2017年5月8日。
私はこの日、人間ドックで様々な検査をしました。
人間ドックは初めてで、今までは受けようなんて露ほども思わなかったのですが。
妻の今の状況と未来を考えてしまうと、残念ながら自分が倒れたら全てが崩壊する。
健康に対するアンテナを張り巡らせた事もありましたが、そもそも私も健康上の問題が発生していた時期でもありました。
妻の病気が判明してから仕事をセーブし、必死で妻の闘病生活と育児をサポートしてきましたが、
様々な身体の不調が現れ始めたのです。
年齢のせいかなとか。
たまたまかなとか。
思いこんでいたですが。
自分では意識しない世界で、かなり無理をしていたのかもしれません。
自分では意識しない世界で、かなり無理をしていたのかもしれません。
精神的なダメージは、色々な病気を引き起こす物なんだと理解した時期でもありました。
まず一番最初に現れたのはめまい。
何だか頭がぼっーとして。
目の前の世界が床からすっと抜けるような感覚。
何だか嫌な予感がして、会社にある血圧計で血圧を測ってみたら。
上が180。
今までは140を超えた事はありませんでした。
いきなりの異常値にさすがに肝を冷やしました。
すぐに内科を受診し、事情を話して貰ったのは、降圧剤ではなく精神安定剤でした。
それでも血圧はなかなか下がらず、精神安定剤はやめましたが、今は降圧剤を飲んで治療をしています。
そして。
育児休業を開始してからすぐに現れたのが
腰痛と足のしびれ。
下の息子はとにかく身体が大きくて。
平均値をしめす成長曲線から上にはみ出るくらい体重も重かったのですが。
俺だって男と、腰をかばうことなく、
寝かしつけやら、お風呂やら、オムツ替えやら、腰を駆使し、抱っこを頻繁にしていたら。
ある日、腰の痛みが激しく襲いかかり、歩けなくなりました。
毎週接骨院や整体に通って、何とか直そうとしましたが無理でした。
あまりにも辛いのでこれはおかしいと思い、
MRIを受けてみたら、椎間板ヘルニアになっていました。
この後さらに悪化し、今では完全に慢性腰痛持ちになってしまいました。。
そして、さらに。
朝起きると手がこわばって、動かそうとするとかなりの激痛が走るようになったのです。
調べてみるとリウマチの症状のようでした。
気付かないうちに治りはしたのですが、結構長い事治らなかった。
自分の身に何が起きてるんだろう?
と思わせるきっかけになる症状でした。
そんな健康状態に陥っている事もあり、不安になって受けた人間ドックでした。
色んな症状があったので、結果を聞く時はかなり緊張しました。
色んな症状があったので、結果を聞く時はかなり緊張しました。
でも、結果は全く異常なし。
若干の脂肪肝があるくらいでした。
結果に安心はしましたが、不思議と悲しい気分になりました。
この若さなんだから、普通は問題ない。
不安な症状が色々と出ていても大抵は問題なし。
これだけ身体を酷使しても、精神的にボロボロでも問題なし。
そうやってみんな普通に長く生きてる。
でも元気な赤ちゃんを産んで。
母子共に健康とお墨付きをもらって。
人間ドックなんて発想すら出てこないほど、元気で幸せなはずなのに。
3ヶ月後に大腸がんステージ4。
多発性の肝転移と肺転移で手術は出来ず、延命治療のみ。
この残酷な運命を恨まずにはいられませんでした。
でも。気持ちが晴れないのは私だけ。
私の人間ドックの結果を聞いた妻は、満面の笑顔でした。
弱音を吐いていいのは自分じゃない。
最後の日を迎えるまで彼女を全力で支えると。
心に決めました。