チュ・・・
唇が、離れる。
「ぁ・・・、」
「あ、・・・ゴメン、」
「・・・ううん・・・、」
「・・・、」
沈黙が、流れる。
何か言ってよ
翔ちゃん・・・
胸が、苦しい。
さっき、好きって言い合ったよね?
キモチが、重なり合ったの、
僕の、勘違いじゃないよね?
なんで、謝るの?
翔ちゃん・・・
「しょぉ、」
言いかけた時に、
翔ちゃんの左手が僕のほっぺたに触れた。
「雅紀が、好きだよ。」
想いが、溢れる。
「・・・僕も、しょぉちゃんが、好き。
ずっとずっと、好きだったよ。」
チュッて、もう一度唇が触れる。
やっと言葉にできた僕のキモチ。
翔ちゃんに伝える日が来るなんて
思ってなかったキモチ。
「俺だって、気が付いたらもうずっと雅紀のことしか見えてなかった。
ずっと見守る覚悟でいたけど、
やっぱダメだわ。ハハ、」
そう言って笑った翔ちゃんが
真面目で優しい顔をした。