炊き方 http://cookpad.com/recipe/1815918
(金太郎丸のキッチン)
私は12年前から家ではご飯に発芽玄米を混ぜています。そして4年前に白米はやめて胚芽精米2合に発芽玄米1合を混ぜて炊いています。
ご覧のような全体的に薄茶色なご飯になります。
胚芽精米とは玄米からヌカを取り除き。胚芽を80%以上残したお米のことです。
発芽玄米は玄米を32度前後のお湯に1~2日浸し1mmほど芽が出たもので、市販のものは人工的に成長を止め、再乾燥して保存性を高めてあります。
左が胚芽精米、右が発芽玄米です。
まず胚芽精米の栄養価です。
白米と比較するとビタミンB1が3倍、ビタミンB2が1.5倍、ビタミンEは5倍、食物繊維は3倍、ギャバは10倍になります
ビタミンB1はいらいら、倦怠感の解消に効くとされ、ビタミンB1不足では脚気が有名ですが、アメリカでのB1不足の実験では2~3ヶ月でノイローゼやいらいら、凶悪なヒステリー状態になったという報告があります。
豊富な食物繊維とビタミンB群は便秘の解消にもよく、ビタミンB群は腸内細菌を増やしてその活動を活発にし、腸の働きをとても良くしてくれますので、便秘、大腸がん、高コレステロール血症の予防になります。
私は毎日バナナのような〇ン〇を何本も製造します。
もう一つ重要な栄養素に通称ギャバ・γーアミノ酪酸という人間の体内では脳の神経伝達抑制物質と言われているアミノ酸の一種があります。
1.腎臓の働きを活発にし、利尿効果により不要な塩分を出し血圧を下げる。
2.記憶を司る脳内にある海馬で加齢により著しく減ることが知られていて、物忘れ、ボケ、うつに効果がある。
アルツハイマー型認知症の患者さんやパニックや不安状態の患者さんの脳脊髄液ではギャバが減っているそうです。
3.肝機能を正常に保ちアルコール分解を早める
4.各臓器を活性化し、膵臓の働きを高めインスリンを効きやすくして、コレステロール、中性脂肪を減らし
てブドウ糖の吸収を抑制して糖尿病を改善する。
発芽玄米の栄養価・・・発芽時の酵素の働きによる・・・
白米と比較して、食物繊維5倍、γーアミノ酪酸(ギャバ)10倍、ビタミンB1 4倍、ビタミンE4倍、イノシトール6倍、カルシウム2倍、マグネシウム3倍、γーオリザノール7倍、フェルラ酸7倍になります
・イノシトール 脂肪肝・肝硬変を予防
・フェルラ酸 活性酸素の除去=抗酸化
・ビタミンE 活性酸素の除去・コレステロール増加抑制
・カルシウム 骨を丈夫にする
・マグネシウム 心臓病予防
・γオリザノール 自立神経失調症、更年期障害の緩和
発芽するってすごい事ですよね。
また発芽することで、米糠にひびが入り柔らかくなって炊飯しやすくもなりますし、酵素で分解されたでんぷんは甘みを増します。
胚芽精米、発芽玄米の栄養価の高さはお分かりいただけましたね
あともう一つ大事な指標にGI値というものがあります。
最近スポーツ飲料などに「低GI飲料」と書いてあるものがありますよね?
「GI値」とはglycemic index グリセミック・インデックスのことで、炭水化物が消化されて糖に変化する速さを相対的に表す数値です。
具体的には食品の炭水化物50g相当を摂取した際の血糖値上昇度合いをブドウ糖(グルコース)での血糖値上昇を100とした場合と比較した相対値で表します。
GI値が高いほど、血糖値が上がりやすいという意味です。
日本人では40歳を過ぎると7人に一人が糖尿病、4人に一人が糖尿病予備軍になると言われていますが、血糖値が急上昇する食べ方をしていると、その度に膵臓からインシュリンが大量に出なくてはならず、インシュリンの分泌量、その効き目が低下して糖尿病に成り易くなると言われています。
白米のGI値 88、胚芽精米 70、発芽玄米 54 です。
ちなみに・・・フランスパンのGI値はなんと95です
白米はすばらしく美味しいですが、残念なことに美味しくしたことで栄養価が減り、GI値は高くなってしまうんですよね。
まずは、白米2合に発芽玄米を1合混ぜることから始められたらいかがでしょうか
私は家では白米は食べないので、たまに旅行などで炊きたての白米ご飯を食べると、あまりの美味しさに感動してしまいます。日本人の技術ってすごいですよね
白いご飯とお漬物と鯵の干物とお味噌汁・・・日本に産まれて良かった~と思う瞬間です。
農家の方々が代々の経験と工夫、知恵、努力で培ってこられた米作りの技術に感謝しながらお米を頂かなくてはなりませんね