Discostar★Love4 Anv.番外編 2 | 山風に吹かれた櫻葉へのつぶやき。

山風に吹かれた櫻葉へのつぶやき。

ある時は嵐情報。またある時は櫻葉妄想小説。自由に生きております。
腐寄りにつきノーマルアラシックさまは速やかにご退出くださいませ。

「オーナー、今日はおめでとうございます、」




頃合いを見て肩越しに声をかけると




「おぉ!翔くん!来てくれたの!ありがとう!」




と、両手で俺の腕をサイドからガシガシと掴んで

垂れ目がちな優しい目尻を更に下げて笑った。




「どうもお招きいただきまして。すみません、遅くなって。あ、コレ、」




俺の顔を見て驚いたのを隠すようにバトンタッチして会釈する先客さんに軽く頭を下げて

オーナーの好きな色だという青い薔薇の花束を手渡すと




「そんなカタイ挨拶、いらないいらない!

おぉスゲェ、青い花!どうもありがと!」




と受け取り、




「もう相葉ちゃんとは会った?」




と言いながら

またさっきの席へとエスコートしてくれた。




「や、まだホント来たばかりで。」




二人で席に腰を下ろすと、

ちょうどいいタイミングでスタッフの男の子がいつものビールを運んで来てくれた。




「じゃ乾杯、」

「おめでとうございます、」




緑の瓶を合わせて喉を潤す。




「相葉ちゃん、翔くんと会ってからずいぶん明るくなってね、」




オーナーが『ンフフ』って笑う。




「あの子はあぁ見えて結構内気でね、

ステージの上とプライベートじゃ別人みたいだったけど、」




優しい目がフロアの雅紀を見つめる。




「翔くんのおかげだな、」




オーナーの視線につられて雅紀を見ると、

ちょうど曲が変わったタイミングでこちらを見上げた黒目がちな瞳(め)が俺を認識した。




「しょぉちゃん!」




分かり易く嬉しそうな表情(カオ)をして手なんて振るから、

周りのオンナノコ達の視線が雅紀から一斉に俺に移った。


羨望の熱を帯びた視線に軽く手を上げて応えると、

悲鳴に似た歓声が上がる。




「さすが翔くんだね。ンフフ。」




感心したようなオーナーの声に




「いや、ディスコスター様には敵わないっすよ、」




と、手元のビールを流し込んだ。