Discostar★Love 4 #103A | 山風に吹かれた櫻葉へのつぶやき。

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Discostar★Love 4

#103/Side-A





結局、パンケーキミックスの液体は粉を足して


半分はパンケーキ、半分はミルフィーユを作ってどうにか使い切った。




ゴメンって謝りながら


うんめっって頬張る翔ちゃんを眺めて、


幸せだなぁって、胸の内側がくすぐったい。





「終わったら、買い物でも行く?」





お皿を食洗機にセットしながら翔ちゃんが聞いてきて





「あっ!うん!おれ見たいブーツあんだよね」





作業台を綺麗に拭き取りながらおれが答える。





「ン、決まり!」





粉をかぶった調味料の瓶を翔ちゃんがすすいで





「くふふっ、楽しみ!」





おれが拭いて元に戻す。




他愛のないこんなことでさえ、


おれにはかけがえのない時間で。





「ラストォ〜!」





無邪気に最後のペッパーを手渡す翔ちゃんにギュって抱きついた。





「雅紀?どした?」





急に心配そうになる翔ちゃんの声に、


なんだか泣きたくなって





「ううん、なんでもない。


しあわせだなぁ、ってさ。ふふ、」





撫でた肩に目を押し付けて


わざと明るい声で答えた。




コトリ、って、背中の後ろでペッパーの瓶の音がして





「ン・・・幸せ、だな。」





って、翔ちゃんもギュって腕に力を込めてきた。




こめかみに翔ちゃんの唇が触れて、


磁石みたいにおれの顔が上がる。




おれの目尻をペロッて舐めた翔ちゃんが





「やっぱ泣いてる、」





って柔らかく笑った。




エヘヘって笑いながら胸がキュッて切なくなって



両手を翔ちゃんの首に絡めて


ちゅって唇にキスをして、





「だいすき」





って、胸を合わせた。







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