Reactivated Love 2 #41S | 山風に吹かれた櫻葉へのつぶやき。

山風に吹かれた櫻葉へのつぶやき。

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最初お話→Reactivated Love1
前回のお話→#40S

Reactivated Love 2
#41S




「ハァ、ごちそーさん。


・・・じゃあ、俺帰るわ。」




グラスを置いて立ち上がる。




「えっ?!何で?

翔サン帰んの?何で?」




松潤が素っ頓狂な声を上げた。




「今夜のところは、松潤に雅紀を任せるよ。

もう、ベッドに運んだし、今夜の俺の出番は終わりだろ?」


「でも翔サン・・・、」


「勘違いすんなよ?『今夜のところは』、だから。」




松潤を力強く見つめる。




「明日の朝まで面倒見てやってくれよ。

・・・それで、雅紀(あいつ)を家まで送ってやって?



・・・俺は、明日の夜。



明日の夜、あの家に帰るから。」


「翔サン・・・。




オッケー分かったよ。


まーには内緒にしとく。



今夜の事も。



それでいいだろ?」




松潤が見つめ返す。


その瞳(め)が、『男同士の約束だぞ』って言ってる。



俺は、言葉は口にしないで静かに頷いた。



松潤も唇の左側をクイッと上げて頷く。




「サンキュー、頼むよ。」




俺が右手を差し出して


松潤がそれを握った。



互いにグッと力を込めて一振りすると、

じゃあ、って玄関に向かう。




靴を履いて、松潤を振り向いて。




「・・・本当に、ありがとう、」


「礼を言って欲しくてしたんじゃねーから。



・・・まーを、もう離さないでくれよ?」


「・・・あぁ・・・、約束するよ。」


「もし、次泣かしたら───



・・・いや、


・・・次は、ない、だろ?」




松潤が言いかけた言葉が何かは、



・・・知る必要もない。




ニッて笑って、玄関を開ける。




松潤の視線と、

それから多分恐らく、友情以上の想いを背に。




俺は、振り向かずに玄関を出ると


顔を上げて

一歩を踏み出した。