにピンピンしていました。
 
 
何でこんなに元気なのか。
 
それはおそらく、1週間程前から服用を始めたサインバルタの効果。
 
これを飲み始めてから妻は、元気がみなぎり、別人のようになりました。
 
 
手の痺れを改善するために始めたこの抗うつ剤が、全く期待していない方向で妻を助けてくれている。
 
もちろん癌の副作用に効果があるなんて、エビデンスはどこにも無いでしょうから。
 
このサインバルタが貢献してくれているかどうかは確証を得ません。
 
 
魔法の薬か。劇薬か。
 
ちょっと反動が怖いけど。
 
 
次の回も元気なら。
 
妻がずっと元気でいてくれれば。
 
何だってありです。