私が発芽玄米にこだわりを持つようになったのは、私の家に最初に来たイタリアングレーハウンドのサスケが2歳になってすぐになった病気がきっかけでした。
発芽玄米がファンケルから出たばかりの頃からγーアミノ酪酸「GABA」が抑制性の神経伝達物質でストレスに効果ありと謳われているのに興味を覚えたのと、コレステロールや中性脂肪の増加を防いでダイエット効果もあるというのにも魅かれて食べるようになっていました。
もともと麦御飯も好きだったし、五穀米も好きだったので、無理なく続けられていました。
ご飯は毎日のことなので、もしなにかしらの効果があるなら、その違いは大きいですよね。
サスケの病気はお散歩中に右前脚を痛そうにつくのに気が付いたのが始まりでした。
日に日に痛みは強くなるようで、ビッコをひくようになり、体を抱え上げると痛みで「ヒャン」と鳴くようになりました。数週間のうちにソファーに自力で飛び乗れないようになり、発熱して全く食事も食べられなくなりました。
かかり付けのお医者さまでもなんの病気だか分からないと言われ、私はたまたま自分が医者なので仕事から帰るとサスケに点滴を刺し、その手を動かして針が抜けてしまわないように数時間じっと抱いたままでいるという日々でした。
ちょうど医療系テレビ番組を見ていたら、自己免疫系の「特発性多発筋痛症」という原因不明の人間の女性に多い体中が痛み家事をこなせなくて「怠け病」と言われてしまう病気を紹介していました。
もしかして、これかな~と思っていたところ、前脚の甲にイチゴを潰したような浸出液を伴うできものができました。獣医さんがその浸出液を顕微鏡で見てくれて、好酸球が多いからステロイド(副腎皮質ホルモン)が効く病気なのではないかと教えてもらいました。ステロイドは炎症を鎮め、免疫を抑制してくれる強力な薬剤です。やはり、自己免疫系の病気の何かなようでした。
自己免疫疾患とは、異物を認識し排除するための役割を持つ免疫系が、自分自身の正常な細胞や組織に対してまで過剰に反応し、攻撃を加えてしまうことで症状を来たす疾患です。関節リウマチに代表される膠原病は全身性自己免疫疾患です。
ようやく治療法が分かりステロイドと消炎鎮痛剤を与え始め、みるみる症状は軽快し、普通に歩けるようになりました。寝たきりの時にできてしまった肘の外側の褥瘡も、これもテレビで見た入浴剤の「バブ」を割って紙コップにお湯を入れて溶かし、毎日肘をその中につけて暖めて血行を良くする事だけで完全に治すことができました。
犬は人間ほどステロイドの副作用はないからこのまま使っていればいいと主治医から説明を受けていましたが、人間では易感染性(感染症にかかり易くなる)、消化性潰瘍、骨粗鬆症、骨折、皮膚萎縮、精神障害、糖尿病など挙げだしたらきりがありません。
とりあえず症状が落ち着いたサスケにホッとしていたのもつかの間、毎夏連れて行っていた山形の坊平高原という芝生のクロスカントリーのコースのある犬を走らせるには最高の広大な公園で遊ばせて帰って来たら、サスケだけ皮膚がボロボロに剥けてしまいました。高原の日差しがサスケの弱い皮膚を傷めてしまったのです。そして次は尻尾の骨折。やはり次々とステロイドの副作用がサスケの体を蝕み始めていました。
やっぱり減らさなくちゃ・・・。治療開始には10mg以上飲ませていたステロイドも5mgまでは減っていました。小さな錠剤なのでカッターで1/4にまでは割れます。まず3/4に減らして1週間、そして2/4。
そううまくはいきません。熱が出始めて、また痛がります。また3/4に戻して鎮痛剤を増やし・・・、そんな一進一退のある日、私が炊いていた発芽玄米の香が気にいったのか、サスケが台所に入れて入れてと跳んでいるので、その日からご飯に発芽玄米を混ぜてやることにしたんです。
発芽玄米のγアミノ酪酸はストレスに効くのですから、自己免疫疾患になってしまったのがストレスが原因だとしたら、効いてくれるかも知れません。なんとかステロイドを切れるまでにしてやりたい・・・、なんでも効きそうなことは試したいと思いました。
ストレスが原因かも・・・思い当たる節はありました。サスケは自我がしっかりした子で、それも良かったのですが、薬を飲まそうにも絶対に口を開けさせないし、リードを放せば飛んで行ってしまうしで、なかなか手に負えない子だったので、トレーナーをつけて訓練を受けさせたのがきっかけだった気がしていました。
顔は笑っていても目が笑っていない、本当に犬好きなのか?と思うようなトレーナーさんに寒空の中、訓練されて、精神的に個性を押しつぶされてしまっているように見えました。おかげさまで、リードを放しても側にいるし、私より前を歩かなくなったし、口も開けて歯も磨けるようにはなりましたけど・・・。
驚くべきことに発芽玄米を食べさせて3ヶ月ほどで、あれだけ苦労したステロイドを完全に切ることができたんです。なんの実証する根拠もありませんが、たまたま治る時期だったのかも知れませんが、サスケはみるみる元気を取り戻し、ワンワンうるさい超元気なサスケに戻ってくれたのです。
あとでサスケの病気の名前は「多発性関節炎」という自己免疫疾患と分かりました。
なんのエビデンスもありませんが、私は発芽玄米がサスケの病気を治してくれたと今でも信じています。
なので・・・食べ物の持つ効能って馬鹿にならないと信じるようになりました。
今でもずっと、12年以上発芽玄米を食べているのにはこんなエピドードがあったのです。
発芽玄米に救われたサスケでしたが・・・今年2月13日、中枢系の病で12歳10ヶ月でこの世を去りました。最後は私とお気に入りのソファーで・・・「キュン」と短く鳴いて息を引き取りました。
ありったけの愛情はかけてあげれたとは思うのですが、それでも十分だったのか自問自答してしまいます。お散歩中、いつも3匹いたのに2匹しかいないな~と涙があふれてきてしまいます・・・。
サスケが来て・・・
弟の龍馬が来て・・・
いとこの金太郎丸が来て・・・
アジリティーは優勝もしたね・・・
仲良く遊んだ毎日・・・
うらやましいぐらい仲良しで・・・
標高2000m登山もしたね
カッコいいイケメンでした・・・。
私と暮らして幸福でしたか?
あなたを心から愛しています。
分かっていることですが・・・命には限りがあります。
体を大事にして、体によいものを美味しく食べて、なるべく健康でいたいですよね。
限りのある命だからこそ愛しいのですね。
愛情は犬にも人にも?そしてもちろん自分自身にも惜しみなく注ぎましょうね![]()
