Reactivated Love #62S | 山風に吹かれた櫻葉へのつぶやき。

山風に吹かれた櫻葉へのつぶやき。

ある時は嵐情報。またある時は櫻葉妄想小説。自由に生きております。
腐寄りにつきノーマルアラシックさまは速やかにご退出くださいませ。

最初お話→#1A
前回のお話→#61S




ダメだ


やっぱりダメだ


これ以上雅紀と一緒にいたら
雅紀の自由を奪ってしまいたくなる。


俺以外、誰にも。


誰にも笑いかけないで・・・?


俺だけに笑いかけて・・・?



話すのも


触れるのも


その瞳(め)に映るのも


俺だけに、なんて。



狂ってるだろ・・・




一緒に暮らしているだけじゃ足りない、なんて

雅紀にどんだけ依存してンだ、俺・・・



雅紀が魅力的である程に
己の人間の小ささを痛感する。



同時に



好きなのに


こんなに好きなのに


愛しているのに



・・・愛しているから。




距離を・・・

置かないといけないんだと



これからも共に生きていくために

共に時間を過ごしていくために


少し頭を冷やさないといけないのだと。




迷い
誤魔化し続けて向き合うのを避けていた


心が弱く
踏み出せずにいたその決断を



雅紀からの雨のようなキスを身体に受けながら


雅紀の唇から時折洩れる甘い吐息を聞きながら



今、決める・・・





グイとその細い手首を強く引いて
体重を受けとめ

カラダを入れ替える。



下に見る絶景に3秒見惚れて


キスを・・・


薄く開いた艶のいい唇にゆっくりと落とす。



憶え込むように


味わうように


少しずつ深く



雅紀の指に力が入るようなキスを。




俺の想いを流し込むつもりで



好きだよ


好きだよ


愛してる


雅紀だけを




雅紀だけ、を。






#63A